2018-鈴の木こどもクリニック 推奨最高レベルの接種スケジュール

  最高位の接種推奨スケジュール(2018年5月現在)

月齢/年齢 接種するワクチン  解説
2ヵ月 ヒブワクチン1 ヒブワクチン1回目+小児用肺炎球菌ワクチン1回目+B型肝炎ワクチン1回目同時接種+ロタリックス1回目経口接種
小児用肺炎球菌ワクチン1 (ロタリックスは生ワクチンのため、接種後4週間は他のワクチンは接種できない)
B型肝炎ワクチン1 (B型肝炎は1ヵ月間隔で2回、5ヵ月後に3回目)
ロタリックス1 (ロタリックスのみ経口)
3ヵ月 4種混合ワクチン1 4種混合ワクチンⅠ期初回+ヒブワクチン2回目+小児用肺炎球菌ワクチン2回目+B型肝炎ワクチン2回目同時接種+ロタリックス2回目経口接種
ヒブワクチン2 (ロタリックスは生ワクチンのため、接種後4週間は他のワクチンは接種できない)
小児用肺炎球菌ワクチン2
B型肝炎ワクチン2 (B型肝炎1回目から1ヶ月後)
ロタリックス2 (ロタリックスは2回で終了)
4ヵ月 4種混合ワクチン2 4種混合ワクチンⅠ期2回+ヒブワクチン3回目+小児用肺炎球菌ワクチン3回目同時接種
ヒブワクチン3
小児用肺炎球菌ワクチン3
5ヵ月 4種混合ワクチン3 4種混合ワクチンⅠ期3回目。単独接種
6ヵ月 BCG BCG1回(BCGは生ワクチンのため、1回のみ。接種後4週間は他のワクチンは接種できない)
8ヵ月 B型肝炎ワクチン3 B型肝炎ワクチン3回目単独接種(B型肝炎は1ヵ月間隔で2回、5ヵ月後に3回目。今回が3回目で最後)
1歳 MRワクチン1 MRワクチンⅠ期+水痘ワクチン+おたふくワクチン 同時接種
水痘ワクチン1 (水痘は1歳6ヵ月時に追加接種)
おたふくワクチン1 (5歳時に、MRⅡ期とともに、おたふく2回目接種も推奨。MRは定期接種、おたふくは任意接種扱い)
1歳1ヵ月 ヒブワクチン4 ヒブワクチン4回目+小児用肺炎球菌ワクチン4回目同時接種
小児用肺炎球菌ワクチン4
1歳6ヵ月 4種混合ワクチン4 4種混合ワクチンⅠ期追加+水痘ワクチン2回目同時接種
水痘ワクチン2回目2 (1歳6ヵ月ごろに、水痘の2回目接種)
3歳 日本脳炎ワクチン1 日脳ワクチンⅠ期初回単独接種(日脳ワクチンは、Ⅰ期は3歳時に1ヵ月間隔で2回、4歳で追加1回、Ⅱ期は9歳時に接種)
3歳1ヵ月 日本脳炎ワクチン2 日脳ワクチンⅠ期2回単独接種(次回日脳ワクチンⅠ期追加は1年後)
4歳 日本脳炎ワクチン3 日脳ワクチンⅠ期追加単独接種(次回、日脳ワクチンⅡ期は9歳)
 5歳-6歳  MRワクチン2 MRワクチンⅡ期+おたふくワクチンⅡ期
  おたふくワクチン2 MR2期と同時接種。当クリニックは強く勧奨します。任意接種おたふくかぜワクチン参照)
  3種混合ワクチン 4~5歳が、百日咳の免疫力が最も低下する時期です。この時期に百日咳に感染し、発病すると、4種混合ワクチン接種前の0~3か月の赤ちゃんに感染させる危険があります。
特に、0歳の兄弟のいる5~6歳児は、MR2期と同時にDPT(3種混合ワクチン)の接種を受けることを強くお勧めします。
定期接種三種混合ワクチン参照)
  不活化ポリオワクチン ポリオのワクチンも1歳半の4混4回で終りのため、免疫はどんどん低下していく。そのために、外国に頻回に出かける(特に南アジア、アフリカ)人は、不活化ポリオの5回目を考えた方が良いでしょう。(定期接種不活化ポリオワクチン参照)
  メナクトラ  夏休みに欧米の寄宿舎に入居する人、2020年に向けて、外国人と接触の多い人は考えてもよいでしょう。(任意接種髄膜炎菌ワクチン参照)
11歳  2種混合ワクチン  三種混合(任意接種)に変更し、百日咳の抗体を高めてもよい

日本の予防接種は、乳児期こそ欧米並みに充実してきましたが、4~6歳、学童期の追加接種、新しい接種の取り組み、整備、啓発が、決定的に不十分のまま、取り残されています。

我が国の場合、年長児や学童の予防接種に関しては、厚労省だけでなく、文科省も絡んでくるために、お役所間のなわばりの問題も関係しているかもしれません。

いずれにしても、我が子のために、国際レベルのワクチンで防げる病気はワクチンで防ぎたい、とお考えの先進的な保護者の方は下記詳細をお読みになって、外来受診時に鈴木医師にご相談ください。


おたふくかぜワクチン2期 →最高度推奨レベルA (極めて強く推奨) (MR2期、DPTと同時接種)

おたふくかぜワクチンはMRワクチン、水痘ワクチンなどの他の生ワクチンと同様に、しっかりと免疫をつかせるためには、2回接種が基本です。小児科学会もVPDの会も、おたふくかぜワクチンの2回接種を強く推奨しています。

当クリニックも、かかりつけの患者さんにはMRワクチン2期と同時に、おたふくかぜワクチンの2回目の接種することを、強くお勧めします。
(任意接種のため、接種費用がかかります。今のところ、品川区の接種費助成はありません。)

おたふくかぜに自然に感染したときに起こるムンプス髄膜炎は約10人~20人に1人という高率です。しかも、より重い脳炎(脳そのものに炎症が起こる)が6000人に1人の割りで起こり、この脳炎は高頻度に後遺症を残します。

また、永久に一方の耳が聞こえなくなる「ムンプス難聴」が、100~1000人に1人の割合で後遺症として残ることが、現在問題になっています。このムンプス難聴は、ほとんどが片耳に、感音性の高度難聴(大きな音も聴こえなくなる)を、ほほの腫れの4日前から腫れた後18日ぐらいの間に起こす、極めて重い後遺症です。

おたふくかぜワクチンの副反応でまれに髄膜炎を起こすことはありますが、実際におたふくかぜにかかったときの合併症(髄膜炎、脳炎、難聴)とは、発生する頻度も症状の激烈さもワクチンの副反応などとは比較になりません。

予防接種でおたふくかぜを防ぐことが、お子さまの健康と未来を守ることです。当クリニックは、このメッセージをお父さま、お母さまに強く訴えたいと思います

お父さま、お母さまも予防接種を受けておらず、かかった記憶もないならば、ぜひ接種を受けてください。おたふくかぜは症状の出ないで感染している不顕性感染が比較的見られますが、ワクチン接種すれば既感染の場合、抗体を強化する(ブースター)効果が期待できます。
ワクチン接種に何も問題はありません。



三種混合ワクチン(DPT) →高度推奨レベルB (強く推奨) (MR2期、おたふく2期と同時接種)

4~5歳が、百日咳の免疫力が最も低下する時期です。この時期に現在流行している百日咳に感染して発病すると、本人は症状が軽いものの、4種混合ワクチン接種前の0~3か月の赤ちゃんが感染すると、重い百日咳を発病してしまいます。

百日咳抗体の低下する5~6歳に、MR2期に合わせて三種混合ワクチンを追加接種することは、WHOも推奨する適切な追加接種と考えられます(WHOの見解はこちら)。当クリニックも正会員になっている、VPDの会でも追加接種を推奨しています(VPDの会の見解はこちら)。

特に5~6歳の兄弟のいるご家庭に新生児が生まれた場合は、ぜひ検討すべきと思われます。ただし、この接種は任意接種となりますので、費用が発生します。

0歳の兄弟のいる5~6歳児は、赤ちゃんに百日咳を移さないために、MR2期、おたふくかぜワクチン2期と同時に、DPT(3種混合ワクチン)を接種することを強くお勧めします。また、兄弟がいないお子さまも、5~6歳は百日咳の抗体が下がる時期なので、接種を行っても無駄になりません。(三種混合ワクチン参照)


不活化ポリオ5回目 →推奨レベルC(弱く推奨)(年齢特定せず)

三混の項で述べた百日咳のように、ポリオ(小児まひ)の抗体もまた、2歳
以降追加接種がないため、徐々に下がっていきます。そのため、ポリオに対する免疫を強化するために、欧米では小学校に入学するころ4~6歳に、追加接種を行う国が多いようです。

我が国内ではポリオの発生はないため、基本的にはお勧めしません。ただし、今もポリオの発生が続く、ナイジェイア、ギニアやパキスタン、アフガニスタンなどに旅行されるご家族のお子さまは、旅行が決まった時点で、5回目の不活化ポリオワクチンの追加接種を検討されてもよいかもしれません。(定期接種不活化ポリオワクチン参照)


髄膜炎菌ワクチン→推奨レベルC(弱く推奨)(年齢特定せず)

日本小児科学会は、メナクトラの接種を推奨する人として、
 ①髄膜炎菌感染症流行地域へ渡航する2歳以上の者
 ②9か月以上のハイリスク患者(補体欠損症、無脾症、HIV感染症などの病気の児)
 ③9か月以上のソリリス治療患者(発作性夜間ヘモグロビン尿症という病気で治療中の児)
 ④学校の寮などで集団生活を送る者
を上げています。(→日本小児科学会任意接種ワクチンの小児(15歳未満)への接種


我が国では外国に旅行する場合を除いては、接種の必要のないワクチンと考えられてきましたが、2020年東京オリンピックに多数の髄膜炎菌感染症発生地域(髄膜炎ベルト地帯)の人々が来日することを考えると、外国人と接触する機会の多い人(たとえば、案内ボランティアなど)、あるいは夏休みなどに欧米の全寮制の高校に入学する人、国内でも全寮制の高校などに入学する人は、メナクトラの接種をお考えになってもよいかもしれません。
任意接種髄膜炎菌ワクチン参照)


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