第17回 鈴の木こどもクリニック-母と子どもの講演会のご報告

 2014年8月9日(土)、「第17回 鈴の木こどもクリニック-母と子どもの講演会」を、荏原保健センター2階多目的室で開催しました。
 
 当日は、台風11号が九州南部を暴風域に巻き込きながら、まさに四国に上陸しようとしている、緊迫かつ最悪のタイミングでの開催になってしまいました。(記念に、当日の気象図を示します。)

 はたして来場してくださる方がいらっしゃるか、スタッフ一同多いに不安でしたが、開会時間が近づくと、いつも受診してくださるかかりつけのお母さま達をはじめ、三々五々来場者が集まり、スタッフ一同感激でした。

 当クリニックは、子育て中のお母さまがお子さまをお連れになっても、楽しくご家族で勉強していただける「母と子どもの講演会」を目指し、お子さま連れを歓迎してきました。

 今年も、お母さまがお子さまのお世話をしながら講演を聞いていただけるよう、マットに直接赤ちゃんを寝かせながらお世話できる、専用スペースを設けました。鈴の木スタッフもお世話のお手伝いをさせていただきました。

 まず、クリニック長鈴木博医師が「経鼻インフルエンザ生ワクチン-フルミストについて」という講演を行い、日本で認可されていないインフルエンザの鼻噴霧型のワクチンについて、詳しい説明を行いました。

 鈴の木スタッフで作る「鈴の音(すずのね)楽団」による、「恋のフォーチュンクッキー」の楽しいダンスの後、乾あやの済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科部長の特別講演が始まりました。

 乾先生はB型肝炎が我が国で蔓延していること、最終的には肝硬変から肝癌のコースをたどる人も多いこと、母子感染だけでなく父子感染、その他同居の家族から感染する危険があること、その理由は血液、精液だけでなく、唾液、汗、涙からも感染すること、そして最後にこの恐ろしいB型肝炎はB型肝炎ワクチンを接種することでほぼ完ぺきに防ぐことができること、アジアでB型肝炎ワクチンを定期接種していない国は日本だけであることを、わかりやすく熱意をこめて、お話しされました。

 

 たくさんの品川区民に、この乾先生のB型肝炎のお話しをぜひ聴いていただきたかったです。台風のせいで参加者が少なかったことがつくづく残念に思われました。

 その後、「アンパンマン体操」を鈴の木スタッフと参加者のお母さま、お子さまもご一緒に踊りました。

 最後に当クリニックの守本めぐみ管理栄養士が、当クリニックで現在行っている食物アレルギー負荷試験の実際をご報告いたしました。

 小雨がぱらつくなか、今年の母と子どもの講演会も無事に終了しました。悪天候の中、ご参加された皆さま、ありがとうございました。


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