品川区議会会派行政視察報告


 
品川区議会会派自民党・子ども未来は、2016年3月29日から3月30日の2日間、福井県坂井市を行政視察で、訪問しました。私もクリニックの方は代診の先生にお願いして、この視察団に参加しました。

 今回、なぜ福井県坂井市かというと、坂井市は今、地域創生のためのシティセールス事業を積極的に展開しており、品川区とさまざまなタイアップ事業を行っています。

 昨年11月には、しながわ水族館で「極・黄金がにがやってきた」展(坂井市三国湊は越前がにの産地)、今年1月には戸越銀座商店街、武蔵小山商店街で坂井市の特産品の地酒、お米(花あかり)の即売会が行われました。実は新潟の特産と思われているコシヒカリは、この坂井市で作られたお米の品種なのだそうです(コシは越後ではなく、越前なのだそうです)。

 また、今年11月に坂井市で行われる全国シティプロモーションサミット2016には、品川区も共同開催するという話もあるようです。今年1月25日に坂井市の市議団が品川区役所を訪れ、品川区自民党・子ども未来区議団と意見交換会を行いました(私も参加しました)。

 また、私個人でいえば、福井県は教育先進県と知られ、全国学力検査でも常に最上位で、特に坂井市にある丸岡南中学校はその教育の質、施設のレベルの高さが全国に知られ、県外からの見学者が後を絶たない有名な中学校です。品川区の教育委員会も昨年視察を行っています。私もぜひ、福井県坂井市を訪れ、その教育現場を見学したいと思っていました。

 以下、坂井市視察を日にち順にご報告いたします。



1.ちくちくぼんぼん訪問

 2016年3月29日(火)、視察初日はまず、羽田空港から小松空港へ全日空機で移動しました。小松空港からはバスに乗り換え、最初の訪問地、竹田農山村交流センター「ちくちくぼんぼん」を訪れました。

 福井県坂井市は、面積210km²、人口91900人、福井県北東部に位置する第2の都市です。2006年、三国町、坂井町、丸岡町、春江町の4町が合併して、誕生しました。



 竹田地区は坂井市東部にあり、静かな山あいの里で、じねんじょやぜんまい、そばや油揚げが特産なのだそうです。しかし、急速に過疎化が進み、2000年から2010年までに25%と人口が減少し、住民の高齢化も進んでいるということでした。

 この竹田地区を活性化し、こどもや若者の夢と心を育む竹田の里にするための、竹田水車メロディーパークやたけだ風の谷プレーパーク、そしてこれから旧竹田保育所跡に開設される山の幸をメインとしたフランスレストランなど、さまざまな施設が作られていくようです。

 これらの利用する人たちの宿泊施設として、今年9月に開所するのが、「坂井市竹田地農山村交流センター」(愛称「ちくちくぼんぼん」)です。この施設は、廃校になった小学校を利活用した宿泊型の農山村交流体験施設だそうで、坂井市総務部企画情報課の方から、お話を伺いました。

坂井市企画情報課の方から、説明を受ける 建物の全景(坂井市提供) 食堂

 この「ちくちくぼんぼん」の名称は、地元福井市の仁愛女子短大の学生と地元住民がワークショップを開催して、親しみやすい愛称ということで決めたそうです。廃校校舎は、宿泊定員95名、全9部屋、食堂100人収容、体験ホールや交流ホールもある、立派な施設に再生されていました。上写真は建物の全景(坂井市提供)、食堂です。

 品川区からも、ぜひ宿泊に来てほしいというお話でした。羽田から40分で小松空港に到着すること、北陸新幹線が金沢まで延伸されたことにより、福井県はずいぶん身近になってきています。坂井市の市街地から、車で20分の鄙びたこの自然豊かな山村で過ごす1日は、確かに魅力的だと思いました。

 竹田地区にある「山あいの宿なかがわ」で昼食をとりました。地元の特産品がふんだんに使われていました。写真には写っていませんが、いのししの肉、イワナのさしみ、塩焼きなども運ばれてきて、食べきれないほどでした。




2.坂井市役所訪問

 昼食を食べた後は坂井市役所に移動し、「ふるさと納税について」と「シティセールスについて」のお話を、坂井市担当者(総務部企画情報課次長、総務部秘書広報課シティセールス推進室長)から伺いました。

 まず、ふるさと納税について説明を受けました。

 「ふるさと納税」とは、地方で生まれ育った人や都市部に住む人が、ふるさとに納税をすることで、都市部にいながら地方を応援することになるという、税制優遇制度です。

 地方間の格差や過疎などによる税収の減少に悩む自治体側からの構想として、西川一誠福井県知事が2006年10月に「故郷寄付金控除」の導入を提言したのが、ふるさと納税の始まりといわれています。地方間格差を解消するために、2015年からは寄付金額の上限が引き上げられるなど、国も積極的にこの制度を推進しており、2013年にはふるさと納税制度によって、161億円が地方に寄付されたと報告されています。

 しかし、納税の見返りとして「お礼の品」を各自治体が競い合って、豪華にしたり、高額な商品を送ったりして、問題となってきました。地方を応援するためではなく、豪華な賞品を目当てに、ふるさと納税として高額な寄付を行う人もいるようです。このような動きに対して、総務省も2016年4月1日、再度全国の自治体に対し、ふるさと納税へのお礼(特典)として、お金に換えやすい商品券や家電などを贈らないよう文書で要請しています。

 その一方で、逆に都市部ではふるさと納税によって、本来入るべき税が地方に流れ、税収入が減少するという事態が起こっています。品川区でも、区民のふるさと納税により(区民が地方へ寄付することにより)、億単位の税収が減少しています。その結果は、区民のために行われる区の事業の執行に、影響が出ることになるのです。

 今回、ふるさと納税に対し、県知事が音頭取りだった福井県の自治体である坂井市の見解をお聞きしました。当然、過疎に悩む地方の立場から、積極的に推進する意見が出るものと思っていました。

 まず、説明に先立ち、ビデオの上映が始まりました。 2015年1月19日に放映された「NHKニュース おはよう日本」の録画で、 「ふるさと納税」に取り組む3自治体が取り上げられていました。

 大阪府泉佐野市は、関西空港の開港にともなう再開発事業の失敗などで、債務が約1700億円近くに達しており、ふるさと納税のお礼の品を拡充し、集まった寄付金でいろいろな事業を行っているのだそうです。茨城県筑西市は、5万円以上の寄付した人だけに送っていたお礼の品を、1万円以上寄付で5000円相当、48種類とお礼の品を見なおしたところ、寄付金が倍増し、「流れに乗り遅れないようにやっていきたい」と担当者が答えていました。この2つの自治体は、お礼の品を拡大することによって、積極的に多額の寄付金を集める考えの自治体のようでした。

 これに対し、福井県坂井市は、ふるさと納税のお礼の品は、感謝状と市の広報誌と「母への想い」という本のみで、市の担当者は「お礼の品で競い合えば、寄付は一過性のものに終わってしまう。他から新しい豪華なお礼が出てくれば、寄付者はそちらの自治体に目をむけてしまう。本当に市の事業を理解してくれて、応援してくれる人からだけ寄付をいただきたい。」と話していました。

 坂井市は寄付金を集めるために、市民から公募した政策メニューを提示し(みんなで子どもの安全を守りたい、こどもかけこみ所の表示板新設、電気自動車充電ステーション整備、歴史と文化の薫るまちづくり事業、ゆりの里グレードアップ事業、さかいマイロード事業、一筆啓上のまち丸岡を全国に発信する事業)、どの事業にいくら寄付するか、具体的な使途も指定して、寄付金を募っています。パンフレットを示します。

 NHKの録画を見終わってから、説明が始まりました。担当の方(NHKの番組に出演されていた方でした)の説明は、
①坂井市は豪華なお礼はしない。寄付のお礼は、市の広報紙と「母への想い」という小冊子と感謝状のみ。
②寄付は事業を指定して行ってもらう。少額でよい。リピーター歓迎。(リピーター率は現在33.3%)
③平成27年度は寄付総額は、2,974,754円で、大体300万前後で安定している。平成27年はふるさと納税者数は61人。過去8年間で東京都からはのべ81人、うち品川区は東品川在住の1名からの寄付があった。
というものでした。

 坂井市が、お返しを豪華にすることでやみくもに寄付金を増やそうと考える、ふるさと納税の意味を考えようともしない、浮ついた自治体ではなく、堅実で思慮深い、ふるさと納税の取り組みを行っている自治体であることを知り、感動しました。

 そして、坂井市と品川区が連携することは、素晴らしいことだと思いました。

坂井市のシティセールスについての説明 ふるさと納税のパンフレット

 続いて、坂井市のシティセールスについて、説明を受けました。

 坂井市は地方創生のために、総合政策部にシティセールス推進課を立ち上げ、活発なPRを行っているそうです。
 具体的には、
①越前織のストラップを用いた、全国シティセールスデザインコンテスト(ストラップのデザインを各自治体が競うコンテスト)を開催
②マスコミ(日経)を巻き込んだ、中目黒での海産物フェア開催(日経新聞で取り上げてもらう)
③品川区をターゲットにした、地酒、特産米(花あかり)の特売(戸越銀座、武蔵小山)、越前がにの紹介イベント(しながわ水族館)
④日本一短い手紙のまちのPRで坂井市の中学生、高校生が全国行脚。長崎市長に面会も。
⑤全国シティプロモーションサミット開催予定-2016.10月開催予定
⑥特別区全国連携プロジェクト(品川区と連携)
⑦ちくちくぼんぼんリノベーションPR事業
⑧現存12天主同盟(天守閣が現存する12の城の地元自治体の連携)の連携
などの紹介がありました。

 特に東京特別区との結びつきを重視されているようで、品川区との連携に大きな期待をもたれていることがよくわかりました。



3.三国湊視察

 坂井市本庁舎での研修が終わった後、坂井市会議員の方々のご案内で、三国湊の視察に向かいました。

 三国湊は、江戸時代から明治初期まで北前船交易で大いに栄えた、九頭竜河口の港町です。明治期に鉄道の発達で衰退してしまいましたが、江戸時代は豪商の家屋が立ち並び、品川と並ぶ遊郭を持つ大交易港だったようです。

 現在も往時を偲ぶ旧家や町並みなどが残されており、観光資源として町の振興に結び付ける活動や、空き店舗や蔵をにぎわいづくりに活用する「三国湊町家プロジェクト」も進められているそうです。

 マチノクラ(写真上)、旧岸名家(写真中)、旧森田銀行本店、詰所三國、旧大木道具店(写真下)などを見学し、今日の視察は終わりました。

マチノクラ 旧岸名家 旧大木道具店

  マチノクラは三國湊の海運と文学がテーマのミニ資料館で、竹下景子さん主演の「文学の故郷を彩った女たち」という三国湊の歴史を紹介する映像作品を、資料館内の大スクリーンで視聴させていただきました。

 近代文学のサロンともいわれた、三好達治、高見順なども三國湊に縁のある作家として、紹介されていました。



4.丸岡南中学視察


 3月30日(水)は、まず坂井市庁舎で、私たち品川区議団と坂井市の市長、副市長、教育長、市の幹部、坂井市議会議員の方々の間で意見交換が行われました。

 坂井市側は、4つの会派の議員20名近くが出席されました。坂井市議会は議員定数が26名なので、7割以上の議員の方が参加されており、品川区との連携に大きな期待と熱意をお持ちなことがひしひしと感じられました。

 最初に坂本坂井市長のご挨拶があり、その後、坂井市と東京都品川区がどのように連携し、それぞれの発展に繋げていくか、いろいろと活発な意見交換が行われました。 


続いて、「教育行政について」の研修として、丸岡南中学校を視察しました。まず、バスで到着すると、とても学校と思えない斬新な建築物がそびえていました。これが丸岡南中学校でした。

坂井市庁舎 丸岡南中学校 校舎入り口

 この校舎は堀場弘・工藤和美(シーラカンスK&H)という著名な建築家が設計監理し、2008年の日本建築学会作品選奨にも入選した、有名な学校建築なのだそうです。(上中写真は教育委員会配布パンフより)

 たしかに随所に打ちっぱなしのコンクリートやふんだんにガラスを使っているところが、超近代的な独特の雰囲気を持つ、学校のかたちを作っているようでした。


 まず、丸岡南中学校会議室で、調査事項「教育先進県福井県及び坂井市の取り組み」について、坂井市教育委員会川元教育長、高嶋丸岡南中学校校長、松嶋丸岡南中学校教頭から、お話を伺いました。

 丸岡南中学校は、まずクラスごとの教室がありません。教科の教室だけです。生徒は登校すると、自分の受ける授業の教室に向かいます。英語、数学、国語など、各教科ごとに専用の教室があって、その専用教室で教科の教師から授業を受けます。

 さらに、メディアセンターというオープンスペースが各教科ごとにあり、そのスペースには必要な教材、プリント、資料、情報機器などがそろっており、教科の教師も常駐しているため、勉強したり、先生と交流できる場なのだそうです。

 見学して印象に残ったのは、この学校の教室には壁がないことです。ガラスの窓がありますが、教室は一方が開放されたオープンスペースになっていました。

 視察に同行されていた校長先生に、先生の声は教室の隅々まで届くのか(声の小さな先生のいるのでは)、教室が閉鎖空間になっていないので、授業に集中できない生徒が出るのではないか、とお聞きしましたが、特に支障はないというお答えでした。

 ちょうど、春休みで生徒がいなかったため、直接授業を参観できなかったのが残念でした。ぜひ、一度、開放された教室での授業風景を見たかったです。


 また、この学校は生徒は生徒玄関から登校すると、まず図書館に入ります。この学校建築はメディアスパイラル方式といって、学校の中心である図書館を起点に、中庭を囲みながらいろいろな教室に移動できるよう、設計されているのだそうです。

 生徒は図書館から、自分の受ける教科の教室に向かうのですが、この学校は始業の15分前に「朝読書の時間」があり、全校一斉に15分間、読書を行うのだそうです。また、「ひとりだち清掃」といって、全員で清掃を行うのですが、清掃前に生徒全員で瞑想し、思いやりと心と磨きの心を整えて、学校をきれいにする活動を行っている、と説明を受けました。

 給食は全教員と全生徒がランチルームに集合し、食べるのだそうです。私たちも昼食は、このランチルームで日頃生徒たちが食べている給食をいただきました。さすが、伸び盛りのこどもの食事なので、ボリューム満点でした。


この学校のもうひとつの大きな特色は、スクエア制だそうです。
 スクエア制とは、1,2,3の各学年の1クラスがスクエアという学年横断グループを作って活動することをいい、レクリエーション、遠足、体育祭、文化祭などの学校行事に参加しているそうです。
 これは学年の壁を取り払い、生徒間の親睦を深め、集団のなかで自主性と自立性を高めることに役立っているとのことでした。

 また、この学校はクラス教室がないために、教室の間にホームベース(HB)というスペースを設け、生徒のロッカーや学級向けのお知らせ、お便りを掲示し、あわせてテーブル、ベンチなどを置いて、生徒が休める憩いの場としているそうです。

 関係者のお話を聞いて、また実際中学校を見学させていただいて、素晴らしい学校だと感じました。

 教育長(右写真右端)も、先生たちがみな献身的に活動されていると高く評価されていました。配布された職員一覧を見てみても、23人の教職員は、22人が主任として公務を分掌しており、全員が部活動に関係されているようでした。

 
 また、丸岡南中学校は福井大学教職大学院の拠点校となっており、大学院と人的交流を行いながら、「教職員同士の学びあい」を柱とした実践研究に取り組んでいるというお話でした。

 春休みのため、生徒の姿がまばらなことが残念でした。また訪れて、いろいろな授業や、生徒の活動の実際を見てみたいと思いました。

さらに、坂井市の学力、体力向上に向けた取り組みについて、教育長から説明をうけました。
 もともと福井県は教育先進県として名が轟いており、小学校6年と中学3年の全国学力テストでは、つねに全国トップクラスの成績を収めてきました。

 坂井市でも、学力向上のために、朝学習(漢字、計算スキルなど)、朝の一斉読書、書かせる学習、各学校での毎月のパワーアップテスト、坂井市の行う学力テスト、確認テスト、自主学習ノート作成、学生などによる学級サポーターや英語活動指導助手配置などを積極的に行っているそうです。

 また、福井型18年教育として、保幼小接続、小中連携、三世代同居が多い(21.6%)家庭との連携(家庭学習の手引き配布、学習習慣アップ作戦、ノーテレビ、ノーゲームデー)、道徳教育の重視、学校ボランティアなどにも力を入れている、というお話でした。

 
 体力向上についても、以下のような取り組みを行っているそうです。

 学校の休み時間にマラソン、縄跳びなどを行う、チャレンジカードに生徒が記録をつける、体育的行事として、マラソン大会、小学校スキー大会、ディスクドッジ大会を開く、トップアスリートによる教室や大会の開催、などが紹介されました。

 福井県の場合は、このような施策を、国の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(小5、中2)、県の福井県新体力テスト(小4~高3)の結果を分析し、その検討を踏まえて、子どもたちの体力、運動能力向上を、各学校、市の行政支援、県の行政支援を組み合わせて、実施しているということでした。

 坂井市が教育にも熱心に取り組んでいることが、肌で感じられました。また、丸岡南中学校の視察は、さまざまに得るものがありました。
 調査事項説明会の質疑応答や実際の中学見学の最中に、教育長、校長先生、教頭先生、主事の方からもいろいろと詳しくお話を伺うこともできました。率直な質問にも丁寧に答えていただいて、大変勉強になりました。

 今回の視察の経験を踏まえて、品川の教育について、さらに深く考えていきたいと思いました。



5.丸岡城訪問


 丸岡南中学校の給食を食べた後、午後は丸岡城と、「一筆啓上手紙の館」の視察に行きました。

 丸岡城は、戦国時代に柴田勝家が越前一向一揆を鎮圧し、北ノ庄に進出したとき、甥の柴田勝豊に築かせた城です。丸岡城は現存する天守閣で最古のもので、望楼式天守閣と呼ばれ、姫路城などの後の優美な層塔式天守閣に比べ、古風で簡素な、いかにも初期の城郭という印象です。


 城内は見学できますが、二重三階構造で、1階から2階に上がる階段は急峻で、クライミングロープが垂らされており、ロープにつかまりながら階段を登るという、今までの城見物ではなかった、得難い体験をしてしまいました。

 3階の望楼からは坂井市が一望でき、天気が良かったので、眺めが素晴らしかったです。

 特に4月は城の周りの桜が咲きそろうと、古城はライトアップされ、ぼんぼりに照らし出された300本の桜が幻想的な光景をかもしだすそうです。そのため、日本さくら名所100選にも選ばれており、丸岡城は別名霞城とも呼ばれています。

 丸岡城は最古の天守閣ということで昭和9年に国宝に指定されましたが、昭和23年の福井大地震で倒壊してしまい、修復再建された現在の城郭は重要文化財に指定されているのだそうです。坂井市の人たちは、再び国宝に指定されるよう、運動を行っているということでした。


 丸岡城を視察した後、「一筆啓上 手紙の館」を訪れました。徳川家康の猛将で鬼作左といわれた本多重次が、「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」と妻にあてた手紙の「お仙」こそ、丸岡城主の本多成重その人であり、坂井市は毎年「日本一短い手紙 一筆啓上賞」を開催しています。

 この手紙の館は、今までに「一筆啓上賞」に全国から応募された作品を閲覧したり、入賞作品をパネルで見たり、坂井市の観光資源の映像を鑑賞したりできるようになっていました。



 坂井市は鄙びた山村の竹田地区、文学と歴史の港町三国湊、名勝東尋坊、最古の天守閣を持つ丸岡町など、さまざまな観光資源を有しています。さまざまな地域振興施策を意欲的に行っており、今回の私の目的であった教育行政視察以外でも、地域振興や観光資源の活用などについても、大いに学ぶものがありました。



 今回の2日間の視察で学んださまざまな知見を、今後の議員活動に生かしてまいります。


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