今後登場する新しいワクチン     2024.8.1

1.経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)
2.小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)




1.経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)

●予防接種の内容

2023年3月27日に、製造販売が了承されました。2024年秋から発売される予定です。

A型インフルエンザウィルス、B型インフルエンザウィルスを弱毒化し、低温で増殖する株を集めて製造しています。

●予防する病気

A型、B型インフルエンザの発病を予防します。生ワクチンのため、能動免疫は獲得できます。


●予防接種の方法

2歳以上19歳未満の者に、0.2mLを1回(各鼻腔内に0.1mLを1噴霧)、鼻腔内に噴霧します。



フルミストはすでに無認可ワクチンとして、先進的な小児科クリニックで広く接種されてきました。当クリニックも2014~2016年、フルミストを個人輸入し、希望する患者さんに使用してきました。
実際の投与経験を踏まえた、当クリニックのフルミストに関する詳しい解説はこちらをご覧下さい。

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2.小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)

●予防接種の内容
2024年3月26日に、厚労省の専門家部会で製造販売が了承されました。2024年10月から使用される予定です。

プレベナー13の後継ワクチンで、プレベナー13の血清型13456A6B7F9V1418C19A19F23Fに8.10A.11A.12F.15B.22F.33Fの7つの血清型が加えられています。(22F、33Fはバクニュバンスにも含まれます)

プレベナー13と同じジフテリア毒素がキャリア蛋白として結合しているコンジュゲートワクチン(結合型ワクチン)のため、免疫が強化されています。

●予防する病気
小児における上記の20の血清型の肺炎球菌感染症を防ぎます。

●予防接種の方法
同じ小児用肺炎球菌ワクチンとして、プレベナー13、バクニュバンスと同じ接種スケジュールとなります。

2024年4月から15価のバクニュバンスに切り替わったばかりなのに、この10月ごろから新たにプレベナー20が登場します。プレベナー13で使用実績が積み重ねられていること、20価とカバーできる肺炎球菌感染症が広がることなどから、当クリニックはプレベナー20が使用できるようになれば、定期接種としてプレベナー20を採用いたします。

詳しい情報が得られれば、その都度「今週のお知らせ」で報告いたします。

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