鈴木博の医療-子育て政策の提言と実現状況
Ⅳ 教育施策
1.学校における食物アレルギー対応
安心、安全な学校給食を実施するために、食物アレルギー対応は極めて重要な課題です。しかし、食物アレルギーに対する治療・対応は除去から摂取に大きく変わってきています。
品川区の食物アレルギー対応について、現在の小児アレルギー学の医学的根拠に基づいた給食提供、そのための生活管理指導票の扱い、食物アレルギー対応委員会の各学校への設置など、区への要望を繰り返し、食物アレルギー児が安全に他の生徒とともに給食が楽しめるよう、配慮を求めてきました。
2013年(平成25年)第4回定例会 食物アレルギー対応に関する一般質問部分(2013.11.21)
品川区の食物アレルギー対策について、質問を行います。
食物アレルギーが大きな注目をあびたのは、平成24年12月20日、 調布市で強い食物アレルギーを持っていた小学生が、チーズ入りのチヂミを誤食し、アナフィラキシーショックで死亡する事故が起きたためでした。亡くなったお子さまには、深い哀悼の意を表します。
死亡事故が起きた調布市では、 本年3月に「調布市立学校児童死亡事故検証結果報告書概要版」(以下検証結果報告書)、7月には「調布市食物アレルギー事故再発防止検討結果報告書」(以下再発防止報告書) を公表しました。東京都教育委員会も、7月に「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」を作成しました。また、文科省も「学校給食における食物アレルギー対応について」(中間まとめ)を7月に公表し、今後さらに取り組みを強化していくようです。
食物アレルギーとは、「食物によって引き起こされる、免疫反応を介した、生体にとって不利益な現象」をいいます。
平成21年の日本保育園保健協議会の調査では、保育園児の4.9%、平成16年の文科省調査では小学生の2.8%が食物アレルギーをもっていると報告されています。
まず、品川区の保育園、小学校における、食物アレルギーを有する児童数を、お示しください。
食物アレルギー対策のうち、まず緊急対応について、お伺いします。
●養護教諭はSさんに食物アレルギーがあり,そのための校内研修を行い、迅速な対応が必要であることを認識していたにもかかわらず、エピペンを注射せずに初期対応を誤った。
これは「検証結果報告書」の「緊急時の対応について」の一節です。
食物アレルギーの最重症型であるアナフィラキシーショックは、多くの臓器でアレルギー反応がおこり、呼吸困難、血圧低下、意識消失、そして最後には死亡する恐ろしい病態です。このアナフィラキシーショックに対する緊急処置が、エピペンの太ももへの筋肉注射です。
エピペンはアドレナリンという薬を詰めた、ペンシル型の注射器です。アドレナリンは、心臓の筋肉の収縮力を強め、手足の血管を縮め、血圧を上昇させて、ショックから脱することができる薬剤です。
もともと、エピペンは、子ども本人が行なう、自己注射として作られました。医師でも本人でも家族でもない、第3者である教職員などが、エピペン注射を行なうことは、あくまで緊急時に人命救助の観点から行う行為、とされています。実は教職員などが緊急時にエピペンを打つことが公式に認められたのは、平成21年の文科省スポーツ・青少年学校健康教育課長から厚労省医政局医事課長あての、「医師法17条の解釈について」 の照会に対する「医師法違反にならない」という医政局課長見解以降であり、まだ4年しかたっていません。
教育の専門家であって医療の専門家ではない学校の先生が、生徒の命を守るために進んでエピペンの講習を受け、献身的に対応されようとしている姿に、医療関係者の一人として深い敬意と感謝を示します。
しかし、講習を受けて知識を持つということと、実際に現場でその行為を行うということは、決して同じではありません。しかも、子どもは顔色が悪く、ぐったりしているわけで、余計エピペンを打つ以前に、先生自身がパニックになってしまう可能性もあるのです。
エピペン講習で必要なことは、医療関係者でない普通の人が、緊急事態に遭遇した時に、どのように精神的に平静を保ちながら、落ち着いてスムーズに、エピペンを注射できるか、その技術的トレーニングと実践的なアドバイスです。
現在、品川区の保育園、小学校等では、どのような食物アレルギーの研修やエピペンの講習が、行われているのでしょうか、お示しください。
エピペンを打てば、必ず効果があって、全員がショックから回復するわけではありません。効果があったとしても10分間で、エピペン注射は、あくまでもショックの応急処置にとどまり、治療の始まりにすぎません。東京都教育委員会作成の「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」でも、エピペンの効果がない時は、自動体外式除細動器
AEDの使用と心肺蘇生に進むよう、指示されています。
品川区では現在、消防署によるAEDの取り扱い実習、心肺蘇生の訓練などは、どの程度実施されているのでしょうか。
次に、学校給食の誤食防止についてお伺いします。
学校給食における、 食物アレルギー対応については、「食物アレルギーの児童生徒が、他の児童生徒と同じように、学校給食を楽しみ、食を通して成長していく」ことが目標とされています。学校給食が原因となるアレルギー症状は、決して起こしてはなりません。
しかし、現実には誤食事故がたびたび発生し、死亡事故以来全市を挙げて、食物アレルギー対策に取り組んでいるはずの調布市でも、4月には牛乳禁の生徒に牛乳を誤配し、7月にはイカ禁食の生徒にイカのすり身入り食材を誤配と 、2件も誤配・誤食事故を起こしています。最近では、荒川区でも誤食事故が発生し、10月に荒川区教育委員会は「荒川区学校給食における食物アレルギー対応指針」を公表しました。
品川区の保育園、小学校で、現在、学校給食等で食物アレルギー対応を行っている児童数をお示しください。
学校給食等で食物アレルギー児の除去食対応をいかに安全に行なうかは、調理室での栄養士、調理員によるダブルチェック、食物アレルギー対応献立表の各部署での確認、学級担任等による対応カードの確認など、それぞれが自らの確認作業を確実に行うことが基本だと思われます。確認を怠ったという初歩的なミスが誤食事故に直結していると、いずれの報告書でも指摘されています。
品川区は初歩的なミスによる誤食事故を、どのようにとらえているのでしょうか。また、このような確認を怠ったために起こる誤食事故を防ぐため、現場ではどのような取り組みがなされているのでしょうか。
食物アレルギーは、学校だけで取り組んでも限界があります。また、学校の先生だけに対応と責任を求めるものでもない、と考えます。
先月行われた、第50回小児アレルギー学会の「学校におけるアレルギー対応」シンポジウムでも、学校、医師、保護者の三者が徹底した情報共有を行い、連携して地域での食物アレルギーの子どもを守る体制の構築が必要だ、と強調されたそうです。
そこで、情報の共有による連携について、品川区の対応をお尋ねいたします。
まず第1に、学校内での連携について、お伺いします。
東京都教育委員会は、学校ごとに、管理職、養護教諭、学級担任、栄養職員などによる「食物アレルギー対応委員会」を組織すること、そして「対応委員会」を中心に、食物アレルギーを有する児童・生徒への対応を検討・決定すること、さらに全教職員に周知し、情報を共有し、適切な行動をとるよう、求めています。
現在の品川区の各学校における食物アレルギー対応委員会の設置状況と、その活動をお知らせください。
次に、消防署との連携について、お伺いします。
アナフィラキシーショック発症時の緊急対応や、平時のエピペン注射、心肺蘇生、AEDの使用など、日常的な講習や訓練に、消防署との緊密な連絡や打ち合わせは必須と思われます。
さきほど、消防署によるAED、心肺蘇生訓練の現状をお聞きしましたが、今後どのように消防署との連携を強めていくお考えなのでしょうか、お示しください。
第3に、医師会との連携について、お伺いします。
日頃から食物アレルギー児の管理には、「学校生活管理指導表」を有効に活用しなければなりません。これには医師による、正しい食物アレルギーの診断が必要です。必要な除去は確実に行わなければなりません。しかし、医学的根拠に基づかない不必要な食物除去は、除去する食物を増加させ、食物アレルギー対応に従事する人数を増やし、誤食事故の発生につながりかねません。
ここで問題になるのは、近年、食物アレルギーに対する診断と治療が大きく変わったことです。つい数年前までは、血液検査によって、血液中にアレルギー物質のIgE抗体が検出されれば、その食事を除去する、という対応が基本でした。ところが、このIgE抗体が陽性でも、実際は食物アレルギー症状が起こらないことも多く、現在では食べて症状が出た場合と食物負荷試験の結果をもとに、診断、管理が行われるようになりました。
また、食物アレルギーの治療も大きく変わりました。厳格に除去するのではなく、アレルギーがあっても、食べられる範囲を少しずつ食べて、アレルギーを起こさない体に慣らしていく治療に変わってきたのです。文科省の「学校給食における、食物アレルギー対応について」でも、「管理指導表の作成に当たり、主治医・学校医、学校・保護者との、共通理解を図る必要がある。その際、特に各教育委員会と医師会との、連携を深めていくことが重要である。」と、述べられています。
食物アレルギーの対応食を必要最小限にし、除去しなければならない食べ物は確実に除去する。「学校生活管理指導表」の活用には、学校側と園医、校医を含む医師会との話し合い、勉強会などがどうしても必要と思われますが、区はどのように対応されているのか、ご説明をお願いします。
最後に、今回の質問にあたり、調布市の亡くなられた児童のご両親からメッセージをいただいたので、朗読いたします。
品川区議会、及び関係者の方々へ娘の命はたった11年という短いものでしたが、家族、親族、地域の方々に、これ以上ないほど愛され、周囲の慈しみの中で輝いて生き抜いた人生だったように思います。
食物アレルギーや喘息という負担を抱えてはいたものの、その事実を前向きに捉えて、そのことによってむしろ豊かな感性や注意深い観察力を育んだとさえ思っています。
数ヶ月前のことですが、娘の新盆の折、クラスメートたちが自宅に訪れてくれました。 ひとしきり思い出話をした後、ひとりの女の子が、娘の死因となった「おかわり」の理由について教えてくれました。
とりわけ「おいしくない」と人気のなかったその日の献立に、おかわりを勧める呼びかけには誰も手をあげない中、いつも滅多におかわりを希望しない娘が進んで手をあげたそうです。不思議に思ったその女の子が、片付けの最中に娘に理由を聞くと、「だって、クラスで給食完食記録に挑戦中でしょ。誰かが貢献しないと」と答えたというのです。女の子は、泣きながらそう私たちに教えてくれました。
みんなと同じ物が食べられない日も多いなか、何かできることがあれば周囲の役に立ちたい。 …家族が常日頃目にしていた、娘の物事すべてに対する 前向きな姿勢、いつも誰かの役に立つ人でいたいという思いが、このような結果を引き起こす事になろうとは。残念でなりませんが、教育現場、行政職員の皆様には、この死を無駄にせず、多くのアレルギーを持つ子どもやその保護者の安心につながるような 確実な施策を作り上げて、未来に向いていた娘の思いに応えてほしいと思っています。
一部割愛させていただきましたが、ご両親様の思いを紹介させていただきました。品川の、そして全国の、食物アレルギーを持つお子さま達が、安全にそしてのびのびと生きていける、しっかりした食物アレルギー対応が行われる日が、一時も早く来ることを強く願い、次の質問に移ります。
◯教育次長答弁(田村信二君)
私からは、食物アレルギー対策についてお答えします。
まず、即時型とアナフィラキシー病型の食物アレルギーのある子どもの数ですが、生活管理指導表によると、アナフィラキシー病型は即時型の内数となっておりますが、保育園、幼稚園で即時型が142人、そのうちアナフィラキシー病型は15人、小学校では即時型が157人、そのうちアナフィラキシー病型が73人となっております。
次に、食物アレルギー研修ですが、各保育園で定期的に実施しているほか、平成23年度からは年間1回、専門医や消防署員などを講師として、「食物アレルギーの基礎知識とエピペンの使い方」をテーマに集合研修を実施しております。施設長や保育士、看護師等が参加しておりますが、幼稚園をはじめ私立園等にも参加を呼びかけております。また、エピペンの実技を含む演習では、DVD動画や練習用トレーナーを利用し、実践力を高めております。
小学校では、これまでは学校内での関係教職員によるマニュアル等の確認のほか、都が実施する研修に養護教員や栄養職員などが参加してまいりましたが、昨年12月の調布市での事故以来、エピペンを携帯する児童の在籍する学校はもとより、他の学校においても全教職員を対象にした校内研修を開催しています。
内容は、東京都が作成した「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」の確認や、DVD「アナフィラキシーその時どうする」の視聴などで、学校医などを講師として開催した学校もあります。本年10月末までに37校中27校が開催しており、そのうち23校は練習用エピペンを使用した実践的なトレーニングを実施しております。
さらに、東京都では、エピペンを携帯している児童・生徒の担任、養護教諭については、専門医を講師としたアレルギー疾患対応研修会の受講を必修としており、該当者は全て参加いたしました。
次に、AEDの取り扱い実習、心肺蘇生の訓練ですが、保育園・幼稚園職員は全員が普通救命講習を定期的に受講しております。学校の教員が参加できる消防署主催の普通救命講習は、本年度は5回開催され、これに小学校教員が参加して、AEDの取り扱い実習、心肺蘇生の訓練を行っております。
また、区では独自にNPOに委託し、全教職員が少なくとも3年に1回はAEDの取り扱いと心肺蘇生法を学べるよう、講習会も実施しております。こうした研修を通じ、緊急時に対応できる体制を整えておりますが、まず何よりもアナフィラキシーショックという事態を発生させないことが肝要であると考えております。
次に、学校給食における食物アレルギーの事故防止に対するお尋ねですが、除去食などの食物アレルギー対応を行っている園児数は211人で、児童数は306人となっております。
食物アレルギーによるアナフィラキシーショックは、死に至る場合もある重大な事故であり、初歩的ミスによる誤食はあってはならないと捉えております。
このため、区では、給食提供過程でのダブルチェックの徹底、食器の色を変えるなどの見える化、献立表の工夫などを実施しております。また、全学校が共通した手順で間違いなく対応するためには、校長、養護教諭、栄養職員の代表で庁内にアレルギー対応検討委員会を立ち上げ、「アレルギー疾患への対応の手引き」の改訂作業にも取り組んでおります。
次に、情報共有による連携にお答えします。まず食物アレルギー対応委員会の設置については、現在、各学校では校長を中心に養護教諭、担任、栄養職員などによる会議で対応しておりますが、これを食物アレルギー対応委員会として整備し、設置するよう準備を進めております。
次に、消防署との連携ですが、現在、群馬県渋川市などの他の自治体での取り組みを参考に、連携のあり方や日常的にどこまで連携できるかなどについて、庁内のアレルギー対応検討委員会で検討しております。
さらに、医師会などとの連携ですが、生活管理指導表を活用したアレルギー対策には、主治医との連携はもとより、園医、校医をはじめとした医師会との情報共有、連携は大変重要であると認識しております。
これまでも各学校は主治医や関係医療機関と連携してまいりましたが、今後、さらに学校保健会などを通じて連携を強めてまいりたいと考えております。また、子ども、保護者、医師、学校、関係機関との綿密な連携と信頼関係が構築されていなければ緊急時に対応することはできないと考えており、そうした関係が形成できるよう連携を強化してまいります。
最後に、先進的な取り組みですが、さきのアレルギー対応検討委員会には、昭和大学の講師にオブザーバーとして参加していただいております。最新の知見に基づく対策と体制を講じられるよう取り組んでいるところでございます。また、保育園のマニュアルについても講師にご指導をいただいているところでございます。
2013年(平成25年)平成24年度決算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分(2013.10.16)
◯鈴木(博)委員
最後に、品川区の食物アレルギー対策について、お尋ねいたします。
食物アレルギーが大きな注目を浴びたのは、平成24年12月20日、調布市で、卵、牛乳に強いアレルギーを持ち、気管支ぜんそくも合併していた小学生がチーズの入ったチヂミを誤食し、アナフィラキシーショックで死亡した事件でした。
この出来事の衝撃は大きく、食物アレルギーは死者が出る恐ろしい病気だと、一気に認識されるところとなり、各所で食物アレルギー、特にその最重症形であるアナフィラキシーショックに対する研修会が多く開かれるようになりました。
まず、調布市の事故を踏まえて、品川区の対応についてお尋ねいたします。品川区の小・中学校で、現在、どのように食物アレルギーの研修が行われているのでしょうか。研修内容、研修回数、出席者についてお示しいただきたいと思います。
◯田村教育次長
食物アレルギー研修についてのお尋ねに、お答えします。
まず、調布市の事故以後、東京都主催の研修をあわせて、各学校単位で研修を実施しております。
お尋ねの内容ですが、DVD、東京都福祉保健局作成の「アナフィラキシー、そのときどうする」の視聴や、東京都健康安全研究センター作成の「食物アレルギー緊急時対応マニュアルの確認と訓練」などを実施しておりますし、また、学校医など、外部の講師による研修もあわせて実施しているところでございます。
出席者は、対象はあくまで全教職員ということで実施しているものでございまして、東京都の研修を含めまして、1回ないし多いところで3回ということで研修を実施しているところでございます。
◯鈴木(博)委員
食物アレルギーに対する研修が多くの小・中学校で行われているようなので、さらに一層の取り組みをお願いしたいと思います。
児童死亡事故が起きた調布市では、本年3月に「調布市立学校児童死亡事故検証結果報告書概要版」、7月には、「調布市食物アレルギー事故再発防止検討結果報告書」を相次いで公表しました。
これを読んでみますと、「担任はアナフィラキシーショックの症状が進行する前の初期症状の段階で、エピペンを注射するのが効果的であるという研修を受けていたにもかかわらず、Sさんの「違う、打たないで」という言葉に惑わされて、エピペンを打たずに初期対応を誤った。
担任は、養護教諭が来た時点で、エピペンを注射することの同意を養護教諭に求めることなく、初期対応を誤った。養護教諭は、Sさんに食物アレルギーがあり、そのための校内研修を行い、迅速な対応が必要であることを認識していたにもかかわらず、エピペンを注射せずに、初期対応を誤った。」
これは原文の報告書では、学校名が書いてありますが、「F学校では、Sさんが在籍していることにより、5年間にわたって食物アレルギーに関する研修を実施し、教職員は、緊急時にはエピペンを打つことを学ぶなどして、食物アレルギーによるアナフィラキシーについて理解していたと思われる。しかし、研修の結果が活かされなかったのか、養護教諭はなぜアナフィラキシーショックと疑わなかったのか。」と記されております。
食物アレルギーの最重症形である、アナフィラキシー・ショックは、多くの臓器がアレルギー反応を起こし、呼吸困難になり、心臓が弱り、血圧が下がり、意識を失い、最後は死亡する恐ろしい病態です。
この状態に対する緊急処置が、エピペンの太ももへの筋肉注射です。アナフィラキシーを起こしたら、迷わずにエピペンを使用しなければなりません。エピペンは、アドレナリンという薬の注射薬で、アドレナリンは、心臓の筋肉の収縮力を強め、手足の血管を縮めて、血圧を上昇させて、ショックを脱することができる、強心剤です。
再度、お尋ねします。現在の研修で、アナフィラキシーが発症したときの場合の、緊急時の対応として、エピペンに関する研修も行われているのでしょうか。
また、エピペンの使用に関して、消防署、医師会などとの連携は行われているのでしょうか。
緊急時の学校の体制はいかがでしょうか。以上、質問いたします。
◯田村教育次長
エピペンの研修に関するお尋ねでございます。
まず、学校単位の研修の中で、エピペンを打つ練習を実施した学校は、小学校で19校、中学校で6校、一貫校4校全てになっております。メーカーなどから借用した練習用の注射器、エピペントレーナーを使用しまして、これは針はついておりませんが、オレンジ色のニードルカバーが伸びたかどうかで正しく打てたかどうかを確認できる仕組みになっております。実際に自分の太ももを使って練習することで、正しい打ち方と、打った感覚を身につけることができるというものでございます。
また、消防署、医師会との連携ですが、今のところ特に連携はしておりませんが、現在進めております食物アレルギーの対応マニュアルの改定作業の中で検討してまいります。
また、緊急時の学校の体制ですが、現在のところ、食物アレルギー緊急対応時マニュアルに従い対応するように、全校に指示しております。校長や担任、養護教諭など、教職員全体で緊急時の学校の体制をつくり、対応してまいりたいと考えております。
◯鈴木(博)委員
教職員の方は医療関係者ではないので、エピペンを子どもの太ももに打つということは、非常に抵抗があると思います。
2014年(平成26年)平成26年度予算特別委員会教育費食物アレルギーに関する部分(2014.3.12)
◯鈴木(博)委員
本日は、第4回定例会の一般質問に引き続き、学校における食物アレルギー対応について質問いたします。
一応、362ページの学校給食費に関連して、質問させていただきます。また、時間があれば、351ページのPTA関係費についても触れたいと思います。よろしくお願いいたします。
第4回定例会の品川区の食物アレルギー対応についての一般質問では、教育次長より詳細なご答弁をいただきました。前回、ご答弁いただいたアレルギー研修会への参加、学校内での会議、エピペン講習、除去食対応で用いられた食器の準備と、区のアレルギー対応に要する経費は、次年度の予算書ではどこに書いているのでしょうか、ご説明をお願いいたします。
◯和氣学務課長
給食運営費の中に入っております。その前に、食器等についても、専用食器を用意するという形で入っております。
363ページの給食運営費の中の食器購入等の中に、例えば、アレルギー対策に関する食器が入っていたり、あと使う経費としましては、特に印刷物とかそういうものでございますが、基本的にこちらです。
◯鈴木(博)委員
アレルギー対策費として一貫して計上されているのではなく、各項目で計上されているというのがわかりました。いじめ対策のように、アレルギー対応も一貫して予算書に載ることを希望しますが、次に移ります。
次に、食物アレルギー対応委員会の設置状況について、お尋ねいたします。前回の第4回定例会の教育次長のご答弁、先ほどのつる委員の質疑で、庁内にアレルギー対策検討委員会を立ち上げ、アレルギー疾患への対応の手引きの改訂作業を行ってきて、それが完成したというご報告を伺いました。
それでは、アレルギー疾患への対応の手引きでは、どの点が改訂されたのか、ポイントのご説明をお願いいたします。
◯和氣学務課長
基本的に、先ほど少しご答弁させていただきましたが、まず、生活管理指導表によってのみ、対応させていただくというところが一番大きな違いでございます。
今までは、さまざまな申し出でやってまいりましたけれども、そうではなくて、統一をしたところがまず第1でございます。
それから、第2は完全除去対応をする。今まで、例えばこれは食べられるけど、これは食べられないというものがあったときに、例えばエビが食べられない子、別にトリが食べられない子とかいった場合は、チャーハンにエビとトリが入っていたとしますと、一人の子にはエビを除いて、一人の子はトリを除くというのをやっていたのですが、これからは両方一遍に除いて、一切アレルギー源を入れないというような対応を含めまして、完全に除去する。もしくは、保護者から半分くらいは食べられるというような話があったときには、一切応じないとか、完全除去するということを決定いたしました。
それから、例えば牛乳でございますけれども、飲用牛乳だと飲めないというような申し出について、受けつけないということにしました。飲用牛乳が飲めないということは、牛乳を使用する食材は食べられないという判断になりますので、そういうことはしない。こういったことが大きな違いでございます。
あとは、実際に提供するときに、食器等の色を変えるとか、全部、品川区として統一して対応するとしたことが大きな違いです。
◯鈴木(博)委員
全庁レベルでアレルギー対策の取り組みが進んでいることが、確認できました。
東京都教育委員会は、各学校ごとに管理職、養護教諭、学級担任、栄養職員などによる食物アレルギー対応委員会を設置すること。この対応委員会で食物アレルギーを有する児童・生徒に対し、対応方針を決定し、定期的な校内研修や訓練の実施、緊急時の役割の明確化など、全教職員で情報を共有し、取組みを行うよう求めております。
教育次長の前回のご答弁では、個々の学校における食物アレルギー対応委員会の設置を準備している段階だとお伺いしました。現在の各学校における食物アレルギー対応委員会の設置の現状はいかがでしょうか。
◯和氣学務課長
4月に向けて設置をするように指示をしまして、2月中に全校で設置が完了しております。
◯鈴木(博)委員
東京都教育委員会の指導内容のように、各学校レベルでのアレルギー対応の強化も必要と思われます。今後とも食物アレルギー対応委員会の設置により、各学校におけるアレルギー予防体制の強化をお願いしたいと思います。
次に、学校生活管理指導表について、お伺いします。本年2月6日、朝日新聞デジタルでは、食物アレルギー対策に関する文部科学省、有識者会議が、食物アレルギーを有する児童保護に、医師の診断書が必要な学校生活管理指導表の提出を義務づける方針だと、報道されました。
今、学務課長のほうからもご答弁がありましたが、学校生活管理指導表はますます、学校におけるアレルギー対応に重要な位置を今後占めていくことになると思います。
これに関しまして、前回の第4回定例会で、学校側と園医・校医も含めアレルギー対応を行うためには、医師会等との連携が非常に大切だと質問しまして、教育次長より、学校保健会などを通して連携を深めるというご答弁をいただきましたが、医師会との連携はどのように進んでいるのでしょうか。
◯和氣学務課長
学校保健会には、両医師会の代表に参加していただいています。
学校保健会に参加している医師にご相談させていただくと同時に、医師会長ともお話をさせていただいて、今回、生活管理指導表で全部提出していただくということでお願いをし、その文書を各医師会に参加されている方に通知をしていただくように、お願いをしたところでございます。
◯鈴木(博)委員
私のところにも回ってきました。前回、品川区の小学校において、食物アレルギーの即時型が157人、アナフィラキシー病型が73人だったという数字を、お示しいただきました。
学校生活管理指導表で、食物アレルギーとは、食物に触れたり、食べたりしたときに、顔にじんま疹等ができる皮膚症状や、むかつきなどの消化器症状、鼻水、のど詰まりなどの呼吸器症状、それからショックなどの全身異常状態などの症状を起こすことを言います。2時間以内に症状が出る場合を即時型と言います。
また、アナフィラキシー病型というのは、以上の症状が急激に、かつ複数の臓器に同時に出現した病態を言いまして、これは食べ物以外でも、ハチに刺されたとか、薬を飲んだりしたときにで発症することもあります。
この重症型でショックを起こした場合をアナフィラキシーショックといい、命の危険があるため、治療としてはエピペンを打ちます。
昨年、区内の小学校で、食物アレルギーを有する児童が誤食事故を起こした、あるいは、アナフィラキシーショックを起こしてエピペンを使用したというような例があったのかどうか、ご回答をお願いいたします。
◯和氣学務課長
そういう例はございません。
◯鈴木(博)委員
誤食事故も、エピペンを使用した例もないということを聞きまして、非常にほっとしました。私もエピペン登録医なので、何人かの小学生にエピペンを処方しているのですけれども。先ほどの質疑で、小学校、中学校でエピペン講習が、平成26年度中に終了するというご説明がありました。
ただし、第4回定例会でも指摘させていただきましたが、エピペンやAEDの講習というのは、単発ではあまり持続をしないので、これは反復トレーニングが非常に重要だと言われております。エピペンの講習は、今後2回、3回と繰り返す予定はあるのでしょうか。
◯和氣学務課長
エピペン講習、AED講習については、強めていきたいと思ってございますので、委員ご指摘のとおり繰り返しやっていくことが重要と考えてございます。
◯鈴木(博)委員
最後に、除去食対応の児童がクラスの中で孤立しないよう、周りの子どもが食物アレルギーの子どもの状況をよく理解し、互いに認め、助け合う教育が大切だと思われます。
品川区では、このような配慮、取組みはどのようになさっているのか、最後にご説明をお願いします。
◯和氣学務課長
今回、改定した手引きでも、その点について注意喚起をし、教員、学校を挙げて、子どもたちに理解を求めるということをするようにしてございます。
2014年(平成26年)第3回定例会 食物アレルギー対応に関する一般質問部分(2014.10.23)
品川区の食物アレルギー対応についてお伺いします。
昨年の一般質問で、品川区の学校における食物アレルギー対応についてお伺いしました。
食物アレルギーの最重症型である、アナフィラキシーショックに対する緊急処置は、エピペンの太ももへの筋肉注射です。エピペン講習では、失敗のない確実な接種技術のアドバイスと、実際接種するタイミングの見きわめが重要です。
エピペンについてお伺いします。現在、エピペンを小学校に持参している生徒の人数をお示しください。
また、その人数は前年に比較して増減はいかがでしょうか。
今年度のエピペン講習会の実施回数と講習内容についてお示しください。
また、エピペン講習の後で受講者の自己評価などは行われているのでしょうか。今年度の教職員または生徒が実際に学校でエピペンを使用した事例はあったのでしょうか。
エピペン注射は、アナフィラキシーショックに対して最も効果のある治療であり、迅速な注射は食物アレルギーの子どもの命を救います。十分な研修を行い、食物アレルギーを有する生徒を事故からしっかり守れるよう、さらに一層の取り組みの強化をお願いいたします。
◯教育次長答弁(田村信二君)
私からは、品川区の学校保健についてお答えいたします。
まず、エピペンを小学校に持参している児童は9月末現在75人で、昨年度と比較して38人増加している状況でございます。
次に、エピペンの講習会は、9月末までに区内全46校中33校で実施済みですが、残りの学校についても年度末までに実施してまいります。内容は、練習用エピペンを使用したトレーニングのほか、「品川区の食物アレルギー対応のてびき」の確認や、DVD「学校管理下における食物アレルギーへの対応」の視聴などです。
また、東京都では、エピペンを携帯している児童・生徒の担任、養護教諭に対して、専門医を講師としたアレルギー疾患対応研修会の受講を必修としており、研修後にアンケートは行っておりますが、自己評価は特に行っておりませんので、今後の課題とさせていただきます。
なお、今年度の学校でのエピペンを使用したケースはございません。
2015年(平成27年)平成27年度予算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分(2015.3.11)
◯鈴木(博)委員
本日は、369ページの3目、学校給食費、370ページの4目、学校保健費に関連して、学校のアレルギー対応、色覚検査、感染性胃腸炎の扱いについてお尋ねいたします。
まず、教育費全体を拝見して、アレルギー対応の予算を表示した箇所を探しましたが、見つかりませんでした。
この間の一般質問等における食物アレルギー対応の質問で、食物アレルギーの検証、エピペン講習、アレルギー対応食器の購入など、さまざまなアレルギー対応の取組みをお伺いしましたが、なぜアレルギー対策費として予算に計上されていないのか、その理由をお尋ねいたします。
◯野呂瀬学務課長
アレルギー対応についてのお尋ねでございます。
アレルギー対応費として、予算に計上されていないということですが、アレルギー対応については、従前より給食費等で対応を行っているところでございます。新たに対応費として計上はしていないのですけれども、例えば経費としましては、給食運営費の中でアレルギー対応の色別のトレーや、食器などを購入する際の食器購入等の中で、通常の食器等と一緒に購入しております。
また、アレルギーやエピペンの研修等、東京都主催の研修の活用、校内研修につきましても、校医や養護教諭を講師として、DVDの視聴とか、無料のレンタルのエピペンなどを使って研修していますので、経費としましては、特に研修資料の印刷費等の一般消耗品程度になっているところでございます。その給食費の中に計上されております。
◯鈴木(博)委員
給食費で対応している。ほかにはあまり費用がかかっていない、というお答えは理解いたしました。
食物アレルギーは最悪の場合、死を招く病気です。平成19年度の文部科学省の発表でも、全国の公立小学校の生徒の2.6%が食物アレルギーの有病者で、0.15%がアナフィラキシーショックを起こした既往がある、と報告されています。
ご心配の保護者の方も多いと思われます。
予算書に食物アレルギーの計上が全くないというのはいかがなものでしょうか。予算措置の項目を上げ、食物アレルギーに対する確実な対応を明示することは、しっかり品川区がアレルギー対応を行っているというメッセージにもなると思われますが、教育委員会のご見解はいかがでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
アレルギー対応につきましては、何よりも必要なのが、教職員等の危機管理意識の向上だと考えております。それが一番重要だと考えています。このために必要な予算措置等は今後も行い、アレルギーの事故の防止に努めていきたいと考えております。
2015年(平成27年)第3回定例会 食物アレルギーに関する一般質問部分(2015.9.18)
まず、学校における食物アレルギー対応についてお尋ねします。
平成24年12月、強い食物アレルギーを持った小学生が誤食後、アナフィラキシーショックで死亡する事故が起きました。
この痛ましい事故を受けて、文科省は本年3月、2年間の検討の集大成である「学校給食における食物アレルギー対応指針」を公表しました。
学校給食における食物アレルギー対応の大原則は、食物アレルギーを有する児童・生徒にも安全な給食を提供することです。
そのために、「食物アレルギー対応指針」では、教育委員会は、食物アレルギー対応について一定の方針を示し、各学校はアレルギー対応委員会を立ち上げ、組織的に対応するよう求めています。
教育委員会は、食物アレルギー対応についてどのような方針を各学校に通達しているのか、お伺いします。
また、毎回お尋ねしておりますが、校長を委員長に、副校長、教務主任、養護教諭、栄養教諭、学級担任などで組織され、食物アレルギーの対応を学校単位で組織的に行うアレルギー対応委員会の設置状況はいかがでしょうか。
また、学校給食においては、食物アレルギー原因物質の完全除去対応を基本に、日ごろから食物アレルギー児の管理には「学校生活管理指導表」を有効に活用する必要があります。食物アレルギーの対応食を必要最小限にし、除去しなければならないものは確実に除去する。
「学校生活管理指導表」の活用には、正しい食物アレルギーの理解と対応について、学校側と園医、校医を含む医師会との連絡会、勉強会などがどうしても必要です。
横浜市をはじめ多くの自治体では、教育委員会と医師会部会などが連携し、食物アレルギーのガイドラインやマニュアルを作成し、アレルギー対応を行っています。
品川区には、多くの小児アレルギー専門医を擁する昭和大学病院があり、また医師会にも小児科医の部会があります。
品川の食物アレルギーを有する児童・生徒のために、教育委員会、子ども未来部、医師会小児科部会、昭和大学小児科、学校保健会などが参加する学校アレルギー連絡会を早急に立ち上げ、定期的に会合、各種研修会の開催、誤食事故発生時の緊急ホットラインの開設などに取り組むべきと考えますが、区のご見解はいかがでしょうか。
◯教育次長答弁(本城善之君)
私からは、学校保健についてお答えいたします。
まず、食物アレルギー対応についてですが、区教育委員会が平成26年1月に作成いたしました、品川区立小・中学校における食物アレルギー対応のてびきの中で方針を示しております。
その内容といたしましては、医師からの学校生活管理指導表の提出を必須とし、面談などで保護者との連携を密にするとともに、校長を委員長とした食物アレルギー対応委員会の協議と決定により、学校全体で組織対応すること。また、完全除去対応で代替食は行わず、安全性を最優先とすることを基本的な考え方としております。
また、お尋ねのアレルギー対応委員会の設置につきましては、平成26年2月に全ての小中学校において既に完了しております。
次に、アレルギー連絡会の立ち上げについてですが、区では、校長、養護教諭、学校医等のほか、保育課や保健センター職員等で構成されるメンバーで学校保健会を組織し、食物アレルギー対応についての情報交換を含む定期的な会議や各種研修会等を実施しており、緊急時には躊躇なく救急車を要請するよう、指導を徹底しております。
2015年(平成27年)平成26年度決算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分(2015.10.14)
◯鈴木(博)委員
本日は、成果報告書174ページの学校給食費に関連して、学校における食物アレルギー対応についてと、169ページの病院内学級維持費負担金に関連して、さいかち学級についてお尋ねいたします。
食物アレルギーが大きな注目を浴びたのは、平成24年12月、強い食物アレルギーを持った児童が、学校給食終了後にアナフィラキシーショックで死亡した、とされる事故が起きたためでした。
翌平成25年、区議会第4回定例会で、この亡くなられた女生徒のお母様から、品川区議会宛てに託された、メッセージを朗読いたしました。一部を再読いたします。
「品川区議会および関係者の方々へ。娘の命はたった11年という短いものでしたが、家族、親族、地域の方々に愛され、周囲の慈しみの中で輝いて生きた人生だったように思います。
みんなと同じようなものが食べられない日も多い中、何かできることがあれば周囲の役に立ちたい。いつも誰かの役に立つ人でいたい、という思いがこのような結果を引き起こすことになろうとは。
残念でなりませんが、教育現場、行政職員の皆様には、この死を無駄にせず、多くのアレルギーを持つ子どもやその保護者の安心につながるような確実な施策をつくり上げて、未来に向いていた娘の思いに応えてほしいと思っています。」
品川区の食物アレルギーを持つお子様たちが、安全に、そして伸び伸びと学校生活を楽しめる日が一日でも早く来ることを願い、一般質問に引き続き、学校の食物アレルギー対応についてお尋ねいたします。
まず、品川区の学校における食物アレルギー対応について質問しようとすると、該当する項目も決算額も見当たりません。春の予算特別委員会でもこのことをお伺いしましたが、学務課長のご答弁は、「食物アレルギー対応の費用は、給食費の中に含めて計上している」というものでした。
ということは、品川区の学校における食物アレルギー対応は、食器の購入などの給食費以外には、ほとんど経費をかけていない、というふうに理解してもよろしいのでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
予算計上の措置としては、ほとんどが、委員が今ご指摘のとおり、除去食の調理などに伴う鍋だとか、ガスレンジ等の調理器具だとか、配膳時に使用する、色別にしている皿、トレイの消耗費、そのほかには、例えばアレルギーのマニュアルをつくったりしていますので、その印刷費が若干、学校保健費の中に含まれております。
予算はついていないですが、アレルギー対応につきましては、全校一丸となって一生懸命やっている状況でございます。
◯鈴木(博)委員
ご説明はわかりました。しかし、現在、小学生の2.8%が食物アレルギーを有しており、その最重症形であるアナフィラキシーを起こしたことがある児童・生徒も0.15%と文部科学省より報告されております。
食物アレルギーは今や学校ではありふれた疾患、病気となっています。食物アレルギー対応も、給食だけではなく、アレルギー対応委員会における施設整備や人員配置、医師会、消防署との密な協議、エピペン講習、AED講習やアレルギー疾患に対する研修会の定期的な実施、講師の招聘など、十分な予算措置を伴ったさまざまなアレルギー対応施策の積極的な取組みが必要と考えます。
区のほうにその点、十分ご配慮するように要望いたしまして、次の質問に移ります。
エピペンについてお尋ねいたします。食物アレルギーの最重症形である、アナフィラキシーショックに対する緊急処置が、エピペンの太ももへの筋肉注射です。今年度、エピペン講習は既に何回ぐらい実施されているのでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
6月末の時点で、小学校31校、中学校が7校、校内研修の中で講習済みで、そのほかの学校につきましては、今年度、これからやっていくというふうに把握しております。
◯鈴木(博)委員
エピペン講習が精力的に行われて、しかも現在進行形でこれからも計画されている、ということは評価いたします。しかし、1回の講習会で、食物アレルギー、アナフィラキシーの病態の理解やエピペン接種のタイミング、さらにエピペン講習は注射の実習など、これは十分にマスターするのは1回ではなかなか大変だと思われます。知識を定着し深めるためには食物アレルギー研修会を定期的に継続的に何回も開催することが必要ではないでしょうか。
また、研修後のアレルギー調査やアンケート調査や自己研修の記録というのは、研修会の評価や参加者の意識の調査としても、重要なデータになると思われますが、現在そのようなアンケートとか自己研修の記録提出というのは、行われているのでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
研修についてとアンケートについて、でございますけれども、研修につきましては、食物アレルギー対応の手引の中で、必ず年1回は行うと。エピペントレーナーの研修を含む校内研修を行うということでやっております。
それと、東京都が実施する食物アレルギー研修などにも積極的に参加するよう呼びかけているところでございます。
また、研修した後のアンケートですが、これにつきましては、例えば小規模校、大規模校、それと除去食対応の児童・生徒数の数とか、これは学校によってまちまちで、学校によって差がありますので、アンケートについて統一的なものは実施しておりませんが、養護教諭会等でその辺の情報は共有して、共通認識のもとで学校一丸となって取り組むよう、教育委員会としても指導しているところでございます。
◯鈴木(博)委員
今の課長のご答弁も踏まえて次の質問をしたいと思います。
昨年の決算特別委員会で重症なアナフィラキシーだった8例中、1例しかエピペンが使用されず、使用されなかった7例は、エピペン不携帯が3例、注射へのためらい、注射をするのにためらったために打てなかった、2例、内服薬で改善したのが1例で、エピペン使用期限が切れていたため使えなかったが1例という、東邦大の報告を紹介いたしました。
平成25年に配布された、東京都福祉保健局の食物アレルギー緊急時対応マニュアルでは、全身症状、呼吸器症状、消化器症状の13項目が挙げられたうち、一つでも当てはまれば生徒の意思にかかわらず、先生が直ちにエピペンを躊躇なく使用するように推奨しております。
しかし、もしもエピペンを使用するときにエピペンが使用できない事例があるとすれば、これは命にかかわる大変な事態になると思われます。エピペンを誰が打つか、どのように管理するかは生徒・保護者だけに任せるのではなく、学校内アレルギー対応委員会が、保護者、本人と話し合い決定するべきと思います。
アレルギー対応委員会の役割が非常に重要と考えますが、品川区では現在どのように、これについて各学校で対応されているのでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
アレルギー対応委員会は、全校で設置するように決まっているものですけれど、決して、委員がおっしゃった事例のように、子ども任せとか児童・生徒任せにはしておりません。アレルギー対応委員会の中で、各種対応について決定しており、その委員会の中で校長を筆頭に、学校関係者全て入っておりますので、例えばエピペンを打つタイミングとか、躊躇なく打つということで指導して、研修等もそのためにやっておるところでございます。
また、エピペンの管理の仕方等もしっかりと保健室等に保管して、決して子ども任せにしていないということで、これにあたっては、今もそうしていますけれど、再度また学校に周知していく考えでございます。
◯鈴木(博)委員
今の課長のご答弁の、全校一丸になってそれぞれの学校がアレルギー対応に邁進しているというお言葉を受けて非常に安心しました。今後ともいろいろとアレルギーの子どものためにご努力をよろしくお願いいたします。
2016年(平成28年)平成28年度予算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分(2016.3.14)
◯鈴木(博)委員
次に、食物アレルギー対応について、昨年の決算特別委員会に引き続きお尋ねいたします。
この間、一貫して取り上げている学校における食物アレルギー対応ですが、まず今年、学校における事故ないしニアミスの事例はあったのでしょうか、ご説明、ご報告をお願いいたします。
◯野呂瀬学務課長
食物アレルギーについてのお尋ねでございます。
今年度、ニアミスといいますか、ヒヤリハットの事例として2例ほどありました。
一つは、ピーナッツ、木の実アレルギーの児童ですが、給食で、そのときは除去食は出ていないにもかかわらず、給食を食べた後にドッチボール等、午後の運動をしたときに、運動誘発アナフィラキシーと思われる症状を発症したケース。
もう一つは、いわゆる除去食対応ではなかった児童ですけれども、帰宅後、アレルギー症状を発症したケース。
この2例がございました。
◯鈴木(博)委員
今の二つの事例に関して、症状が出てから、最終的にどうなったのかという点と、学校側の今後の対応、食物除去や症状が出ないための対策等について、ご説明をお願いいたします。
◯野呂瀬学務課長
1件目のほうは、運動誘発アナフィラキシーということで、直ちに病院に搬送して、点滴等の処置をいたしました。午後2時過ぎには顔もすっかりもとに戻り元気になりました、ということになっております。
もう一つのほうは、除去食対応でないケースなのですけれども、管理指導表を提出させて、その後、アレルギーがどの物質かというのを特定するために、お母様等に聞き取りをして、その後、再発防止のために学校内で協議をしたところでございます
。
具体的には、除去食対応をしていなくても、さまざまなアレルギー症状というのは、その日のコンディションや体調で出てきますので、運動誘発アナフィラキシー、幸いにも重篤には至らなかったのですけれども、そういうことが起こるということを学校内で周知いたしました。
それから、食物アレルギー対応は、安全が最優先ということで、学校生活管理指導表の提出をしていただいているのですけれども、今回の2例目は、除去食対応をしていなかった子どもでも、アレルギーの症状を発症するケースもあるということで、管理指導表の提出をしていただいて、アレルゲンの食材の特定ができるまで、給食の対応やきめ細かく教職員一同で対応して、学校内で周知を図ったという対応をしております。
◯鈴木(博)委員
具体的に詳細なご説明をありがとうございました。
今回の事例は、幸い軽症で経過したようですが、学校給食における食物アレルギー対応指針には、事故およびヒヤリハットの情報共有と改善策の検討という項目で、これは文部科学省が平成27年3月に食物アレルギーの対応をまとめて公表したものでありますが、この中でも、事故原因究明、関係者への聞き取り調査、防止策の協議、周知、運用を行うように求めています。
今回の事例も、しっかりと情報共有と防止策の協議を行うように要望します。
食物アレルギーというのは、最悪の場合、死を招く病態で十分な対策が必要です。平成26年1月に、品川区教育委員会も食物アレルギー対応のてびきを作成しておりますが、これは現在、十分に活用されているのでしょうか。
◯野呂瀬学務課長
平成26年1月に作成して、もう2年たちますけれども、食物アレルギーの対応のてびきは定着して、順調に対応が行われていると考えているところでございます。
◯鈴木(博)委員
最後に、食物アレルギー対応で、今年度に何か新しい取組みなどは、教育委員会はされているのでしょうか。その1点、ご説明をお願いします。
◯野呂瀬学務課長
今年度、食物アレルギー対応のてびきを一部改訂いたしまして、給食以外の教育活動、例えば移動教室や調理実習だとか、そういう給食以外の教育活動における食物アレルギー対応についても記載するなど、児童・生徒の安全を最優先に食物アレルギー対応の強化に努めているところでございます。
◯鈴木(博)委員
今後も、食物アレルギー対応をしっかり行うことを要望いたしまして、次に移ります。
2017年(平成29年)平成28年度決算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分 (2017.10.11)
◯鈴木(博)委員
次に学校のアレルギー対応についてお尋ねします。
この間一貫して取り上げている学校における食物アレルギー対応について、平成28年度の小学校・中学校・義務教育学校における食 物アレルギーの事故ないしニアミスの事例はあったのでしょうか。お示しください。
◯有馬学務課長
平成28年度の学校のアレルギー対応のヒヤリハット、ニアミスの件でございますけれども、昨年度は小学校で3件、中学校で1件、合計4件発生しております。
きちんと配膳はしたのだけれどもおかわりのときに間違えて配膳してしまったとかいう例もございました。
しかしながら、これら4件はいずれもアレルギーを持つ児童・生徒に対しての誤食はなしということで、ヒヤリハット事例ということで捉えております。
それと、エピペンの使用回数としては2回ございました。
これはご家庭で朝、経口免疫療法と言うのですか、少しずつアレルゲンとなる食品を食べながら治療するものですが、朝食をとって、そのまま学校に来たら症状が出てしまったということで、エピペンを2回ほど打ったというような事例がございました。
◯鈴木(博)委員
今、品川区の学校の食物アレルギー対応というのは、怪しいものは除去するということで、安全性を非常に重視して、食べられるか食べられないか2つに1つということになっています。
ところが、現在の小児アレルギー診療というのは非常に進歩していまして、現在の考え方では、食べないということはアレルギーを引き起こしたときに非常に危険である。むしろ負荷試験をやって、少量でも少しずつ食べさせて、体をならしたほうがいい。食べさせないのではなくて、食べさせる。少量でもいいから食べさせて、アレルギーを克服するというのが、今現在のアレルギー診療のスタンダードになっています。
したがって、今背景が、バックグラウンドが変わってきているので、しっかりエピペンを常備して、いつでも打てる体制をとりながら、負荷試験で食べられるものに関しては、少しずつでも生徒に食べさせるというように、方向転換されていくと思います。
このような状況に対して、教育委員会の現在の認識はいかがでしょうか。
◯有馬学務課長
確かに食物アレルギーを克服するというためには、そのアレルギー食を少しずつ食べるというような、そういう治療が広く行われている、ということは認識しております。
ただし、学校では安全第一ということで提供していきたいと思っています。該当者に卵を半分ならいいよですとか、黄身は食べられるけれども白身はだめだ、などと、個々に対応していくということは、煩雑にもなりますし、事故のもとになるということで、部分除去から今は完全除去に変えてきた経緯もあります。
そういった点からも、いわゆる少しずつ食べさせる、というようなことは、まず家庭でやっていただくことを第一義的な対応とし、今までどおり取り組んで、安全第一をまず考えていきたい、と現時点では考えています。
◯鈴木(博)委員
それで先ほどの事例なのですけれども、家庭で食べさせたら、エピペンを使うことになった事例もあったようなので、今すぐということはないのですが、現在は完全除去による、安全性が非常に重視された対応になっておりますが、文部科学省から出ている文献でも、余力があるところは少しずつ解除する対応でもよいとされています。
品川区も今すぐは無理だと思うのですが、将来そういう方向で、少しでもアレルギーの子どもたちが他の子どもと同じように給食が楽しめる状態になるような体制がつくられることを期待して、この質問は終わります。
2018年(平成30年)平成30年度予算特別委員会教育費 食物アレルギーに関する部分(2018.3.14)
◯鈴木(博)委員
まず、昨年の決算特別委員会に引き続き、学校における食物アレルギー対応についてお尋ねします。
今年度の食物アレルギー、ヒヤリハットの発生件数と、その経過について、さらにアナフィラキシーショックとその治療薬であるエピペンの使用例があればお示しください。
◯有馬学務課長
今年度の食物アレルギー、ヒヤリハットの件数でございますけれども、除去食の鍋を取り違えてしまったですとか、ちょうど除去食を出すときに担任が生徒のトラブルの仲裁に入ったため、少し席を外したということで、誤配膳があったというようなことで、4件ございます。
そのときの対応というようなことでございますけれども、まずは基本的には、その場でその児童がそれを喫食しないようにするというような対応を、まず最初にとるものでございます。
それから、その後については、どこに原因があったのかということをつかんで、もう一度、手順を再確認し、再発防止に努めているというものでございます。
特に二重チェックをしているところではございますけれども、その二重チェックが形骸化しないように、それぞれが、自分が最終的な責任者だということを自覚するようにということで、校長会等を通して情報共有をしているところでございます。
次に、アナフィラキシーショックでエピペンを使った使用例はございません。
◯鈴木(博)委員
大きな事故がなく安心しました。誤食に関しましては、今、課長からお話があったように、しっかりと、もしもヒヤリハットがあった場合は安全対策を各学校の食物アレルギー対応委員会に上げて、しっかり検証して、事故のない、安心安全な食物アレルギー対応の取組みを確実に進めるようにお願いいたします。
次に、4月になると毎年、学校に提出する、学校生活管理指導表についてお伺いいたします。昨年度は食物アレルギー即時型では、除去対象にどのような食材が多かったのでしょうか。また、食物アレルギーの特殊型でしばしば重症になる、朝食を食べて運動した後に起こる、食物依存性の運動誘発アナフィラキシーの発生はあったのでしょうか。
◯有馬学務課長
アレルギー物質の即時型でどういうものが多かったか、ということでございますけれども、人数的に多いほうから言いますと、1番がナッツ類になります。 続いては魚介類、それから落花生、鶏卵、要するに鶏、卵関係です。それから甲殻類、エビ、カニ。それから乳製品、牛乳、それから果物、そば、小麦等が多く出ております。
◯鈴木(博)委員
除去対象として、ピーナッツや、他のナッツ類。それで、魚介類が多いことというのは一般的に言われていることなので、非常に納得できるデータなのですけれども、鶏卵は、年齢が高くなればなるほど、免疫学的耐性を獲得して、アレルギーを起こさなくなる例も多く見られるはずなので、意外と多いということがわかって、少し驚きです。
食物アレルギーの原因物質の長期にわたる除去は、成長期の子どもにとって、一般論として好ましいことではありません。1年ごとの指導表の更新・提出というのは、継続が必要かどうか、ただ血液検査の結果を要求するだけではなくて、よくご家族と話し合って、場合によっては主治医にも照会し、きめの細かい食物アレルギーの対応が必要なので、毎年提出することになっているのです。
きめの細かい食物アレルギーの対応を、学校側としてもしっかりとお願いしたいと思います。
これに関連して、弁当持参についてお伺いいたします。私が知っている方なのですが、3歳のときにイクラを食べて顔が腫れ、ぜん鳴、ゼーゼーしたというエピソードがありまして、現在、小学校1年生になっています。現在6歳ですが、イクラにアレルギーがあるという理由で、魚卵を持っている小魚、シシャモ、ワカサギ、キビナゴ、全てが、除去食にできないという理由で、弁当持参が要求されています。
さらに、給食で使用する可能性がある小魚として、コイワシ、コアジ、マメアジ、チカ、ハタハタ、イギス、メヒカリ、ウルメイワシについても、魚卵を持っている可能性があるので、学校では給食は提供できないと言われて、弁当を持ってくるように学校側からお話があったそうです。
この弁当対応の理由について簡単にご説明をお願いします。
◯有馬学務課長
すみません。先ほど1件、答弁漏れがありました。食物依存性運動誘発アナフィラキシーの発生はあったのかということで、これもございませんでした。
それから、弁当持参という考え方でございますけれども、基本的には児童・生徒に対しての安全安心を守るというようなことで、給食での事故を防止するため、弁当持参という取り扱いは一部、行っているものでございます。
◯鈴木(博)委員
学校給食は、全ての児童・生徒に給食を提供し、安全安心に楽しんで過ごせる時間を提供するということが、原則だと思います。
アレルギー原因食物に関しては、完全に除去するか提供するか、安全性を最優先して、現在、二者択一の対応になっております。そして、安全な給食提供が困難なときは弁当持参を考慮し、保護者に要請するというふうに、文部科学省の作成した「学校給食における食物アレルギー対応指針」には述べられています。
この食物アレルギー対応指針の中で、弁当持参の要件として、ごく微量で反応が誘発されるかもしれない可能性がある食品等という場合は、一応、弁当持参を要求できるのですが、しかし弁当持参は児童・生徒に給食を提供できないことや保護者に負担をかけることなどにより、本指針は、単にエピペン所持をしているとかアナフィラキシーを起こしたことがあるというだけで弁当持参をする必要はない、と注記されています。
さらに、弁当持参、弁当対応を要求するときは、そこまでの対応が必要か、主治医に改めて確認することが望まれるという補足説明があります。
今回の事例に関しては、主治医への問い合わせはありませんでした。安易に弁当持参を要求する前に、指針の原則を基本にしながらも、弁当持参の検討は、本人の食物アレルギーの病態、除去の程度を踏まえて、保護者・主治医とも緊密に連絡をとった上で慎重に検討することを要望いたします。これは要望で終わります。
最後に、誤食、誤配を減らすためには、対応する児童を減らす。対応する食品数を減らす。複雑・過剰な対応をしないというのが原則です。
ピーナッツやクルミなど、あらかじめ給食食材から除けるものは除いておく配慮が極めて重要だと考えますが、このような対応は現在、品川区で行われているのでしょうか。
◯有馬学務課長
例えば落花生ですとか、そばですとか、そういったものは、もう出さないというようなことで、一定程度、そういったものは出さないようにしています。それから、生活指導管理表の部分につきましても、医師の意見を聞きながら、個々の症状に応じて、ということもありますので、そういったところはよく聞きとりをして取り組んでいきたいと思っております。
◯鈴木(博)委員
現場ではなかなかそのとおりにいっていない例もあるようなので、その辺、ご指導をよろしくお願いしたいと思います。