鈴木博の医療-子育て政策の提言と実現状況




2.ロタウイルスワクチン

2012年(平成24年)第4回定例会 ロタウイルスワクチン接種費用助成に関する一般質問部分(2012.11.22)

 最後に今なお助成のないワクチンとして、ロタウイルスワクチンについて、お伺いいたします。

 ロタウイルス胃腸炎は突然の嘔吐で始まり、1週間近く激しい嘔吐と白色の水のような下痢が1日に数十回も続く、乳幼児の重い感染性胃腸炎です。激しい嘔吐、下痢のため、脱水になる危険が高く、 けいれんも起こします。脳炎・脳症も起こし、日本の小児の急性脳炎、急性脳症の原因の第3位を占めています。

 現在日本では年間80万人の乳幼児が小児科を受診しており、これは就学前の子どもの2人に1人がこの病気のために小児科外来を受診しているという計算になります。また、8万人が脱水やけいれんのため入院しており、これは就学前の子どもの15人に1人が入院している計算になります。ロタウイルスは感染力が強く、便や吐物から手指を介して移ります。便1gには数億から数兆個のウイルスが含まれているといわれ、0.01mlの下痢便で1万人を感染させるといわれています。アルコール消毒では感染を防げず、塩素系の漂白剤のみが感染防止に有効です。

 そのため、毎年春先には保育園、幼稚園でロタウイルス胃腸炎は大流行します。

 これを予防するために登場したのがロタウイルスワクチンです。現在、2種類のワクチンが使用可能ですが、効果はほぼ同等と言われています。ロタウイルスワクチンの効果は、脱水で入院する重症ロタウイルス胃腸炎を92%減らし、すべてのロタウイルス胃腸炎に対しても79%発病を予防するといわれています。

 しかしロタウイルスワクチンの最大の問題は、子宮頸がんと並んで、1回接種費用がきわめて高額なことであり、このワクチンを2回接種するのに3万円近くの接種費用がかかります。子宮頸がんワクチンは接種費用が公費補助のため無料のところが多く、 本区でも半額助成があるため、ロタウイルスワクチンの高さは群を抜いています。

 本年4月から渋谷区が東京23区として初めて、ロタウイルスワクチンの公費負担を始めました。2種類のロタウイルスワクチンのいずれでも、17500円を2回まで補助を行っています。品川区でもほぼ乳児全員のワクチン接種により、たとえば2500人の感染性胃腸炎の患者が1/5に減り、250人の入院患者が20人ほどに激減するのです。

 2~3ヵ月の赤ちゃんをかかえた若い母親が、小児科の受付で2万~3万円の接種費用を支払っている光景は異常だと思います。それが現在品川区の小児科受付で日常みられる光景となっているのです。

 ぜひ、品川区でもロタウイルスワクチンの公費補助を検討されることを強く望みますが、区のご見解はいかがでしょうか。

◯区長答弁(濱野健君) 
 最後に、ロタウイルスワクチンにつきましては、一定の効果があることは認識しておりますが、公費助成に関しましては、まずは国の専門家による検討会の動向を注視してまいりたいと考えております。

2014年(平成26年)第3回定例会 ロタウイルスワクチン接種費用助成に関する一般質問部分(2014.10.23)

 子どもに必要なワクチンが次々と定期接種、任意公費助成の対象となり、ロタウイルスワクチンのみが取り残されました。

 ロタウイルス胃腸炎は、ほぼすべての乳幼児が5歳までに感染します。その症状は、1日に数十回にも及ぶ激しい白色の下痢と嘔吐が1週間近く続き、脱水やけいれんを起こし、入院する例もあります。 日本でも年間80万人が外来を受診し、うち38万人が入院しています。脳炎などの原因にもなります。ロタウイルスワクチンは、入院が必要な重症ロタウイルス胃腸炎を90%減らし、ロタウイルス胃腸炎全体に対しても79%、発病を予防するといわれます。 ロタウイルスワクチンの問題は、接種費用が高額なことで、総計3万円近くの費用がかかります。

 しかし、平成25年の厚労省のロタウイルスワクチン中間報告書をみると、ロタウイルスワクチン接種率は全国平均で 45%、東京都は65%、品川区もほぼ同じぐらいと推定されています。

 多くの品川区民が、ロタウイルス胃腸炎の恐ろしさをしっかり認識し、我が子のために高額な接種費用を負担し、ワクチンを進んで受けられている姿に深い敬意を表するとともに、品川区の担当者もこの事実をしっかりと受け止めてほしいと思います。しかし、保護者の中には、高額な接種費用のために、接種をあきらめた方も少なくありません。私も直接、何度もお聞きしました。親の経済力のちがいで、お子さまが希望するワクチンが受けられないことは悲しいことです。

 品川区の子育て世代の支援のために、高額なロタウイルスワクチンの接種補助を、ぜひご検討いただきたいと考えますが、区のお考えはいかがでしょうか。

 ロタウイルスワクチンの補助が実現すれば、品川区は子どもに必要なワクチン全てを助成している、子育て支援の最先頭に立つ、 輝かしい自治体となります。ぜひ、ご検討をお願いしたいと思います。

◯品川区保健所長答弁(矢野久子君) 
 ロタウイルスワクチンの接種費用助成についてですが、財政負担も大きいことから、国の審議会の検討の結果等を注視してまいります。



2015年(平成27年)平成27年度予算特別委員会衛生費 ロタウイルスワクチンに関する部分(2015.3.9)

◯鈴木(博)委員  
 本日は、261ページの任意予防接種と感染症予防費に関連して、ロタウイルスワクチンと感染症対策についてお尋ねいたします。

 まずロタウイルスワクチンについて再度お尋ねいたします。

 第3回定例会でもロタウイルスワクチンの接種費用の助成について要望いたしました。品川区保健所長のご答弁は、「財政負担も大きいことから、国の審議会の検討結果を注視する」というお話でした。

 最近発表された新潟大学の報告でも、2011年から2014年の重症のロタウイルス胃腸炎の新潟県新発田市における患者数の推移は、ワクチン接種率が2012年の32.5%から2014年の47.1%と増加するに伴い、重症のロタウイルス胃腸炎の発症数が年間1000人当たり、2011年の77人から2014年の15人と8割も減ったというものでした。おそらく日本全国でも同様の結果が得られているものと思われます。

 平成25年の厚生労働省のロタウイルスワクチン中間報告書を見ますと、ロタウイルスワクチン接種率は、品川区は大体65%ぐらいだろうと推定されています。最近猛威を振るうノロウイルス胃腸炎に対してロタウイルス胃腸炎はめっきり見られなくなりました。多くの品川区民がロタウイルス胃腸炎の恐ろしさをしっかりと認識し、我が子のために約3万円かかる高額な接種費用を負担しワクチンを進んで受けられている賜物だと思われます。このような多くの品川区民に深い敬意を表するとともに、品川区の担当者もこの事実をしっかりと受けとめてほしいとお願いします。

 しかし、保護者の中には、高額な接種費用のために接種を諦める方も少なくありません。親の経済力の違いで、お子様が希望するワクチンを受けられないということは悲しいことです。

 ロタウイルスワクチンの接種助成を実現すれば、品川区は、子どもに必要なワクチン全てを助成している輝かしい自治体となるのです。ぜひ助成の検討をお願いしたいと再度要望いたしますが、区のお考えはいかがでしょうか。

◯佐藤保健予防課長  
 ロタウイルスワクチンについてのお尋ねでございます。

 委員おっしゃるように、さきの答弁でございましたように、ロタウイルスワクチンは、委員もおっしゃったようにかなり高額でございますので、費用助成となりますと、極めて財政負担の大きなものでございます。答弁にもございましたように、国の審議会でも議論されていると聞いておりますので、国の審議会の結果等を注視してまいりたいと思っております。

 また、ロタウイルスワクチンは国内で認可されたのが2011年と、まだ比較的、日の浅いワクチンでございまして、60%が接種しているとは申しましても、やはり定期予防接種等に比べますと、十分な接種実績があるというわけではございません。副反応などの課題も予防接種にはございます。そういった意味で審議会等の結論を注視しながら慎重に検討を重ねたいと考えております。

2015年(平成27年)第3回定例会 ロタウイルスワクチン接種費用助成に関する一般質問部分(2015.9.18)

 まず、平成26年第3回定例会に引き続き、 ロタウイルスワクチンの接種費助成について、お尋ねいたします。

 ロタウイルス胃腸炎は、ほぼすべての乳幼児が5歳までに感染する、感染性胃腸炎の一つです。1日に何十回にも及ぶ水のような白色下痢便と、 繰り返す激しい嘔吐が1週間近く続きます。病児保育でロタウイルス胃腸炎の赤ちゃんを預かると、部屋中にツーンと鼻をつく悪臭が立ち込め、ロタの子がいることがすぐわかるほどです。

 日本では年間80万人が外来を受診し、うち38万人が 脱水症や難治性のけいれんなどで入院していると推定されています。

 このロタウイルス胃腸炎を予防するロタウイルスワクチンは、現在2種類あり、いずれも入院が必要な重症ロタウイルス胃腸炎を90%減らし、 軽症も含めたロタウイルス胃腸炎全体に対しても79%発病を予防すると報告されています。

 平成2311月からロタウイルスワクチンの接種が始まりました。平成2511月に公表された、厚労省の「ロタウイルスワクチン作業班中間報告書」によれば、 ワクチン接種率は全国平均で45%、東京都は65%、品川区も同じぐらいと推定されています。

 ロタウイルスワクチンは接種費用が高額で、2回接種の1価ワクチン、3回接種の5価ワクチンはともに総計3万円近くかかります。そのため、希望はしているのに接種をあきらめるご家庭も少なくなく、親の経済力のちがいで、お子さまが希望するワクチンが受けられないことは悲しいことです。

 ロタウイルスワクチンの接種費用の補助を再度強く要望いたします。

 保健所長よりロタウイルスワクチンの接種費用助成は、財政負担も大きいことから、国の審議会の検討の結果等を注視する、 というご答弁をいただきました。 現在品川区が接種費用の助成を行っているB型肝炎ワクチンが、来年度より定期接種となり、区の接種助成が終了することなど状況は変化しています。

 ロタウイルスワクチンの接種費用助成が実現すれば、品川区は東京23区で、渋谷区に次いで、B型肝炎ワクチン、ロタワクチン、おたふくワクチンと、子どもに大切な3つのワクチン全てを助成する自治体となるのです。

 ぜひ、ロタウイルスワクチンの次年度よりの接種助成を再度強く要望いたします。 区のお考えはいかがでしょうか。

◯品川区保健所長答弁(矢野久子君) 
 私からは、感染症対策についてお答えします。

 まず、ロタウイルスワクチンについては、国が定期接種化に向けて検討を進めているところです。区としましては、国の検討状況を注視しながら、財政上の負担等も勘案し、ワクチン費用の助成について検討してまいります。



2015年(平成27年)平成27年(平成26年度)決算特別委員会歳入 ロタウイルスに関する部分(2015.10.2)

◯鈴木(博)委員  
 本日の歳入に関しては、成果報告書89ページ、医療保健政策包括補助金、任意予防接種ほか6事業に関連して、任意予防接種についてお伺いしたいと思います。

 任意予防接種のワクチンに関して、まずロタウイルスワクチンについてお尋ねいたします。

 ロタウイルスワクチンの一つ、1価のロタウイルスワクチンが2011年11月に、5価ロタウイルスワクチンが2012年7月に任意予防接種に導入されて以来、約4年間がたちました。現在、国立感染症研究所は、感染症発生動向調査で、感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスであるものに限る)、病原微生物検出情報でロタウイルスの集計を行っておりますが、さまざまなデータをもとに考えると、ロタウイルス胃腸炎の患者数は現在どのように推移していると考えられるか、区のご見解、お考えをお示しください。

◯舟木保健予防課長
 国立感染症研究所では、ロタウイルスワクチンの接種開始に伴い、2013年10月からロタウイルス胃腸炎患者のサーベイランスを開始しました。このサーベイランスによりますと、累積患者報告数では患者数が若干減少しております。また、従来より実施している病原体サーベイランスにおいても、ロタウイルス検出報告数の減少傾向は認められております。

◯鈴木(博)委員
 今のお話だと、ロタウイルスの感染症が、胃腸炎としても病原体の検出情報でも若干低下傾向にあるということが確認できました。それでは、ロタウイルスワクチンの接種状況はいかがでしょうか。2013年11月に公開された厚労省のロタウイルスワクチン作業班、中間報告書の全国平均45%、東京都65%という数値をたびたびご紹介しておりますが、その数値はその後、どのように推移しているのでしょうか。

◯舟木保健予防課長  
 ロタウイルスの接種状況ですが、2013年11月のロタウイルスワクチン作業班中間報告書以降の新しいデータについては出ておりません。
 それで、区の接種状況ですが、区ではロタウイルスワクチンの助成をしていない任意接種であるため、接種状況は把握しておりません。しかし、区の状況は、東京都の65%の接種状況と大きく変わりないものと認識しております。

◯鈴木(博)委員  
 その後の接種率の追加データの公表は、されていないということがわかりました。ロタウイルスワクチンの重症化予防、発病阻止効果については一般質問、委員会質問等でたびたび言及してきましたけれども、ロタウイルスワクチンの効果に関しては、区のご見解はいかがでしょうか。再度お伺いしたいと思います。

◯舟木保健予防課長  
 ロタウイルスワクチンの効果判定につきましては、今後も引き続きロタウイルス胃腸炎の患者数の推移等を見ていかないとわかりませんが、ワクチンの導入により、ロタウイルス胃腸炎の重症例の減少など一定の効果はあると認識しております。
 今後、接種者数が増加することで、流行規模の縮小も期待されると思っております。

◯鈴木(博)委員  
 ロタウイルスワクチンの任意助成に関する区の現在のご見解を再度お伺いしたいと思います。

◯舟木保健予防課長  
 国は現在、ロタウイルスについて、定期接種化に向けて感染症の発症者数や腸重積などの追加データ等を収集しまして、有効性・安全性の評価、医療経済的な評価等を行いながら検討しているところと聞いております。
このような国の検討状況を注視しながら、区の財政状況を見て、ワクチンの費用助成について検討してまいります。

◯鈴木(博)委員  
 ロタウイルスワクチンの乳児への接種により、0歳から4歳だけではなく、それ以上の年齢層の胃腸炎の入院数も大きく減少したというアメリカからの報告もあります。ロタウイルスワクチンの広範な接種によって間接的な予防効果が得られ、区民全体が利益が出る可能性も示唆されております。
ぜひ積極的な今後のご検討をお願いしたいと思います。



2016年(平成28年)平成28年度予算特別委員会衛生費 ロタウイルスワクチンに関する部分(2016.3.8)

◯鈴木(博)委員
 本日は、P.267の任意予防接種からロタウイルスワクチン、B型肝炎、MR(麻しん・風しん)に、肺炎球菌に、P.267の新興感染症対策と先天性風しん症候群対策、P.269の20歳からの健康診査、20歳以上40歳未満についてお伺いしていきたいと思います。

 まず、ロタウイルスワクチンについてお尋ねいたします。自民党・子ども未来は、平成28年度政策要望の第1位に、ロタウイルスワクチンの接種費助成を掲げました。
 平成28年度予算案に新規事業として、ロタウイルスワクチン接種費用一部助成が盛り込まれたことは、我が会派の要望が実現したものとして高く評価したいと思います。

 まず最初に、ロタウイルスワクチン接種費用一部助成事業の概要と、ロタウイルスワクチンについてご説明をお願いします。

◯舟木保健予防課長  
 ロタウイルスワクチンについてと、助成事業の概要についてご説明いたします。

 まず、ロタウイルスワクチンには2種類ありまして、ロタウイルスを弱毒化した生ワクチンで1価と5価のものとなります。それぞれ接種回数が、1価は2回、5価は3回というふうになっております。
 こちらの助成事業についてですが、来年度の7月からの開始を予定しております。

 対象者につきましては、生後6週以降で、2種類のワクチンそれぞれを対象とさせていただくのですが、それぞれ対象の終了期間が異なっておりますので、それぞれに設定しております。1価のワクチンについては6週から24週まで、5価のワクチンについては6週から32週までとさせていただいております。
 あと、助成回数については2回となります。1回当たり7000円を予定しております。

 実施機関は、区内の契約医療機関で行う予定で、今後、調査してまいりたいと思います。
 方法としましては、区で作成した予診票を接種医療機関に置かせていただきまして、それで区民の方に接種していただけるようにしたいと思います。
 周知につきましては、2カ月の定期予防接種の案内に同封させて周知をしたいと思っております。

◯石田秀男予算特別委員長
 ロタウイルスの説明もお願いします。

◯舟木保健予防課長
 失礼いたしました。ロタウイルスとは、乳幼児の急性胃腸炎の原因となるウイルスで、非常に感染力が強くて、多くの乳幼児が感染します。ほとんどの子どもが5歳までにかかると言われているものです。最初に感染しますと非常に重症化する危険性が高いと言われているものです。

◯鈴木(博)委員
 ご丁寧なご説明ありがとうございました。

 ロタウイルス胃腸炎は、ほぼ5歳までに全ての乳幼児が感染する病気で、初感染は重くて、再感染するとだんだん軽くなります。院内感染とか、保育園とか幼稚園で集団発生して非常に問題になっています。
 まれですが、脳症とか、突然死とか、腎不全の原因になりまして、原因がはっきりしている乳幼児の脳炎では、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルスに次いで第3位の病原ウイルスとなっています。

 ワクチンは重症のロタウイルス胃腸炎を90%以上防ぎ、軽症のロタウイルスワクチンに関しても50%以上を軽症化すると言われております。その効果は既に、今、課長がお話ししたように実証されております。

 ロタウイルスに関しては、非常に留意点がありまして、ワクチンが2種類あり、一つがヒトロタウイルスを弱毒化した1価のワクチンで、もう一つはウシロタウイルスを遺伝子工学でヒトに病原性を持たせて使用する5価のワクチンです。
 1価のワクチンと5価のワクチンは接種の量も違いますし、接種期間も違うので、32週と24週、その期間を間違っては困るので、その辺のこともしっかりと保健当局のほうで対応していただきたいと思います。また、接種費用の一部助成を始めるに当たって、特にこの点は注意しなければいけないという事項に関して、ご説明をお願いします。

◯舟木保健予防課長
 接種をするに当たりまして留意すべき点ですが、まず今言われているのは、ワクチン接種後に特に初回の接種後7日以内に腸重積の発症のリスクが増えるということが指摘されております。接種するに当たっては、保護者の方に十分説明、あるいは対応等について周知したいと思っております。

 あと、先ほど委員のほうも言いましたように、2種類ありますので、それぞれの打つ回数、あと、最終の接種の期間が違いますので、そちらのところも注意して周知してまいりたいと思います。

◯鈴木(博)委員
 平成25年度の厚生労働省のロタウイルスワクチンの中間報告書によると、ロタウイルスワクチンの接種率は、品川区では大体65%ぐらいだと推定されています。
 しかし、保護者の中には、高額な接種費用のために接種を諦めた方もいらっしゃると思われます。7月からはロタウイルスワクチンの接種を強くお勧めしたいと思います。品川区は子どもに大切な3つの任意接種のうち、おたふくかぜワクチン、B型肝炎ワクチンに対して、3000円の接種助成を行ってきましたが、ロタウイルスワクチンについては助成は見送られてきました。
 私も現場の小児科医として、おたふくかぜワクチン、B型肝炎ワクチンとともに、ロタウイルスワクチンの大切さも保護者の方に十分説明し、ワクチン接種を続けてきました。それとともに区議会でもたびたびロタウイルスワクチンの接種の助成の重要性を訴え、助成の要望を行ってきました。

 今回、
国の緩慢な動きを待たずに、品川区はロタウイルスワクチンの接種費用助成を始めることは、品川区の保健予防に対する高い見識を示すものとして歓迎いたします。

 助成を要望してきた小児科医として、また自民党・子ども未来の一員として、この決定を誇りに思うものであります。
ロタウイルスワクチン接種助成を始めるに当たって、その意義について最後に一言お願いいたします。

◯舟木保健予防課長
 ロタウイルスによる感染症に関しては、非常に多くの乳幼児が感染いたしますので、高額な接種費用の一部を助成することで、より多くの乳幼児の方に接種していただいて、重症化予防、引いては集団予防が期待できるものと思っております。



 品川区は平成28年予算案に、ロタウイルスワクチン接種費用助成を盛り込みました。2012年から、幾度となく、ロタウイルスワクチン接種費用の助成を要望してきましたが、4年がかりでついに実現することができました。

 これで、品川区はロタウイルスワクチン、おたふくかぜワクチンと、子どもに必要なワクチン全てに接種費用の助成を行っている、子育て医療先進区になったのです。(現在、都下23区のうち、ロタウイルスワクチン、おたふくかぜワクチン2種ともに接種費用の助成を実施しているのは、当クリニックの調べた範囲では、品川区以外は、渋谷区、杉並区、中野区のみでした。)

 下段は接種費用助成が決まった後の、区担当者との質疑です。

2016年(平成28年)第3回定例会 ロタウイルス接種費用助成実施後の一般質問部分(2016.9.23)

 いよいよ本年7月から、ロタウイルスワクチンの接種費用の半額助成が始まりました。 私のクリニックの患者さんからも、「接種費用が大幅に安くなって、とても助かります」という声が多数聞かれます。ロタウイルスワクチン接種費用助成は品川区が先進的に始めた事業であり、この事業によって、品川区の子どもたちがロタウイルス胃腸炎の激しい下痢、嘔吐から解放されるものと期待されます。

ロタウイルスワクチンの接種費用半額助成の進捗状況について、ご報告をお願いいたします。

◯健康推進部長答弁(西田みちよ君) 
 私からは、感染症対策と健康施策についてお答えいたします。

 次に、ロタウイルスワクチンについてですが、7月から任意接種費用の一部助成を開始し、7月の接種件数は約700件と、当初想定した接種件数を大きく上回りました。
 今後とも、接種件数や感染性胃腸炎の発生動向等の推移を見守ってまいります。


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