新型コロナウイルス感染症流行の検証-歴史偽造を謀る中国の流行の経緯について
はじめに
新型コロナウイルス感染症の感染爆発が止まりません。アジアからヨーロッパ、アメリカへ、燎原の火のごとく今現在も、感染は拡大しています。つい3ヶ月前にはこのような病気は存在しなかったのです。誰が悪いのか。誰が見てもその責は、武漢市長と習近平とテドロスにあります。
ところが、その罪人どもは謝罪するどころか、何と自分たちが世界を救うのだとふてぶてしく居直り、歴史の偽造まで始めたのです。ところが、トランプ大統領のみがおまえ達のせいだ、と正しく糾弾しているのに、なんと臆病者の日本のマスコミ連中はまるで中国の肩を持つように、武漢肺炎、チャイナウイルスとトランプが言っているのは、ヘイトだ。などと相変わらず馬鹿丸出しの戯言を吐きまくって、ご主人を忖度しているのです!
もう一度、COVID-19の歴史的経緯を振り返り、誰のせいでこうなったのか、事実をはっきりさせておきましょう。
T.コロナウイルスについて
まず、今回の新型コロナウイルス感染症、「武漢肺炎」騒動の病原体である、「コロナウイルス」から見ていきます。コロナウイルスは、実は私たちの周りのさまざまな動物に感染し、病気を引き起こしている、よくみられる、ありふれたウイルスです。
コロナウイルスは、その出自はニドウイルス目コロナウイルス科に属する、大きさが100nmぐらいのRNAウイルスです。ちなみにインフルエンザウィルスも100nmなので、ほぼ同じ位の大きさのウイルスということになります。
ウイルス表面に突起(スパイク蛋白)が林立し、あたかもウイルスの形が王冠のように見えることから、王冠を意味するcoronaと名付けられました。(右写真は国立感染症研究所HPから)
コロナウイルスは自然界で、動物ごとに棲み分けをしていて、その宿主(ホスト。いつも感染している相手)にはほとんど悪さをせず、軽いかぜ症状や下痢を引き起こすだけで、おとなしく共存しています。
これはある意味、当然のことであって、宿主が死亡するということはウイルスも存在できなくなり、死んでしまいます。宿主が元気な状態が、ウイルスも共存するためには必要な条件なのです。
実は人間にもしっかり4種類のコロナウイルスが感染しており、かぜの10〜15%(流行時には35%)はヒトコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)が引き起こしているのです。人にかぜを引き起こすHCoVは、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1の4種類です。そして、6歳までにほとんどの人は、これらのコロナウイルスの感染を経験します。これらのコロナウイルスは、人に感染しても軽いかぜの症状しか起こさないで、人と長い間共存してきました。
最近、2種類の別のコロナウイルスが人に感染し、流行しました。この2種類は、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory
Syndrome:SARS)コロナウイルス(SARS-CoVと略します)と、中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory
Syndrome:MERS)コロナウイルス(MERS-CoVと略します)です。
この2種のコロナウイルス(CoV)はもともと、SARSコロナウイルスはキクガシラコウモリ(当初は、ハクビシンが疑われていました)、MERSコロナウイルスはヒトコブラクダが宿主でした。それが、何らかの理由でヒトに感染力を持ったために、人に感染し、発病させ、その力加減がわからず、ヒトを重症化させたり、殺してしまったと考えられています。
SARSコロナウイルスは、中国広東省で大流行し、2002年11月から2003年7月にかけて、8098人が感染し、774人の死者がでました。SARSコロナウイルスは高齢者や慢性疾患を持つ人を重症化させたり、死亡させたりしましたが、子どもにはほとんど感染しませんでした。
MERSコロナウイルスは、アラビア半島で大流行し、2494人が感染し、858人が死亡しました。しかし、実はサウジアラビア国民の0.15%はMERSコロナウイルスに抗体を持っていると報告されており、実際は感染しているヒトは5万人を越えているのではないかともいわれています。また、SARSと同様に、高齢者や慢性疾患を持つ人が重症化・死亡し、子どもはほとんど感染しなかったようです。
以上、人に感染することがわかっている、6種類のコロナウイルス(軽症4種、重症2種)をまとめてみます。
ウイルス名 | ヒトコロナウイルスHCoV HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1 |
SARS-CoV | MERS-CoV |
---|---|---|---|
病名 | かぜ | SARS (重症急性呼吸器症候群) | MERS(中東呼吸器症候群) |
発生年 | 毎年 | 2002〜2003年 | 2012年〜現在 |
発生地域 | 世界中 | 中国広東省 | アラビア半島とその周辺 |
宿主動物 | ヒト | キクガシラコウモリ | ヒトコブラクダ |
死亡者数/感染者数 | 不明/70億人 | 778人/8098人 | 858人/2494人(50000人?) |
好発年齢 | 多くは6歳以下 | 中央値 40歳(0-100歳) 子どもにはほとんど感染しない |
中央値 52歳(1-109歳) 子どもにはほとんど感染しない |
主な症状 | 上気道炎、(胃腸炎) | 高熱、肺炎、胃腸炎 | 高熱、肺炎、胃腸炎、腎炎 |
重症化因子 | 重症化しない | 糖尿病等の慢性疾患、高齢者 | 糖尿病等の慢性疾患、高齢者 |
感染経路 | 飛沫、接触 | 飛沫、接触、糞口 | 飛沫、接触 |
ヒト−ヒト感染 | 1人→多数 | 1人→1人以下。 多数に移すス-パースプレッダーも。 |
1人→1人以下。 多数に移すス-パースプレッダーも。 |
潜伏期 | 2-4日 | 2-10日 | 2-14日 |
感染症法 | 指定無し | 二類感染症 | 二類感染症 |
コロナウイルスとは 2020.1.10 国立感染症研究所から引用
そして、今回の新型コロナウイルス(COVID-19)は2019年に新たに登場した、ヒトに感染する7番目、重症化させる3番目の新しいコロナウイルスとなるのです。
U.中国における新型コロナウイルス感染爆発の経過
しかし、テドロスは記者会見で、「感染が中国以外にほかの国でも拡大する恐れがあると判断したので、宣言を出した。」と語り、中国を露骨に庇い、次の5点を強調したのです。
WHOテドロスの緊急非常事態宣言は、2009年の新型インフルエンザ、2014年のポリオ流行、昨年7月のエボラ出血熱のアウトブレイクなど、これまでに計5回発出されています。
しかも、テドロスはこの記者会見で、
1.WHOは新型肺炎の発生を制御する中国の能力に自信を持っている。
2.中国への渡航や交易を制限する理由は見当たらない。(中国への渡航を制限する必要はない)
3.この宣言は中国に対してではなく、医療体制の遅れている国への警告だ。
4.中国が感染予防のために行っている努力とその措置は前代未聞なほど、素晴らしいもので、新しい世界のスタンダードとなるものだ。
とあの朝日新聞ですらおそらく赤面するほどの(しないかな?)、歯の浮くような中国へのおべんちゃらとお追従の発言に終始したのです。
そもそも、この中国の代理人、テドロスとは、どのような人物なのでしょうか。
彼はエチオピアの保健大臣や外務大臣を務めた、エチオピアの医師兼政治家です。エチオピアという国は、中国マネーに頭にてっぺんからつま先までがんじがらめに縛られた、カンボジアなどと並ぶ代表的なチャイナの従属国家です。
エチオピア外相として、中国政治家とも昵懇で、2017年にWHO事務局長に前任者のやはり中国の傀儡だった香港出身のマーガレット・チャンの後釜として、中国の強力な後押しで就任した人物です。そして、WHOで中国の利益の代理人として、行動してきたのです。
日本人は国連とかWHOとかユネスコとかいうと敗戦国の悲しさで、上納金だけ献上させられ、発言は許されず、その天の声は絶対だと思い込まされてきました。日本のマスコミも、日本人をそう洗脳し、教育してきました。
逆に、特定アジアの中国や韓国などは、これらの国際機関は金とヒトを出して自分の主張や利益を強引に押し通す国家的利益の道具と割り切って強力に工作し、そのメンバーは鼻持ちならない強烈な自己主張を行い、たびたび成功してきた歴史があります。
今回も、中国は自国の民衆の死者1016人、感染者42638人(公式の数字)を数え、今なお流行を食い止めることができず、さらに世界中の人々が中国発のこの感染症で苦しんでいるにもかかわらず、テドロス事務局長は、「中国が疾病の感染予防に対して行っている、努力とその措置は前代未聞なほど、素晴らしい。」とか、「歴史上、ここまで立派にやった例はない。」などと絶賛、感謝しているのです。
2月5日、テドロス事務局長はジュネーブで記者会見し、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスについて、各国のワクチン開発や感染防止策の支援に6億7500万ドル(約740億円)が必要だと述べ、国際社会に資金援助を求めました。しかも、「今投資するか、後でより多くの代償を支払うかだ」と各国を恫喝したのです。
テレビ東京が日本のテレビ局としては、珍しくまともな番組を制作、放映していました。ご覧ください。(“中国寄り”って本当?…実はこんな「事実」も 世界からWHOトップ辞任要求 どう考える?)
また、WHOは中国の意を受けて、台湾を徹底的に閉め出してきました。台湾は、WHOの会議に出席できませんでした。また、中国は今回の新型コロナウイルス騒動でも、台湾人の中国からの帰国要請もいっさい無視してきたのです。
しかし、2020年2月6日のWHO執行理事会で、新型コロナウイルス感染症への対応が話し合われた際、台湾がWHOに参加できないことが問題になりました。米国のアンドリュー・ブレンバーグ大使は、「WHOは、感染地域である台湾の公衆衛生データをはっきり目に見える形で公開し、台湾の公衆衛生当局と直接連携して対応にあたることが急務だ」と述べて、WHOに対して台湾との連携を促しました。
また、日本の岡庭健大使も、「特定の地域が、オブザーバーとしてでさえも、WHOに参加できない状況を作り出すべきではない」として、台湾のWHO会議への参加を求めたのです。その他、カナダ、ドイツ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、ベルギーなども台湾のWHO参加に支持を表明しましたが、中国側は「大いに不満」だとして激しく反発して、台湾の参加妨害し続けたのです。
しかし、ついに2月11日からジュネーブで開かれる緊急会合に、台湾からの専門家も参加が認められることになりました。無法の横車に対して、良識が勝ったのです。
しかし、このテドロス事務局長のWHOの中立性をかなぐり捨てた、あまりにも露骨な中国への阿諛追従と、台湾に対する冷酷な処遇に対して、世界中の良識のある人々が立ち上がりました。テドロスの辞任を求める署名活動がアメリカ発のインターネットChange.orgで開始され、すでに全世界から37万人超の人々が署名を行っているのです。(報道はこちら。署名サイトはこちら。3月29日現在、65万人に増えていました!朝日新聞、悔しいのォ。)
このような醜悪な俗物を追放し、真の気骨ある公衆衛生専門家が事務局長に就任し、新型コロナウイルス感染症制圧の先頭に立つ日が1日も早く来ることを願わずにはいられません。
合わせて、WHOの公用語に何故日本語が入っていないのでしょうか。日本の貢献と地位、拠出金からいって、中国語とともに日本語も加えることは当然の処遇です。ぜひ日本人の関係者に努力してもらいたいものですね。
V.その後の経過
その後も武漢発の新型コロナ感染症は、全世界に広がり続けています。
その一方、習近平は3月10日に武漢市を訪問し、人民戦疫の勝利を宣言しました。武漢市の新型コロナウイルス感染症は、2月22日頃から明らかにその発生は低下し、3月に入ってからは低値で落ち着いていたのです。周近平の勝利宣伝を受けて、奴撲テドロスはその翌日、3月11日にWHOによるパンデミック宣言を発表しました。あまりに見え透いた連係プレーに、ここまで来ると開いた口が塞がりませんね。
中国の共産主義独裁国家ならではの、感染症封じ込め施策は凄まじい強圧的なものがありました。全ての国民を赤カード(患者)、黄色カード(濃厚接触者、コロナ治癒者)、緑カード(健康な人)に分類し、徹底的に監視しました。
また、鐘南山院士の指導で重症患者用の火神山医院と雷神山医院の即席大病院を10日間ほどで建ちあげ、さらに軽症患者用の方艙医院を大増設し、体育館などにも軽症患者を収容しました。
患者を治療する医療スタッフも、中国全国から医療スタッフをかき集め、人民解放軍の医療部隊も総動員されました。その数は2月下旬には4万人にも達したそうです。小学校の休校だけで大騒ぎの日本とは大違いですね。日本の共産党の大好きな人権は、中国共産党はあまり重視していないようです。
強権的な感染対策でめでたく新型コロナウイルス感染症を抑え込みつつある中国は、次は習近平がコロナを抑えたのだというプロパガンダを始めました。自分達が新型コロナウイルス感染症で困っているときに、さまざまな国からサポートをしてもらいましたが、今度はしたたかな計算をしながら、お返しをしながら、自らの失地回復を始めたのです。
イタリアで、イギリスで、フランスで、日本でも彼らの工作は続いています。特に、マスクを倍返ししてくれたと感激する、無邪気で疑うことの知らない善良な人と、強国に服従することしか出来ない、誇りなき劣弱な報道機関しか持てない我が国を、掌の上で踊らせることなど造作もないことかもしれませんね。
参考文献:
T.コロナウイルスについて
コロナウイルス感染症に関するQ&A(一般の向け)
国立感染症研究所:コロナウイルスとは
忽那賢志:徐々に見えてきた新型コロナウイルス感染症の重症度と潜在的な感染者数
U.中国における新型コロナウイルス感染爆発の経過
遠藤誉:新型コロナウイルス肺炎、習近平の指示は何故遅れたのか?
遠藤誉:「空白の8時間」は何を意味するのか?――習近平の保身が招くパンデミック
遠藤誉:一党支配揺るがすか?「武漢市長の会見」に中国庶民の怒り沸騰
遠藤誉:習近平とWHO事務局長の「仲」が人類に危機をもたらす
遠藤誉: 習近平緊急会議の背後に「武漢赤十字会の金銭癒着」
遠藤誉:習近平は「初動対応の反省をしていない」し、「異例でもない」
遠藤誉:新型肺炎以来、なぜ李克強が習近平より目立つのか?
V.その後の軽快
遠藤誉:本当に大丈夫? 武漢封鎖解除と国際支援で中国が狙う「反転攻勢」
遠藤誉:中国はなぜコロナ大拡散から抜け出せたのか?