HPVワクチンについて  2019年版

Ⅰ.まず、子宮がんとは
 
 女性特有のがんである
子宮がんは、発生する部位によって、子宮頸がん子宮体がんに分けられます。
 
 子宮頸がんは、子宮の入り口である頸部に発生し、婦人科のがんでは最も多いがんです。原因はウイルス感染で、発病は30歳~40歳代が多く、20歳~30歳代でも前がん状態でよくみつかります。

 初期にはほとんど自覚症状がなく、進行すると性交時の出血、悪臭を伴うおりもの、不正性器出血(生理以外の時に出血する)などは見られるようになります。

 これに対し、子宮体がんは多くは女性ホルモンが影響して発生し、40歳からみられ、50歳~60歳代に多いがんです。

 不正性器出血(生理以外の時に出血する)や月経異常など、早くから何らかの症状が見られることが多いようです。

 この以外にも、子宮の筋肉層から発生する腫瘍があり、良性のものは
子宮筋腫、悪性のものを子宮肉腫(がん肉腫や平滑筋肉腫など)とよばれます。

 全体として子宮がんの罹患数(患者数)は年間約25,200人で、このうち子宮頸がんが約10,900人、子宮体がんが約13,600人、どの部位かはっきりしない子宮がんが約700人となっています(地域がん登録全国推計値2012年、上皮内がんを除く)。

 また、子宮がんの死亡数は、全体として年間約6,400人で、このうち子宮頸がんが約2,900人、子宮体がんが約2,200人、どの部位か情報がない子宮がんが約1,300人となっています(人口動態統計2014年から)。

まず、子宮体がんの方から見ていきましょう。

①子宮体がん

 
 子宮体がんは子宮の筒のような部分(子宮体部)にできるがんで、子宮内膜から発生することから「子宮内膜がん」とも呼ばれます。

●原因
 子宮体がんは、出産経験がないこと、閉経が遅いこと、肥満などエストロゲンという女性ホルモンの刺激が長期間続くことが原因で発生すると考えられています。
  
 エストロゲン(女性ホルモン)と関係せず、糖尿病や血縁者に大腸がんになった人がいるなどが原因と発生することもあります。

●頻度
 子宮体がんは、年間約13,600人が発病し、約2,200人が死亡しています。このがんは、40歳後半から増加して、50歳から60歳代が発病のピークになります。

●症状
 子宮体がんの主な自覚症状は、性器からの出血です。月経でない時期や閉経後に性器から出血が見られます。その他、排尿痛や排尿困難、性交痛、下腹部痛、腹部膨満感などがみられることもあります。

●検査
 子宮体がんは子宮の奥で発生するため、がん検診で発見することは難しく、また初期から症状が見られること、比較的がんの進行がゆるやかなことから、現在検診は行われておりません。

②子宮頸がん

●原因 一方、本稿の主題である、子宮頸がんは 、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染によって発生するがんです。

 ヒトパピローマウイルス(HPV)は200種以上の亜型(遺伝子型)があり、約40種類は性行為で感染することがわかっています。このヒトパピローマウイルス(HPV)はありふれたウイルスで、からだのさまざまなところから見つかります。

 このうち、遺伝子型16型、18型、31型、33型、35型、45型、52型、58型など15種類のHPVは、子宮頸がんを引き起こすことがわかっています。そのため、これらの15種類のHPVは、「発がん性高リスク型HPV」と呼ばれます。

 1983年、zur Hausen(ツア・ハウゼン)教授によって、子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされることが発見されました。この功績により、zur Hausen教授は、2008年のノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

●頻度
 子宮頸がんはわが国では年間約10,900人が発病し、2,900人が亡くなっています。実に全女性性器がんの中で、死亡数が全体の35%を占める、死亡する人の多いがんです。

 しかも死亡はまぬがれても、ごく初期のがんでなければ、子宮を全摘出しなければならず、子宮や卵巣を失うという女性にとって耐え難い治療が必要になります。命は助かったが、子どもが生めなくなった。赤ちゃんは助かったが、母親が死亡した、などという悲劇が後を絶たない、悲惨ながんなのです。

 しかも、この子宮頸がんは、高齢者は減ってきましたが、20歳代後半から30歳代前半の出産時期を迎えた若い女性の間で増加しており、「マザーキラー」とも呼ばれ、恐れられているのです。

●症状
 早期の子宮頸がんはほとんど症状はみられません。月経でない時期や性行為の後に性器から出血が見られる場合や、赤褐色や血の混じった異常なおりもの(帯下)がみられるときは、子宮頸がんがすでに相当進行している可能性があります。

 また、腰痛や太ももあたりの痛みを感じることもあります。

●検査 
 子宮頸がんの検査は、自覚症状がない時期に、いかに早期にがんを見つけるか、それによって、女性の生命や子宮をいかに守るか、そのために行われているものです。

 子宮頸がんは、予防できるがんなのです。なぜならば、原因がわかっており(発がん性HPVの持続感染)、10年以上続く前がん状態(細胞異形成)があり、この時期に診断し、治療すれば、命はもちろん子宮を温存して子どもを産むことも可能となるのです。

 しかし、残念ながら我が国の子宮がん検診の受診率は、国や区の懸命な勧奨にもかかわらず、40%台(欧米は先進国は70~80%)と低迷しており、特に20~30歳代は20%台とさらに激減しています。

 これについて地方自治体を安易に攻めるより、まず危機意識を持つすべての関係者がそれぞれの立場で強力な啓発と勧奨を、自らの責務として行うことが重要と当クリニックは考えます。

 子宮がん検診は、まず一次検診として問診、内診(子宮頸部の視診、子宮の触診)、さらに細胞診が行われます。

 細胞診(PAPパップテスト)は子宮頸部をブラシなどで擦って、細胞を採取し、顕微鏡で観察して、がんかどうか判定します。検査自身は簡単で痛みも少なく、検査結果も比較的信頼できると評価されています。しかし、それでも前がん状態やがんを診断する感度は50~70%といわれており、5人に1人は見逃されている可能性があります。

 また、欧米や中国で導入されているHPV-DNA検査は、子宮の入り口にHPVが感染しているかを見る鋭敏な検査で、CIN(後述)はすべて陽性になり、HPVの一過性感染も持続性感染も全て陽性になるため、解釈が難しく、検診システムとしては現在一般化されてはおりません(近い将来、検診システムに組み入れられる可能性はあります)。

 もしもこの1次検診で異常の疑いがあった場合は、コルポスコープ(子宮膣部拡大鏡)で子宮頸部8~10倍に拡大し、酢酸液を塗ります。酢酸塗布によって、異形成細胞や上皮がんは白色に変色するため、この部位から組織を切り取り、精密な組織検査を行います(下左図)。酢酸で異常が発見できなかったときは、子宮頸部を切り取り、検査を行います(下右図)。

 切り取った組織を顕微鏡下で調べて、がんかどうか、判定します。

 もしも組織診で子宮頸がんの浸潤がんと診断されれば、内診、膣鏡診、直腸診、直腸鏡検査、膀胱鏡検査、排泄性尿路造影、胸部X線、CT、MRI、腫瘍マーカー検査、PET(陽電子放射断層撮影装置)などあらゆる検査が行われ、がんの進行度を調べることになります。

●治療
 子宮頸がんは、がん細胞の広がりによって、進行期(ステージ分類)が行われます。そのがんの進行の程度で、がん治療の方法が患者さんと相談上、選択されることになります。


 子宮頸がんは進行の程度で、以下の分類(病期)が行われます。
0期  上皮内がん  癌が子宮頚部粘膜上皮にとどまっているもの
浸潤がんの進行度
Ⅰ期 粘膜下組織に浸潤した癌が子宮頚部にとどまっているもの
  Ⅰa1  浸潤の広がり7mm以内。深さ3mm以内。
  Ⅰa2  浸潤の広がり7mm以内。深さ3~5mm以内。
  Ⅰb1  より大きいが、腫瘍径4cm以下。  
  Ⅰb2  腫瘍径4cmを越えるもの。
Ⅱ期 癌が子宮頚部を越えて、広がっているもの
  Ⅱa1  膣壁に浸潤し、腫瘍径が4cm以下のもの。
  Ⅱa2  膣壁に浸潤し、腫瘍径が4cmを越えるもの。
  Ⅱb   子宮傍組織に浸潤しているもの。
Ⅲ期 癌がさらに広く浸潤したもの
  Ⅲa  膣壁浸潤が膣の下1/3に達しているもの。
  Ⅲb  子宮傍組織浸潤が骨盤腔まで達するもの。
Ⅳ期  癌が小骨盤腔を越えて広がるか、膀胱・直腸の粘膜を侵すもの
  Ⅳa  膀胱、直腸粘膜まで浸潤があるもの。
  Ⅳb
  小骨盤腔を越えて広がっているもの。

 子宮頸がんの治療は、子宮頸がんの進み具合によって、異なります。CIN2~3、上皮内がん、浸潤がんのうち、Ia1ならば、子宮頸部の円錐切除という手術で、子宮を残すことも可能です。

 しかし、円錐切除術といっても、手術によって、子宮の一部を切り取ることには変わりありません。手術後、子宮頸管粘液の分泌が減少し、妊娠における早産のリスクを高めたり、子宮頸管が閉じてしまうなど、手術のリスクは厳然として存在しています。また、再発の可能性に常に悩まされます。
 この円錐切除手術を、現在我が国では年間9000人を超える女性が受けているのです。

 浸潤がんがIa2以上の場合は、根治手術(子宮や卵巣、リンパ節などを広汎に取り出す)や放射線治療、抗がん剤の治療が行われます。
 治療法の進歩によって、かなり命が助かるようになってきたことは喜ばしいことです。しかし、がん治療によって、妊娠・出産ができなくなることや、性交時の痛み、排尿や排便障害、足が異常にむくむリンパ浮腫、ホルモン不足の症状(ほてり、肩こり、いらいら、発汗、動悸など)、骨粗鬆症など、さまざまな後遺症や女性としてのつらい気持ち、がん再発の恐怖など、身体的精神的な苦痛に苦しむ患者さんも少なくありません。


 
現在、子宮頸がんについては、子宮頸がんの原因であるHPV感染をワクチンによって防ぐこと(一次予防、ただし16型、18型のみ)、検診によるスクリーニングで前がん病変のうちに発見し、浸潤がんになる前に治療してしまうこと(二次予防)が世界的に認められた予防・治療戦略となっています。

 残念ながら、我が国はその両面で大きく立ち遅れているのです。




Ⅱ.次にヒトパピローマウイルス(HPV)とは


 
次に、子宮頸がんを発癌させる、ヒトパピローマウイルス(HPV)について、詳しくみていきましょう。
 ヒトパピローマウイルス(HPV)そのものはイボなどの原因となる、ありふれたウイルスです。ヒトパピローマウイルスには、200種類以上の亜型(遺伝子型)があります。

 このうち、子宮頸がんを起こすのは、遺伝子型16、18、31、33、45、52、58型など全部で15種類のHPVであり、これらのウイルスは「発がん性高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)」と呼ばれています。

 このうちHPV16型と18型が子宮頸がん全体の65%を占めており(下図)、特に20歳代の若い女性では90%、30歳代では76%にこの16型、18型が検出されているのです。また、この16型、18型は外陰がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がん(のどのがん)の主要な原因になっており、肛門がん、中咽頭がんは男性のがんの原因でもあるのです。(そのため、アメリカでは、HPVワクチンは男性にも接種しています。)

 このヒトパピローマウイルス(HPV)はありふれたウイルスで、性行為でしばしば感染を起こします。性交時に子宮粘膜の小さな傷から侵入して感染するのです。

 しかし、梅毒やHIVなどのように、特定の少数者が感染を広める性感染症(性病)とは異なり、HPVは性交渉を持った女性の50~80%が生涯に1度は感染するといわれているほど、ありふれたウイルスです。

 しかも、HPVに感染したとしても、そのほとんど(約90%)は、侵入したHPVはすぐに排除され、子宮に留まる時間は短期間に過ぎません。したがって、いつ感染したかわからないうちに感染し、治っていることも多いのです。

 HPV感染の多くは無症状のまま、一時的な感染で終わり、すぐに治ります。そして、HPVは短時間子宮内にとどまるだけなので、十分な免疫が作られることがないため、HPVの感染は、繰り返し繰り返し起こっているのです。

 十分な免疫が作られない理由は、HPVは侵入した子宮頸部の表面のあたりに留まり、子宮粘膜に炎症を起こしたり、近くの血管から血液中に侵入したりすることがないためです。つまり、おとなしく潜んでいるのです。そのため、からだの防衛をつかさどる、マクロファージやランゲルハンス細胞などといった抗原提示細胞(からだの防衛細胞)がHPVの侵入に気づかないために、免疫が作られにくいと考えられています。HPVはヒトの免疫反応を巧みにすり抜けて、感染を繰り返しているのです。
 
 しかし、ごくまれに何らかの条件で、子宮上皮にもぐりこんだHPVが、排除されずにそのまま子宮内に留まることがあります。この場合、子宮内に留まったHPVのDNA(ゲノム)は子宮頸部の細胞のDNAに侵入し、組み込まれ、長期間にわたって周りの正常細胞に攻撃し続けます。その結果、正常の子宮頚部上皮細胞はしだいにおどろおどろしい異型のCIN(cervical intraepithelial neoplasia 子宮頸部上皮内腫瘍)*に変質(異形成化)していきます。

*CIN=cervical intraepithelial neoplasia 子宮頸部上皮内腫瘍。がんではないが、がん化する可能性がある異常な細胞を「子宮頸部上皮内腫瘍」と呼び、その程度により、CIN1(軽度異形成)、CIN2(中等度異形成)、CIN3(高度異形成~上皮内がん)と分類します。さらに、CIN1を軽度上皮内病変(LSIL:Low grade squamous intraepithelial lesion)、CIN2~CIN3を高度上皮内病変:HSIL:High grade squamous intraepithelial lesion)と呼びます。
 また、これら扁平上皮がんと呼ばれるグループ以外に、もう一つ腺がんというグループでは、前がん状態は上皮内腺がん(AIS:adenocarcinoma in situ)と呼ばれます。この腺がんは子宮頸がん全体の21.5%(2002年)を占めていますが、近年増加傾向にあります。扁平上皮がんに比べ、子宮がん検診で発見されにくく、放射線療法、抗がん剤の治療が効かないことも多い、たちの悪いがんといわれています。
 子宮の上皮細胞が異型化していくと、顕微鏡で見ると、コイロサイトーシス(細胞の核の周りがすかすかになる現象)という現象が見られます。


 そして、10年以上の長い年月ののちに、最終的に凶暴ながん細胞(浸潤がん)に変化し、手当たり次第生体に広がり、転移していきます。そして、最終的にがんに侵された人(担癌生体)の命を奪うことになるのです。

 子宮頸がんは必ずこのCIN(子宮頸部上皮内腫瘍)の段階を通過してから、がん細胞に変化していきます。


Ⅲ.HPVワクチン

 子宮頸がんが、ウイルス感染によって発病する病気ならば、その発がんウイルスに対する免疫を獲得し、子宮頸がんの発病を阻止すること(1次予防)は非常に合理的な治療戦略です。
 そして、HPVワクチンは、この目的のために開発された、不活化ワクチンです。

 ふつう、ワクチンというと、麻疹ワクチンやインフルエンザワクチンのように急性感染症が対象で、がん予防というと戸惑われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし現在、がん予防のワクチンとして、HPVワクチンとB型肝炎ワクチンの2種類が実際に使用されています。
HPVvaccine
 このうち、HPVワクチンは遺伝子組み換え技術によって、ヒトパピローマウイルス(HPV)の殻のたんぱく質のみを増殖させて、殻だけの”にせウイルス”(=ウイルス様粒子(virus-like particle:VLP))を作ったものです。みかけはヒトパピローマウイルス(HPV)にそっくりですが、中身がありません。したがって、感染力もありません。(右図)

 人工的な遺伝子組換え技術によって、合成した、ウイルス様粒子(virus-like particle:VLP)は、HPVのDNAから殻の部分(L1タンパク)のみを取りだし増殖された、中味(DNA)のない殻だけの粒子です。

 このワクチンを接種すると、自然感染で得られる数十倍の免疫が誘導されます。そして、この免疫力がHPVの感染を阻止するのです。

 また、効果を高めるためにアジュバンドが添加されています。アジュバンドとは、抗原認識細胞(免疫を発動させる細胞)の抗原を認識する能力を高める物質(予防接種の効果を高める物質)のことです。ガーダシルはアルミニウム塩、サーバリックスはASO4(後述)がアジュバンドとして、添加されています。

 現在、HPVワクチンのうち、わが国では接種できるワクチンとして、ガーダシル、サーバリックスの2種類があります。いずれも定期接種として無料で接種できます。この二つのワクチンはともに世界保健機関(WHO)が接種を勧めている、すぐれたワクチンです。

 しかし、アメリカなどではさらに新しく登場した新世代のガーダシル9が使用され始めています。このガーダシル9はほとんどの発がん性HPVの感染を阻止できるすばらしいワクチンです。(後で詳しく説明いたします。)

 ワクチン反対派が跋扈し、新しいワクチンの導入接種に際して、さまざまな妨害を繰り返し、多くの子どもたちが恐ろしい感染症の犠牲になっていた、かつての「ワクチン冬の時代」の再現のように、現在子宮頸がん予防に関しても、我が国だけが世界の趨勢から取り残されていく状況になっているのです。
 
①ガーダシル(4価ワクチン=組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)

●予防接種の内容

 子宮頸がんの主要な発がんウイルスである、ヒトパピローマウイルス(HPV)16型、18型に、外性器にいぼができる「尖圭(せんけい)コンジローマ」などの原因となるHPV6型、11型の4つのHPVの感染を予防する、4価の不活化ワクチンです。

 ガーダシルにはアジュバンドとして、アルミニウム塩(アルミニウムヒドロキシホスフェイト)が使用されています。

 2013年4月より、定期接種になりましたが、現在も積極的な勧奨は停止されたままとなっています。ただし、定期接種のままなので、法に基づく接種として、無料で受けることができます。

●予防する病気

 子宮頸がんを引き起こす、発がん性高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、HPV16型と18型の感染を予防します。

 また、尖圭(せんけい)コンジローマは性交で感染し、外性器、肛門周囲に1~3mmぐらいの球形~カリフラワー状のいぼ(乳頭腫)が次々とできる性感染症です。性器いぼとも呼ばれます。命に別状はありませんが、難治性で再発を繰り返すやっかいな病気です。

 原因ウイルスは主にHPV6型、11型です。HPV6型、11型は尖圭コンジローマの原因にはなりますが、子宮頚がんを起こすことはなく、また尖圭コンジローマも生命に危険が及ぶことはありません。そのため、これらのウイルスは低リスク型HPVと呼ばれます。

 ガーダシルは尖圭コンジローマ(性器いぼ)を99%予防したと報告されています。したがって、男性にも適応があり、アメリカなどでは男性にも接種が行われています。ただし、日本では男性での接種は認められておりません。

 また、ガーダシルは出生時に生まれてくる赤ちゃんが、産道でHPVに感染して、出生後に(赤ちゃんの)喉にいぼができて、重い呼吸困難を繰り返す「再発性呼吸器乳頭腫症」という、稀ですが非常に重い病気の発生も防ぎます。

●接種の方法

 9歳以上の女性が対象で、計3回、上腕三角筋に筋肉注射をします。1回目の注射の後、2ヶ月後に第2回めの注射、さらに4ヵ月後に第3回目の注射をします。

 日本小児科学会は、中学1年女子に定期接種として、接種を勧めています。

②サーバリックス(2価ワクチン=組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)

●予防接種の内容

 子宮頸がんの主要な発がんウイルスである、ヒトパピローマウイルス(HPV)16型、18型の感染を予防する2価の不活化ワクチンです。2013年4月より、定期接種になりましたが、現在積極的な勧奨は停止されています。ただし、定期接種のままなので、法に基づく接種として、無料で受けることができます。

●予防する病気

 子宮頸がんは原因は発がん性のあるヒトパピローマウイルス(HPV)16、18、31、33、45、52、58型などの感染であり、16型と18型がそのほとんどを占めています。このヒトパピローマウイルス(HPV)のヒトへの感染を防ぎます。

 サーバリックスにアジュバンドとして使用されている、AS04アジュバンド複合体には、水酸化アルミニウム塩とモノホスホリルリピッド(MPL)が含まれ、ワクチンを接種した場所に抗原を長く留めたり、抗原認識細胞を刺激し活性化を高めたりして、少ない抗原量で免疫を高める働きがあります。

●接種の方法

 10歳以上の女性が対象です。1回目の接種の後、1ヶ月後に第2回めの接種、さらに5ヵ月後に追加接種を、左右交互に上腕三角筋に筋肉注射します。(計3回接種します)

 日本小児科学会は、中学1年女子に定期接種として、接種を勧めています。

③ガーダシル9(9価ワクチン=組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)

●予防接種の内容  

 アメリカでは2014年、FDA(米国食品医薬品局)がガーダシル9を承認しました。ガーダシル9は、子宮頸がんの主要な発がんウイルスである、ヒトパピローマウイルス(HPV)16型、18型に、31型,33型,45型,52型,58型を加えて、さらに低リスク型のHPV6型、11型の9つのHPVの感染を予防する、9価の不活化ワクチンです。

 ガーダシルがHPV16型、18型の2種類の高リスク型HPVを含有し、子宮頸がんの60~70%の発病を防ぐのに対し、ガーダシル9は5種類の高リスク型HPV(16,18,31、33、45、52、58型)を含むため、子宮頸がんの90%以上の発病を予防できると考えられています。

 ちなみに我が国のがん研有明病院のホームページでは、「HPV52型、58型は欧米の報告ではがんから見つかることが少ないとされ、あまり注目されていません。しかし、日本ではHPV52型、58型ががん組織から高率に見つかる傾向があり、私たちはこれらHPV52型、58型を高危険型HPVと考えています。」と記載があります。ガーダシル9はこれらのHPV16型18型以外の発がんウイルスにも対応しており、日本でも一刻も早い承認が待たれます。

 また、最近発表されたWHOのPosition Paper(声明署)では、9~14歳の女児に対しては、2回接種(0ヶ月、6ヶ月の2回)で十分な効果が期待できるとされました (15歳以上は3回接種が勧められています)。

●予防する病気

  子宮頸がんを引き起こす発がん性高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、HPV16型、18型、31型,33型,45型,52型,58型の感染を予防します。 ほぼ子宮頸がんの発病の100%近くを予防できるのです。

 すでにガーダシル9の接種を公的接種として行っているオーストラリアでは子宮頸がんの発病は激減しており、 2028年までに子宮頸がんの診断を受ける女性が10万人あたりに4例未満(ちなみに我が国は16例)まで減り、2066年にはついに10万人あたり1例未満と、先進国の中で最初に子宮頸がんという病気を制圧した国になる
と言われています(Lancetの論文はこちら)。

 また、ガーダシル9はHPV6型、11型の感染を防ぎ、尖圭コンジローマの発病を予防します。

④HPVワクチンの効果(4価=ガーダシル、2価=サーバリックス) 

 HPVワクチンは、発がんウイルスである、HPV16型と18型に対する感染予防効果が非常に高い、優れたワクチンです。すでにHPVワクチンのすばらしい効果を示す研究報告、論文が多数発表されているので、一部を紹介いたします。

1)HPVワクチンのHPV(16型、18型)感染および前がん状態への進展を予防する効果の研究発表

●2価ワクチン、4価ワクチンともに、発売前にそれぞれの大規模な臨床試験(第3 相試験)が国外で行われました。

 その成績は、HPVワクチンは、HPV未感染者においては、HPV16型・18 型の感染をほぼ100%予防し、前がん病変(CIN2 およびCIN3)の発生もほぼ100%予防するというものでした。

●HPVワクチンをすでに公費助成で接種している、オーストラリア、イギリス、アメリカ、北欧などでは、ワクチン接種を受けた世代では、HPV16型、18型の感染率が劇的に減少していることが報告されています。

 たとえば、接種率が90%の英国スコットランドでは、20 歳代女性のHPV 感染率は、HPVワクチン接種群で4.5%、HPVワクチン非接種群で30%と大幅な低下を認めました。

●HPVワクチンの接種率が70%を超えているオーストラリアでは、すでに接種開始から7~8年以上が経過し、前がん状態に進展する人が発生する年齢となったため、ワクチン接種の有無での比較が可能になりました。
 その検討結果では、ワクチン接種前の世代に比べて、ワクチン接種世代では前がん状態であるCIN2(中等度異形成)、CIN3(高度異形成)、AIS(上皮内腺がん:Adenocarcinoma in situ)の発生は、半数程度まで低下していました。

●Niigata Study:20~22歳における、HPV16型・18型の感染は、ワクチン非接種者の2.2%(10/459)に対し、ワクチン接種者は0.2%(3/1379)で、ワクチン接種者での感染率は有意に低く、ワクチンの有効性は90%と高い予防効果を認めました。

●Ocean Study:大阪府の研究では、20、21歳におけるHPV16型・18型の感染は、非接種群では4.9%(43/877)であったのに対し、ワクチン接種群では0.0%(0/170)と優位に低率でした(p<0.001%)。また、ハイリスク型HPV感染も、非接種群では19.7%(173/877)であったのに対し、ワクチン接種群では12.9%(22/170)と優位に低率でした(p=0.041)。

●秋田県における、平成26~28年度の20~24歳の女性の子宮がん検診データの解析において、HPVワクチン接種者のASC-US*以上の細胞診異常率は、有意に減少していました。
 *ASC-USとは、「意義不明な異型扁平上皮」の略で、がん検診の細胞検査を行った時に、異常として精密検査を行うべきなのか、正常な細胞としてそのまま様子をみてよいのか判断に困るような、「軽度の」異常細胞のことを指します。

●宮城県における、平成26~27年度の20~24歳の女性の子宮がん検診データの解析では、HPVワクチン接種者はASC-US以上の細胞診異常率だけではなく、HSIL以上の高度な細胞診異常率も有位に減少していました。

 さらに、CIN1、CIN2以上という細胞診異常率もHPVワクチン接種者で有意に低いことが示されました。

2)HPVワクチンの浸潤がんに対する効果

● 子宮頸がんは必ず前がん病変を経て浸潤がんへと進展していくことから、数年後〜十余年後には、これらの国々においては、子宮頸がんそのものが大幅に減少すると推測されています。HPVワクチンが大規模に接種され始めて10年が経過し、HPV接種によって、前がん状態の減少だけでなく、浸潤がん(子宮頸がん)も減少するという報告が、HPV定期接種を行っている国々から発表され始めています。

 フィンランドでは、3つの臨床試験のワクチン接種者と非接種者のその後の浸潤がんの発病率を、2007年~2015年の7年間で比べました。その結果は、HPVに関連のない浸潤がんの罹患率は、ワクチン接種の有無で差がありませんでした。それに対し、HPVに関連した浸潤がんの発生は、子宮頸がん、外陰部がん、口腔咽頭がんにおいては、HPV非接種群では発病者が出たのに対し、HPV接種群では認めなかったと報告されました。

3)HPVワクチンの効果の推計

 平成29 年11 月に開かれた、第31 回厚労省副反応検討部会において発表されたHPVワクチンの効果に関する推計によると、ワクチン接種により期待される子宮頸がん罹患者数の減少(生涯累積罹患リスクによる推計)は10 万人あたり859〜595 人、ワクチン接種により期待される子宮頸がん死亡者数の減少(生涯累積死亡リスクによる推計)は10 万人あたり209〜144 人であり、接種により多くの子宮頸がんの罹患や死亡の回避が期待できることが示されました。

4)HPVワクチンの集団免疫効果

●オーストラリア、イギリス、アメリカにおける調査により、ワクチン接種世代と同世代のワクチン非接種の人々においても、HPV16型、18型の感染率が低下していることが報告されています。

⑤HPVワクチンの副反応(4価=ガーダシル、2価=サーバリックス)

①副反応は圧倒的に注射部位の症状で、疼痛99%、発赤88%、腫脹79%、全身症状としては疲労57%、筋痛47%、頭痛38%が報告されています。他のワクチンに比べ、やや副反応の程度は強いようです。

 HPV ワクチンは筋肉注射であるため、注射部位の一時的な痛みは90%以上、一過性の発赤や腫れなどの局所症状は約50%以上に生じます。

 また、注射時の痛みや不安・ストレスのため、心拍数の低下や血管拡張による血圧低下が起こり、失神する反応(血管迷走神経反射)が起こることがあります。

 発生頻度  4価ワクチン(ガーダシル)  2価ワクチン(サーバリックス)
 50%以上  疼痛  疼痛・発赤・腫脹、疲労感
 10~50%  腫脹、紅斑  掻痒、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛など
 1~10%未満  掻痒・出血・不快感、頭痛、発熱  じんましん、めまい、発熱など
 1%未満  硬結・四肢痛、筋骨格強直、腹痛・下痢  注射部位の知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力
 頻度不明  疲労・倦怠感、失神、筋痛・関節痛、嘔吐など  四肢痛、失神、リンパ節症など

 ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチンが平成25年4月から定期予防接種となりました。 対象の方は無料で受けることができますが、現在、積極的勧奨を差し控えているため、対象の方へ個別通知を送付しておりません。
 
 接種を希望される方には、予診票を交付いたしますので、保健予防課までお問い合わせください。
 
※子宮頸がんは、予防接種で予防できる唯一のがんですが、予防接種で全ての原因ウイルスに対応できるわけではありません。がん検診と組み合わせて、予防対策をしましょう。HPV ワクチンは全世界で130 カ国以上で販売され、2016 年1 月の時点で65 カ国で公的接種が行われています。WHO はHPV ワクチンを国の接種プログラムとして導入すべきと繰り返し推奨しており、2価・4価・9価いずれのワクチンも、優れた安全性と有効性を示していると結論しています。

 HPV ワクチンの安全性については、WHO のワクチンの安全性に関する専門委員会(GACVS)が、世界中の最新データを継続的に解析し、2013 年以後繰り返しHPV ワクチンの安全性を示しています。

 WHO は平成29 年7月の最新のHPV ワクチンSafety update において、本ワクチンは極めて安全であるとの見解を改めて発表しています。この中で、最近の世界各国における大規模な疫学調査においても、非接種者と比べて有意に頻度の高い重篤な有害事象は見つからなかっt、と断言しています。

②多様な症状(広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動など)について

 ワクチンを接種した後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動などの多様な症状が、副作用の疑いとして報告されました。我が国においてワクチン接種後に報告された、このような慢性的な痛みや運動障害、起立性調節障害(起きたときにふらふらする)などを含む多様な症状が、HPVワクチン接種と関連するのか検討するために、現在定期接種の積極的勧奨が停止されているのです。

 平成29 年11 月の厚生労働省第31 回副反応検討部会において、平成29 年4 月末までの副反応疑い報告数は3,080 人(10 万人あたり90.6 人)であり、うち医師又は製薬会社が重症と判断したものは1,737 人(10 万人あたり51.1 人)あったと報告されました。

 また、平成29年11月の厚生労働省専門部会において、慢性疼痛や運動障害などHPVワクチン接種後に報告された「多様な症状」とHPVワクチンとの因果関係を示す根拠は報告されておらず、これらは機能性身体症状と考えられるとの見解が発表されました。

 一方、平成28 年12 月の厚生労働省第23 回副反応検討部会では、厚生労働省研究班(祖父江班)による全国調査結果が発表され、HPV ワクチンの接種歴のない女性でも、HPV ワクチン接種歴のある人と同様の多様な症状を起こす人が、多数存在することが報告されました。(12〜18 歳女子では10 万人あたり20.4 人、接種歴不明を全員「接種歴なし」と仮定した場合46.2 人となります。)
 また年齢構成など多くの統計に影響をおよぼす因子が存在するため直接比較することはできませんが、HPVワクチン接種歴のある女性では、人口10 万人当たり27.8 人の頻度で多様な症状を示す可能性があると推計されました。

一方、名古屋市において行われた大規模な疫学調査において、ワクチン接種後に報告された多様な症状とワクチン接種との間に関連を認めないことが報告されました(名古屋スタディ)。



Ⅳ.HPVワクチンの接種方法

①HPVワクチンの接種対象者

 HPVワクチンは定期接種のため、以下の対象年齢の方は無料で接種できます。(他の年齢は任意接種となり、接種費用が発生します。)

2019年度対象者

学年 助成額 有効期限

 平成15年4月2日~平成16年4月1日

 高校1年 全額  2020年3月31日まで

 平成16年4月2日~平成17年4月1日

 9年(中学3年) 全額  2021年3月31日まで

 平成17年4月2日~平成18年4月1日

 8年(中学2年) 全額  2022年3月31日まで

 平成18年4月2日~平成19年4月1日

 7年(中学1年) 全額  2023年3月31日まで
 平成19年4月2日~平成20年4月1日

 小学校6年

全額  2024年3月31日まで

 HPVワクチンが平成25年4月から定期予防接種となりましたが、ワクチン接種後に報告された多様な症状がHPVワクチンと関連があるか調査するという理由で、厚労省はHPVワクチンの積極的勧奨を停止してしまいました。

 そのため、HPVワクチンは定期接種でありながら、予診票が送られてこないという、異常な事態が今現在も続いています。
 
 しかし、品川区はHPVワクチンの接種を希望する対象年齢の方には、HPVワクチンの予診票を発行しており、無料で接種できます。対象年齢である、小学校6年~高校1年の女子(平成15年4 月2日~平成20年4月1日生まれ)で、HPVワクチンの接種を希望される方は、品川区保健所保健予防課まで電話か窓口でお問い合わせください。       

      品川区保健所保健予防課(区役所7階)       電話03-5742-9152

      品川保健センター (北品川3-11-22)       電話03-3474-2225

      大井保健センター (大井2-27-20)          電話03-3772-2666

      荏原保健センター (荏原2-9-6)           電話03-3788-7013

 アメリカの予防接種勧告委員会(ACIP)では、「性交渉の経験がない女性」以外でも、「13~26歳のすでに性交渉のある女性」、「子宮がん検診で異常が認められた女性」、「発がん性HPVに感染している女性」もワクチンの接種対象者に含めています。

 その理由は、HPV感染は一時的なもの(一過性)で、感染しても免疫ができずに新たな感染を繰り返すため、HPVワクチンを接種することによって免疫を高めれば、それ以降のHPVの感染を阻止できるからです。その後の新しい感染が持続感染になり、がん化していくことを防ぐ効果が期待されるからです。

 ただし、すでに感染しているHPVを排除したり、進行しているがん化を阻止する働きはありません。あくまで、免疫ができた後、次の感染を防ぐ働きとなります。

  もしもかかりつけのお母さまで、HPVワクチン接種をご希望の方には、任意接種としてHPVワクチン接種を行いますので、鈴木医師にご相談ください

②実際の接種方法

 
保健所から予診票を受け取ったら、当クリニックに電話でHPVワクチンの予約を行ってください。

  03-3786-0318 クリニック受付


 接種予約当日までに、青いリーフレットを読んで、予診票に必要事項を記載し、ご来院ください。接種前に、もう一度、青いリーフレット、オレンジのリーフレットを読んで、チェックを入れていただきます。
 その後、鈴木医師の問診、診察の後、HPVワクチンの接種を行います。

 ガーダシルは 9歳以上の女性が対象で、上腕三角筋に左右交互に計3回、筋肉注射をします。
 1回目の注射の後、2ヶ月後に第2回めの注射、さらに4ヵ月後に第3回目の注射をします。(最初から数えると、0、2ヵ月後、6ヵ月後となり、サーバリックスとは2回目の注射の時期が異なります。


 サーバリックスは、10歳以上の女性が対象で、上腕三角筋に左右交互に計3回、筋肉注射をします。
 1回目の注射の後、1ヶ月後に第2回めの注射、さらに5ヵ月後に第3回目の注射をします。(最初から数えると、0、1ヵ月後、6ヵ月後となり、ガーダシルとは2回目の注射の時期が異なります。

 
当クリニックは日本小児科学会の推奨に基づき、中学1年でのHPV接種をお勧めしています。

 当クリニックでは、二つのHPVワクチンのうち、ガーダシルの接種をお勧めしています。その理由は、
  ①4価のため、子宮頸がん予防とともに、尖圭コンジローマ(性器いぼ)を予防することもできる。
  ②サーバリックスに比べて、接種部位の痛みがやや少ないとされている。
という点を評価するためです。


③接種費用

 定期接種の対象者(小学校6年~高校1年の女子)は接種費用は無料です。HPVワクチン接種用の定期接種の予診票をお持ちください。
 対象年齢以外の女性の接種希望者は有料になります。接種費用は、院内掲示をご覧になるか、クリニック受付でご確認ください。

 なお、ガーダシルはアメリカなどでは男子も接種が行われていますが、我が国では男子への接種は認められておりません。

④接種後について

 接種後にめまいやふらつき、失神などが起こることがあります。これは注射による痛みやストレスに対する、生理的な血管迷走神経反射のためで、接種後30分は背もたれのある椅子に座って様子を見ることが推奨されています。(当クリニックではHPVワクチン接種の後は、2階カウンセリングルームでお母さまと30分間お待ちいただきます)

 接種後は接種部位を強く揉むことは避け、軽く圧迫する程度にします。接種当日は過度な運動は控えます。(接種した成人女性の場合は、深酒は控えてください。)
 接種した日の入浴はかまいません。ただし、接種部位を強く擦ることは避けたほうがよいでしょう。

 ワクチンを接種した後に、極めてまれに広い範囲に広がる痛みや手足の動かしにくさ、手足が勝手に動いてしまう不随意運動などが起きたという報告があります。ワクチンとの因果関係は明らかにされていませんが、このような症状が疑われたときは、受診した上で鈴木医師とご相談ください。


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