新型コロナウイルス感染症に対する当クリニックの対応

2020.5.17現在

①新型コロナウイルスに対する当クリニックの認識

 現在の世界のコロナ感染状況をご確認ください。日本はすでに終息に向かっています。→感染者数死亡者数の世界の人口比・比較グラフはこちら

 
新型コロナウイルス感染症は、小児では軽症で経過します。咳、微熱などが2~5日ぐらい続き、1週間ぐらいで治ります。重症化することはほとんどありません。したがって、お子さまがかかったらどうしようと、過度に怖がる必要はありません。

 また、今までの報告だと保育園、小学校などの集団生活より、家庭内で親から感染する例が多いようです。

 最近欧米で報告されている、川崎病類似の症状を認めるお子さまは、我が国では認められていません(→日本川崎病学会の声明)。



②新型コロナウイルスが強く疑われる患者さんは?

 現在、一般診療所で新型コロナウイルス感染症の検査、診療を行う事はできません。当クリニックでは、新型コロナウイルスのPCR検査はできません。(2020年5月12日から、品川区PCR検査センターで必要な場合はPCR検査を実施できることになりました。→品川区PCR検査センターについてはこちら

 
明らかに新型コロナウイルス感染症の疑いがある場合は、新型コロナの専門外来を持っている病院(指定医療機関の「帰国者・接触者外来」)で診療、検査を受けることになります。
まず、新型コロナ相談窓口(帰国者・接触者電話相談センター)に直接、電話してご相談ください。当クリニックに直接ご来院しないでください。

受付時間 設置機関 電話番号
平日:9時~17時 品川区保健所 03-5742-9105
平日:17時~翌9時
土日祝日:終日
都・特別区・八王子市・町田市
合同電話相談センター
03-5320-4592

 新型コロナウイルス感染の疑いのある人とは、

 
息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の症状がある人
 ②高齢者や糖尿病、心不全、呼吸器の病気(COPDなど)の慢性の持病のある人、透析患者さん、抗がん剤の治療を受けている人、および妊娠している女性で、発熱や咳などの比較的軽いかぜの症状がある人。
 ③発熱や咳、痰など呼吸器症状が続く人。(特に4日以上)


 このような方は、当クリニック電話ではなく、直接、新型コロナ相談窓口(帰国者・接触者電話相談センターに電話で連絡してください。

受付時間 設置機関 電話番号
平日:9時~17時 品川区保健所 03-5742-9105
平日:17時~翌9時
土日祝日:終日
都・特別区・八王子市・町田市
合同電話相談センター
03-5320-4592

 電話の相談の結果、当クリニック受診か、品川区にある指定医療機関の「帰国者・接触者外来」が紹介されます。この指定医療機関はマスコミが騒いで、受診希望者が殺到し、外来診療がパンクしないよう、非公表とされています。

 新型コロナ相談窓口(帰国者・接触者電話相談センター)で当クリニック受診を指示された場合は、まず当クリニック受付に電話をいただいて、それから時間を決めて受診していただくことになります。

当クリニックの患者さんはほとんどの方が、電話で確認してから受診していただいております。ご協力ありがとうございます。




③咳、鼻や熱が4日以内のかぜ症状の患者さんは?


 発熱、咳、鼻水、痰の症状のある患者さんは、受診時はマスクを着用の上(3歳以上)、ご来院ください。
受診の注意事項をお読みになって、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大予防にご協力をお願いいたします。


た、新型コロナウイルス感染症に関する一般的な相談は、

     東京都電話相談窓口         0570-550571       9:00-21:00(土、日、休日を含む)
     品川区電話相談窓口         03-5742-9108      9:00-17:00(土、日 休み)
     厚労省電話相談窓口         0120-565653      9:00-21:00(土、日 休日を含む)

 こちらで行っています。

 また、
当クリニックかかりつけ医登録をお済みの患者さんは、登録済みの連絡方法によって、鈴木医師に新型コロナウイルス感染症について、電話でご相談が可能です。



④当クリニックでの診療

 発熱、咳、鼻水、痰の症状のある患者さんは、受診時はマスクを着用の上(3歳以上)、ご来院ください。受診前に、受診の注意事項をご覧ください。




⑤新型コロナウイルスに対する家庭での予防

①手洗いをしっかり行いましょう。

 新型コロナウイルス感染症は、きわめて稀な例を除けば、若年者は重症にはならず、死亡もないようです。(大騒ぎワイドショウは極めて稀な例を取り上げて、馬鹿騒ぎしていますが。)

 したがって、新型コロナウイルス感染症に対しては、通常の飛沫感染、接触感染に対する予防処置をしっかりと行うことが大切と考えられます。
 
 接触感染予防には手洗いが重要です。

 コロナウイルスはアルコールが有効なため、アルコールで手洗いをしっかり行います。

 しかも右図に示したように、綿密にしっかり手洗いを行う事が一番大切です。小さい子でも、繰り返し繰り返し、正しい手洗いの仕方を教え込みましょう。

 手洗いの後は、できるだけ余計なものには触らせないことです。

 また、いろいろなものを触った後は、しつこいほど、その都度、手洗いを繰り返すことが必要です。

 手の清潔を保つことが、接触感染を防ぐことになるのです。「手を清潔にたもつ」という意識をお子さまにも教えましょう。もちろん、親から実行して子どもにまねをさせる、というパターンが良いと思います。

 石鹸を用いて、流水でまめに手洗いを行う習慣を付けましょう。

 ②飛沫感染予防にマスクは有効です。

 マスクはウイルスが素通りしてしまうから意味がない。とか、マスクに感染予防のエビデンスはない。とか、したり顔で話す人もいますが、当クリニックはマスクの着用を推奨いたします。
(3歳以上)

 なぜならば、マスクを付けることによって、吸気の湿度を保ち、気道粘膜の乾燥を防ぎ、線毛運動の保持に有効だからです。

 その根拠は、
気温5度と30度の湿度50%では,空気中の水分量はそれぞれ,3.4mg/Lと15.2mg/Lである。一方,肺胞は,37度の湿度100%で43.9mg/Lあるので,1回の呼吸量(500 mL)では,外気を吸って肺胞に至るまでに,冬は鼻腔・気道の水分を約20mg奪い,夏は約14mgを奪う。つまり,冬は夏に比べ,1回あたり6mgの水分を余分に奪うため, 冬は気道が乾燥しやすい。したがって,マスクの使用は吸気の湿度を保ち,気道粘膜の乾燥を防ぎ,繊毛運動の保持には有用であると思われる。    
 白木公康:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察

 また、子どもは無症状病原体保有者の可能性もあり、飛沫感染、接触感染を積極的に防ぐためにもマスクは有用と考えます。

 ただし、マスクは正しい付け方が大切です。鼻を出さない、横から空気が入らない、という点に特に気をつけて、付けてください。また、汚染された手でマスクをさわっては、マスクが不潔になります。マスクは使い捨てで使用しましょう。

 マスクを着用しないで来院するお子さまには、キッチンペーパーと輪ゴムから当クリニック保育士の作成した簡易マスクを、とりあえず院内では着用していただいています。

 お帰りになったら、マスクをふだんから着用する習慣をつけてくださいね。



⑥家族が新型コロナウイルス感染症かかったら

 
ご家族(父、母)が新型コロナウイルスに感染し発症すると、子どもも感染する可能性が高いです。子どもも新型コロナウイルス感染症は決して珍しくなく、ほとんどが家族内の感染のようです。感染した方はマスクをして、お子さまと2m以上距離を保つことが必要です。

 おもちゃや本は最小限にし、アルコールで消毒すること、手洗いを頻回に行うことを励行しましょう。

 しかし、子どもは症状は軽く、発熱や乾いた咳が見られる程度1~2週間で回復することがほとんどです。ただし、肺炎には注意しなければならないので、発熱の続き方、咳の状態、呼吸困難にならないか、症状の経過は注意深く、見守る必要があります。

 また、母親が新型コロナウイルスに感染した場合、手洗いなどを厳重に行えば、搾乳で赤ちゃんに母乳を続けてもかまいません。母乳中にウイルスは認められなかったと中国から報告されています。

 検査はあわてて無理に急いで行う必要はありません。子どもは検査してもしなくても、周りに新型コロナ感染症がいるときは、検温を1日2回行い、呼吸状態をよく観察して、過ごします。指定された病院で、必要なときには診察を受けて、様子を見ます。


 お年寄りや持病のある方、妊娠している女性には、お子さまを近づけないよう注意しましょう。


 心配なときはかかりつけに電話で相談しましょう。当クリニックのかかりつけ医の登録が済んでいるお子さまについては、鈴木医師が電話相談で対応しています。

当クリニックのコロナ診療について
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