耐性百日咳菌MRBP流行下の三種混合ワクチン(DPT)接種のご案内



●予防する病気

百日咳、ジフテリア、破傷風の発病を防ぎます。



●副反応

DPTトリビックの主な副作用は、注射部位の痛み、腫れ、発赤などが見られます。インフルエンザワクチンよりは少し痛みが強いです。ただし、ほとんどのご両親は、乳児期にこのワクチンを接種しているはずです。



●年齢別のDPT接種の方法

①0ヶ月~生後2ヶ月まで

五種混合ワクチン、三種混合ワクチン、いずれも接種できません。
妊娠中の母親が三種混合ワクチンを接種することにより、百日咳を予防することができます。(母子免疫のため、妊婦への三種混合ワクチン接種をお勧めいたします)(妊婦へのDPT接種のご案内

②生後2ヶ月~1歳1ヶ月
定期接種として、五種混合ワクチンを接種できます。生後2ヶ月になったら、五種混合ワクチンの接種を1ヶ月間隔で3回、1歳1ヶ月に追加接種を受けましょう。

③1歳1ヶ月~4歳
五種混合ワクチンの効果が持続しているため、百日咳含有ワクチンの追加接種はお勧めいたしません。

④5~6歳
MR2期、ムンプス2回目の接種時に、三種混合ワクチンの同時接種を強く勧奨いたします。

⑤6歳~11歳(小学生)
現在流行している百日咳はこの年齢は軽症で、特徴的な咳は見られません。また、百日咳の流行に危機感を持つ医療機関しか、積極的な百日咳の検査が行われておりません。したがって、実際の百日咳の流行は報告数の数倍と推定されています。

また、現在流行している百日咳は、クラリスなどマクロライド系抗生剤が効かないMRBPも蔓延しています。学校保健安全法では、抗菌剤5日間で登校可とされていますが、患児は元気なこと、臨床現場で耐性菌を鑑別することはできないこと、軽症のため検査が行われていない児童も多いことが推定されるため、最も確実な百日咳の予防は三種混合ワクチンの任意接種です。

小学生の百日咳の問題は、本人は軽症で熱もなく咳が続くだけなのに、感染力を持ち、周囲の人達に感染させていくことです。
したがって、当クリニックは現在の百日咳の流行状況から、全ての小学生に三種混合ワクチンを任意接種として、1回追加接種をお勧めいたします。

特に家族、同居者に新生児がいるご家庭では、学年にかかわらず三種混合ワクチンの早急な接種を強くお勧めいたします。

⑥11歳~12歳
定期接種として行うDT(二種混合ワクチン)を、任意接種としてDPT(三種混合ワクチン)に変更して接種することを強くお勧めいたします。

⑦中学生、高校生
任意接種としてDPT(三種混合ワクチン)を接種することをお勧めいたします。

⑧妊娠を考えてるご夫婦、新生児のいるご夫婦
咳が少し出ているだけで、熱もなく元気な親から、赤ちゃんが百日咳を移されて重症になるケースも憂慮されます。新生児のいるご家庭の周囲の人は、任意接種として三種混合ワクチンを接種しておくことを強くお勧めします。

⑨妊婦
妊婦が三種混合ワクチンを接種することで、新生児は百日咳から守られます。妊婦の接種は別項で詳しくご案内しました。妊婦へのDPT接種のご案内

●接種の手順

クリニック受付に、電話でご予約ください。予防接種の時間帯に接種を行いますが、他の時間帯でも予約可能です。(最終17:30までとさせていただきます)

受付の対応は予約の時間、持参するもののご説明など事務的な内容に限らせていただきます。予防接種の詳しいご説明を希望の方は、来院されて鈴木院長から直接ご相談ください。受付では、申し訳ありませんが、ご相談事に対応はできません。

DPTワクチン=トリビックを、上腕に1回、0.5mlを皮下注射します。

接種後は他の予防接種と同様、15分間院内にて経過をみます。体調に変化がないことを確認した後に、ご帰宅いただきます。

接種費用は、
6000円です。(残念ながら、品川区では接種費用助成は実現していません)

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