予防接種の実際  2023.9.21更新

それでは、予防接種の実際の進め方について、ご説明いたしましょう。



1.理想的な受け方


いつからどんな順番で受けるかは下の表を参考に、予定を立てましょう。

赤ちゃんは月齢が高くなるにつれママから受け継いだ免疫が減って、病気に感染する機会が増えてきます。したがって、感染する可能性が高い病気から優先的に接種を考えます。

四種混合ワクチン+ヒブ+小児用肺炎球菌ワクチン+B型肝炎、BCGと受けて、次にお誕生日を過ぎたら、MR混合+水痘+おたふくかぜといった順番がよいでしょう。


任意接種は、費用がかかるので接種するかどうか、迷われる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際に病気にかかってしまうと、赤ちゃんに大きな負担がかかり、場合によっては一生涯消えない後遺症が残ることもあります。

さらに大事なことは、予防接種を受けることによって、ほかの赤ちゃんや高齢者の方、特にワクチンで免疫を付けることのできない免疫不全状態の難病の方に、病気を移すことを防ぐこともできるのです。

任意接種のワクチンを受ける意義は、とても大きいと思います。鈴の木こどもクリニックは、かかりつけの患者さんに、定期接種、任意接種の区別なく、ワクチンを積極的に受けることを強くお勧めしたいと思います。


2023年8月現在の、当クリニックのお勧めする、基本的な接種推奨スケジュールを下表でお示しします。

このスケジュール表は小児科学会やVPDの会などの推奨する、標準的なスケジュールです。ぜひ、このスケジュール表をもとに、接種のスケジュールをお考えになって下さい。

もしも接種できるワクチンはすべて受けて、お子さまを最大限守りたいという、先進的で素晴らしいお考えの保護者の方がいらっしゃったら、別掲の「最高レベルの予防接種スケジュール」をご参考になさってください。(→鈴の木版最高レベルの接種スケジュール

また、当クリニックは毎週火曜午後に、小さな赤ちゃん外来を開設し、初めての赤ちゃんの予防接種について、ご心配のお母さま、お父さまのご相談に応じています。予防接種について、説明を希望のご両親はお気軽にご予約、相談にいらしてください。



標準的な接種推奨スケジュール(2023年4月)

月齢/年齢 接種するワクチン  解説
2ヵ月 四種混合ワクチン1 四種混合ワクチン1回目+ヒブワクチン1回目+小児用肺炎球菌ワクチン1回目+B型肝炎ワクチン1回目+ロタリックス1回目経口接種
ヒブワクチン1
  小児用肺炎球菌ワクチン1  
B型肝炎ワクチン1 (B型肝炎は1ヵ月間隔で2回、5ヵ月後に3回目)
ロタリックス1 (ロタリックスのみ経口)
3ヵ月 四種混合ワクチン2 四種混合ワクチ2回目+ヒブワクチン2回目+小児用肺炎球菌ワクチン2回目+B型肝炎ワクチン2回目+ロタリックス2回目経口接種
ヒブワクチン2
小児用肺炎球菌ワクチン2
B型肝炎ワクチン2 (B型肝炎1回目から1ヶ月後)
ロタリックス2 (ロタリックスは2回で終了)
4ヵ月 四種混合ワクチン3 四種混合ワクチン3回+ヒブワクチン3回目+小児用肺炎球菌ワクチン3回目
ヒブワクチン3
小児用肺炎球菌ワクチン3
6ヵ月 BCG BCG1回
8ヵ月 B型肝炎ワクチン3 B型肝炎ワクチン3回目単独接種(B型肝炎は1ヵ月間隔で2回、5ヵ月後に3回目。今回が3回目で最後)
1歳 MRワクチン1 MRワクチンⅠ期+水痘ワクチン+おたふくワクチン 同時接種
水痘ワクチン1 (水痘は1歳6ヵ月時に追加接種)
おたふくワクチン1 (5歳時に、MRⅡ期とともに、おたふく2回目接種も推奨。MRは定期接種、おたふくは任意接種扱い)
1歳1ヵ月 ヒブワクチン4 ヒブワクチン4回目+小児用肺炎球菌ワクチン4回目同時接種
小児用肺炎球菌ワクチン4 (1歳時に5本接種でも良いが、子どもの負担を考えると2回に分けることを当クリニックは推奨します。)
1歳6ヵ月 四種混合ワクチン4 四種混合ワクチン4回目+水痘ワクチン2回目同時接種
水痘ワクチン2回目2 (1歳6ヵ月ごろに、水痘の2回目接種)
3歳 日本脳炎ワクチン1 日脳ワクチンⅠ期初回単独接種(日脳ワクチンは、Ⅰ期は3歳時に1ヵ月間隔で2回、4歳で追加1回、Ⅱ期は9歳時に接種)
3歳1ヵ月 日本脳炎ワクチン2 日脳ワクチンⅠ期2回単独接種(次回日脳ワクチンⅠ期追加は1年後)
4歳 日本脳炎ワクチン3 日脳ワクチンⅠ期追加単独接種(次回、日脳ワクチンⅡ期は9歳)



2.受ける前にすること

数日前


1.地域の予防接種スケジュールを確認

予防接種は各自治体によって実施させているため、自治体からスケジュールのお知らせがあります。ただ、事前に通知が来る自治体もあれば、広報などに掲載されるのみの自治体もあるようです。

品川区では、保健所から予診票が郵送されてきます。また、最近では予防接種のアプリもあります。ダウンロードして、使用するのもよいでしょう。


2.予防接種について理解しておく


右は財団法人予防接種リサーチセンターが発行している、予防接種の冊子「予防接種と子どもの健康」です。

予防接種の一覧や接種対象の病気、受けるときの注意などが細かく記載されています。よく読んで予防接種への理解を深めておきましょう。

ほか、自治体で独自のパンフレットを作って配布している所もあります。受け取ったら、必ずきちんと目を通しておくことが大切です。


3.接種日・時間などをチェック


当クリニックはネットから予約となっています。わからないことは、受付に電話でご相談ください。接種日、時間を予約、確認しておきましょう。

前日

前日までに予診票に記入


予診票は、赤ちゃんの体調や体質を医師に伝える大切なデータです。定期接種の予診票は、前日までに必要事項を正確に記入しておきましょう。 当日、この予診票を先生に見せて、診察を受けます。

当日

1.赤ちゃんの体調を確認

当日は家でも赤ちゃんの体温を測って、平熱か確認しておきましょう。(たまに来院時、発熱が発見される赤ちゃんがいます)

接種が受けられる目安は、37.5℃です

ほかにも、うんちはいつもと変わりないか、体に発疹など出ていないかなど、 赤ちゃんに変わったところがないか、チェックしましょう。授乳は接種30分前までに済ませておきます。

2.持ち物はOK?

予診票と母子健康手帳はくれぐれも忘れないように(予診票がないと、無料で接種できません)。

おむつやタオルも必需品です。泣いたときにあやすおもちゃや吐いたときの着替え、飲み物、ミルクなども持っていくと、役に立つでしょう。


3.脱ぎやすい服で
GO!


予診や接種で、脱ぎ着せがひんぱんにあります。前あきの服など、着せやすい衣服を選びましょう。腕だけでなく、お腹や背中が出しやすいかも考えて、準備されると良いでしょう。



3.受けた後にすること

クリニックで

1.BCGはよく乾かしてから服を着せる

BCGワクチンが確実に吸収されるように、必ず乾いてから服を着せるようにします。ママの髪や服にも注意しましょう。髪の長いママは、まとめておくと、じゃまになりません。

2. 接種後はしばらくクリニック内で様子を見る

ごくまれですが、接種後に急な即時型アレルギー反応が起こることがあります。接種後、30分がアレルギーが起る可能性のある時間帯なので、当クリニックでは15分間は院内にいて、赤ちゃんの様子を見ていただいています。

帰宅後

1. いつもどおりの生活を

特に安静にする必要はありません。激しい運動は避けたほうがよいと思いますが、普通に遊ぶ分には問題ありません。

授乳や離乳食も赤ちゃんのぺ-スで、いつも通り与えてかまいません。


2. 人ごみを避ければ、外出も
OK


わざわざ外出したり、遠出しなければ、買物程度ならいつもと同じように連れていってもかまいません。ただし、人込みはできるだけ避けたほうがよいでしょう。

3. お風呂も、入れま

接種後1時間たてば、当日でも入浴できます。ただ、接種した部分は、こすったりしないように気をつけてくださいね。



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