今週のお知らせ2026年(令和八年)



西村直子区議の主催する、「しながわママの会」の会員の皆さんに、HPVワクチンについてオンライン講演会を行いました。

HPVワクチンが子宮頸がんを予防する極めて重要なワクチンであること、副反応は怖れる必要が無いこと、男子にとっても肛門がん、中咽頭がんを予防する大切なワクチンであること、などをお話しさせていただきました。

西村区議からは、会員の方の反響も良かったと報告をいただきました。品川区民の子宮頸がんの発病者を少しでも減らせるよう、さまざまな機会を利用して、今後もHPVワクチンの大切さを啓発していきたいと思います。
(2026.8.21)

   
講演中 西村区議と

楽しい夏休みが始まりましたね。7月20日(月)には東京地方も梅雨があけ、いよいよ本格的な真夏になりました。

昭和の頃は、夏休みの子どもたちの遊び相手は夏の虫たちでした。
神社や公園の森ではセミが大合唱し、戸越公園の池にはギンヤンマがゆうゆうと旋回し、家の中では扇風機をつけながらスイカを食べ、カブトムシやキリギリスと遊んだものでした。

特にセミ採りは夏休みの子どもの遊びの定番で、麦わら帽子をかぶって、ランニングシャツ姿で虫かごと捕虫網を持って、近所の林に出撃し、1日中セミ採りに興じていたものでした。涼宮ハルヒシリーズのエンドレスエイトでも、ハルヒ、キョン達は無限回のセミ採りを行っていましたね。

品川区で、まず登場するセミはニイニイゼミです。
ニイニイゼミはちょうど夏休みが始まる7月中旬頃から鳴き始める、小柄で羽が茶色のまだら模様のかわいいセミです。鳴き声はチージージーと、もの静かな済んだ音色で、松尾芭蕉の「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」はニイニイゼミの鳴き声だと現在ではいわれています。

しかし、昭和初期に斎藤茂吉はこの蝉の声はアブラゼミだと断定し、ニイニイゼミだと主張する小宮豊隆と大論争になりました。
小宮は、「閑さや」や「岩にしみ入る」という静かな句の趣きがニイニイゼミの鳴き声を思わせること、芭蕉が奥羽立石寺を訪れた時期が新暦の7月上旬に当たるため、まだアブラゼミが鳴く時期ではないことなどを根拠に、ニイニイゼミだと主張したのです。

これに対し、茂吉は実際に山形県立石寺に調査団を派遣し、調査の結果から潔くニイニイゼミだと認め、セミ論争はめでたく終了したのでした。茂吉は精神科医であり、医学者として科学的ファクトの重要性を良く認識していたため、誤りを認め、正しい結論に到達したのです。さすがは茂吉ですね。

現在の日本でも、ありもしない中傷動画「疑惑」を、週刊誌のデマ記事だけを根拠に、自分では何ら調査も行わず、ただただわめき散らすだけの、子ども達に見せられない恥ずかしい大人達がいますね。茂吉の爪の垢を煎じて、この連中の口の中につっこんでやりたいものです。

ニイニイゼミはよく桜の木で鳴いており、羽の色が丁度保護色になっています。そして、8月の夏まっさかりになると姿を消してしまいます。
(ニイニイゼミの鳴き声はこちら

       
ニイニイゼミ 芭蕉がセミの句を詠んだ宝珠山立石寺 アブラゼミ

8月の盛夏を向かえると、品川では大声で鳴き叫ぶ、アブラゼミとミンミンゼミの天下になります。

アブラゼミはいかにも油を垂らしたような、茶色の羽を持った中型のセミで、よく道ばたでアブラゼミの死骸がころがっています。それだけ、個体数は多いのですね。子どもたちにもっとも捕まって、虫かごにいっぱい入っているのも、このアブラゼミです。日本中で普通にみられるセミです。

ジージー、ジッジッジといかにも暑そうに鳴きます。名前の由来は、油を使って料理をする際に出る音に、この鳴き声が似ているから、とも言われていますが、羽の色はまさにアブラそのものですね。
(アブラゼミの鳴き声はこちら

一方、ミンミンゼミは主に東日本に分布し、東京ではよく鳴き声が聞かれますが、暑さにやや弱いため、西日本では都市部にはあまり生息しておらず、やや標高が高い山地で主に鳴いているようです。

透明の翅を持つ大柄な緑色のセミで、品川では、町中の電柱や家の壁に止まって、今でもよくミーン、ミーンと鳴いているのを聞きます。(ミンミンゼミの鳴き声はこちら

ミンミンゼミは、アブラゼミやニイニイゼミと異なり、後述のヒグラシと同じく、もともと森林に住むセミでした。しかし、ミンミンゼミの幼虫は比較的乾燥した土中でも成育できるため、ヒートアイランド現象によって乾燥が進んでいる東京の土壌でも、無事に生き延びることができたのです。

また東京は比較的街路樹も多く整備されており、成虫となったミンミンゼミにとっても生活しやすい環境で、今でも普通にミーンミーンの鳴き声が聞きます。しかし、実はミンミンゼミはあと数年でクマゼミとの生存競争に敗れて、残念ながら品川の地から姿を消してしまいそうです。

  
ミンミンゼミ クマゼミ

ミンミンゼミを品川から駆逐する勢いのクマゼミはもともと南方系のセミで、九州などの温暖な地域に多く、本州では珍しいセミでした。シャーシャー、シャーシャーと耳をつんざく大音響で鳴きまくる、真っ黒な日本最大の大型セミです。(クマゼミの鳴き声はこちら

クマゼミは冬の寒さに弱く、北日本には生息できなかったのですが、近年温暖化によって気温が上昇するにしたがい、1990年代頃からじわじわと勢力圏を北上させ、関東地方や北陸地方にも進出してきたのです。

クマゼミはミンミンゼミと異なり、森林などのやや湿った土では住むことができず、市街地の街路樹、公園、堤防などで生活します。都市部の硬い地面は、乾燥に強いクマゼミにとっては定着しやすい環境でした。

また、クマゼミの幼虫や成虫が汁を吸うのに好む、サクラ、ケヤキ、センダンなどの分布に沿って、勢力圏を広げていきました。関東地方でも都市部に常緑樹を植える場合、温暖な九州地方の山などから木を運んでくることが多く、その際に根巻した土の中にクマゼミの幼虫が多数入っていて、移植先の関東で定着していったようです。

南方系のクマゼミは東京でも勢力を伸ばしており、東京湾岸地域ではすでに大合唱が聞かれるようになり、品川区も大井、八潮などや近傍の中目黒などではミンミンゼミを追い出し、すでにクマゼミの天下になってしまいました。(北上する南国ゼミ、その聖地が突如東京都内の出現!

クマゼミが増えると、生活圏が競合するミンミンゼミは姿を消してしまいます。今から数年後の品川の真夏はクマゼミ一色になり、品川の子どもたちもセミと言えばクマゼミの騒がしい大合唱を思い浮かべるようになりそうです。真夏の賛歌であるミーンミーンが聞かれなくなることは、何か寂しい、複雑な気持ちになりますね。

   
ツクツクボウシ ヒグラシ

夏休みが終わりかける8月下旬になると、今度はツクツクホウシが鳴き始めます。
オーシツクツク、オーシツクツク、ツクツクボーシと、せわしないツクツクホウシの鳴き声が聞え始めると、楽しい夏休みが終わり、秋祭り、運動会が近づいてきたんだと実感されたのですね。(ツクツクホウシの鳴き声はこちら

東京都八丈島には、このツクツクボウシだけしかセミは棲息していません。その理由は本土のセミの中で陸から海を渡って島まで飛来し、繁殖できる力を持っていたのが、このツクツクボウシだけだったからです。伊豆大島には7種いるセミが、南下するにつれて減少し、御蔵島では3種に減り、八丈島ではとうとうツクツクボウシのみとなったのです。小柄できゃしゃな体を持っているように見えるこのツクツクボウシが、実は最も飛翔力があり、繁殖力を持つ、最強のセミだったのは驚きですね。

最後にヒグラシは、残念ながら品川区には棲息しておりません。品川近傍では、港区の国立科学博物館附属自然教育園でヒグラシの鳴き声を聞くことができるようです。

ヒグラシは深い森のなかで、 夕暮れ時の黄昏になると、カナカナカナと、もののあわれを感じさせるような、物悲しい透き通った鳴き声を聞かせてくれます。ヒグラシのこの美しくも物悲しい鳴き声は、昔から日本人に愛されてきました。 特にヒグラシの鳴き声と風鈴の音の二重奏は、代表的な日本の夏の風物詩です。(風鈴の音×ひぐらし「夏の夕暮れ〜田舎の縁側でのんびり」

いにしえの万葉集の古歌にも、「夕影に 来鳴くひぐらし ここだくも 日ごとに聞けど 飽かぬ声かも」など9首が収められており、また在原業平も「暮れがたき 夏のひぐらし なかむれば その事となく 物ぞ悲しき」と詠っています。それ以外にも、ヒグラシはたくさんの歌人、俳人達から、その美しい鳴き声を謳われ、詠まれてきたのです。

しかし、このヒグラシですが、セミヤドリガという寄生蛾に取り憑かれてしまった、不運な個体も少なくないのです。ヒグラシの物悲しい鳴き声は、この寄生蛾に取り憑かれ、体液を吸われ続ける、自己の悲しい運命に対する哀歌も混じっているかもしれないですね。右写真の白い綿のような中に、寄生蛾の幼虫が入っています。

また、冬虫夏草といわれる、ヒグラシ以外にもセミやカメムシなどに寄生するキノコ類(セミタケなど)も、漢方薬の原料としても有名ですね(菌類としての冬虫夏草)。

最近では、ヒグラシというと、セミよりも竜騎士07の「ひぐらしのなく頃に」を思い浮かべる人も少なくないかもしれません。悲しいお話でしたね。

日本の夏を彩るセミですが、セミはカメムシ目セミ科の昆虫です。セミの生活史は、蛹の時期のない不完全変態です。セミの幼虫は、成虫とまったくちがう体つきをしています。

また、鳴くのはオスだけで、メスは鳴きません。オスの腹部は空洞です。鳴くときは、おなかから背中に向かって伸びている「発音筋」という筋肉を高速で伸び縮みさせ、その先の「発音膜」を振動させて、音を発生させます。そして、その音をおなかの空洞で反響させ、大きなセミの鳴き声にして、メスに求愛します。その鳴き声を聞いてメスが寄ってきたら、交尾を行います。

交尾が終わったメスは、枯れ枝に「産卵管」を突き刺し、1か所に約10個の卵を産みつけます。枯れ枝に産み付けられた卵は孵化するや土中に入り、幼虫は木の根の汁を吸いながら、大きくなります。終齢幼虫は、夕方から夜にかけて土の中から外に出て、木に登り最終脱皮をして羽化し、成虫になります。成虫は、樹木の幹の汁を吸って生活します。

幼虫の期間は、海外には17年土の中で過ごす周期ゼミなどもいますが、我が国のセミでは、ツクツクボウシが1~2年、ミンミンゼミは2~4年、アブラゼミは2~4年、クマゼミは2年ほど、土の中で生活するようです。

また、成虫の生存期間は1週間と言われてきましたが、条件がよければ1カ月程度は生きることができるようです。2019年に岡山県の高校生がセミの成虫が1ヶ月近く生存できる研究成果を発表し、表彰されたこともありました(報道はこちら)。セミの研究は、夏休みの宿題にとてもよいテーマなのかもしれないですね。

       
セミの幼虫 セミの羽化  羽化した成虫

我が国には36~38種のセミが棲息しており、東京でみられるセミは大体7種類、沖縄などの離島のみに棲息するセミもいるようです(NHKのセミ図鑑)。

私たち日本人には万葉の昔から愛されてきたセミの声ですが、欧米人にとってはセミの鳴き声は、単なる騒音にしか聞えないそうです。

その理由について、東京医科歯科大学(現東京科学大学)の角田忠信教授は、日本人はセミの鳴き声を言葉と同じ「言語脳(左脳)」で聞き、 欧米人は機械の音や街の騒音と同じ「音楽脳(右脳)」で聞くためだと考えました。

人間の脳は、右脳と左脳とに分かれており、右脳は音楽脳とも呼ばれ、音楽や機械的な音を処理します。左脳は言語脳と呼ばれ、人間の話す声の理解など、 論理的知的な処理を受け持っています。

そして、日本人はセミの鳴き声を左脳=言語脳で聴いている、すなわち「虫の音」を「虫の声」(ミンミンなどの擬声語)として聞いているのに対し、西洋人はセミの鳴き声を機械的な雑音と同じように右脳=音楽脳で処理するため、「虫の音」も、町の自動車や電車の音と同じ「雑音」として聞いているのだと報告したのです(したがって、擬声語はありません)。

このような虫の音に対する独特の捉え方は、世界でも日本人とポリネシア人だけに見られるものであり、日本語の特性に大きく係わっているようです。日本語は母音(あ、い、う、え、お)だけで意味を持つ音も多く、セミや秋の虫の鳴き声もオノマトペ(擬声語)として、言葉や感情と結びつけやすい特徴があるようです。このような例は、他に「波」「風」「雨の音」「小川のせせらぎ」などがあるそうです。(ザーザー、ヒュウヒュウ、サラサラなど、擬声語がありますね)

さらに欧米人には、セミ=害虫という刷り込みがあるようです。特に北米では周期ゼミ(13年ゼミ、17年ゼミ)が、13年や17年の幼虫期の後、いっせいに地上に出てきて羽化し、町中大騒音や大量のセミの死骸による交通まひなどの社会混乱を起こし、怖れられているようです。立派な害虫ですね。

   
周期ゼミ 大発生した周期ゼミ

セミの鳴き声を季節の風物として愛するか、害虫の撒き散らす雑音と感じるかは、言葉も含めた、それぞれの国の文化と歴史の違いです。

我が国には我が国の、祖先から受け継がれてきた素晴らしい文化と伝統の歴史があります。最近、何かにつけ「欧米では」とか、「日本は遅れている」とか、浅薄な舶来思想崇拝に基づく愚かで内容がない言説が、ことにオールドメディアに溢れていますが、自分の国の文化と伝統に誇りを持ち、守っていこうとする営為はどこの国でも当たり前のように行われているのです。

美しい我が国の自然と夏の風情を心から楽しみ、我が国の伝統文化と歴史に思いめぐらしながら、品川で、あるいは帰省した故郷で、セミの声を聴きながら、楽しい夏休みを過ごしていきたいものですね。
(2026.8.1)


七夕も過ぎて、いよいよ夏本番が近づいてきました。梅雨明けはまだですが、きのう今日は、すでに猛烈な暑さになってきましたね。また、台風も近づいてきているようです。要警戒ですね。


 

クリニックも、中央アトリウムは夏の風物詩である打ち上げ花火に、待合ディスプレーは日本の村の夏祭りに模様替えをしました。早く楽しい夏休みが来ると良いですね!(2026.7.12)

 



7月、8月の2カ月間、NTT東日本関東病院の初期研修医北岡美沙希医師が、当クリニックで小児科研修を行います。

月曜、木曜に、鈴木医師とともに小児科外来、予防接種、乳児健診を担当します。

短い期間の研修ですが、よろしくお願いいたします。
(2026.7.12)


7月7日は七夕さまです。

七夕(たなばた、しちせき)は季節の節目に行われる、五節句の一つです。上巳の節句(3月3日)、端午の節句(5月5日)に次いで、7月7日が七夕の節句で、江戸時代には式日(祝日)でした。

七夕は、7月7日の夜、おりひめとひこぼしが天の川を渡って、1年に1回だけの逢瀬を楽しむという、ロマンチックなお話しでしたね。

「たなばた祭り」は、もともとは日本の神事であった「棚機(たなばた)」に、中国から伝わった「牽牛・織女伝説」と、やはり中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」が一緒になって、今日の七夕まつりになったと伝えられています。

まず、「棚機(たなばた)」とは古い日本の神事で、7月7日の夜に「棚機つ女(たなばたつめ)」と呼ばれる若い女性が、「棚機」 (たなばた)」という織り機を使って、神様を迎えるために水辺に設けた機屋(はたや)に籠り、神さまに捧げるお供え物の衣「神御衣(かんみそ)」を織りあげる行事でした。旧暦ではお盆と重なっていたのですね。
7月7日の夜に行われたこの行事から、この「棚機つ女(たなばたつめ)」が 織姫と同一視されるようになり、「七夕」という二文字を「たなばた」と読むようになったそうです。

次に「織女・牽牛伝説」についてです。これは古い中国の伝説で、皆がよく知っているお話しですね。
織姫(おりひめ。織女)は天帝の娘で、 機織りの上手な働き者でした。夏彦星(なつひこぼし。牽牛)もまた働き者の牛飼いであり、天帝はこの二人の働き者を添い遂げさせました。
ところが、夫婦となった二人はあまりにも毎日が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなってしまいました。これをみた天帝は激怒して、二人を天の川を隔てて引き離してしまったのでした。
二人は改心してまた熱心に働き出しましたが、あまりに別離に悲しむので、天帝はさすがに憐れに思い、1年に1度、7月7日だけ天の川に橋を架け、二人が会うことを許した、というお話しでしたね。

旧暦の7月7日は、今の暦だと8月下旬になりますが、琴座のベガと呼ばれる織女(しょくじょ)星と、鷲(わし)座のアルタイルと呼ばれる牽牛(けんぎゅう)星は 天の川をはさんで最も光り輝いて見えるそうです。(アルタイルもベガも夏の大三角の星ですね)

最後に「乞巧奠(きこうでん)」は、やはり中国の行事で、7月7日に織姫にあやかって、はた織りや裁縫が上達するようにとお祈りをしたそうです。そのために、庭先などに祭壇を作り、針などを供えて星に祈りを捧げました。やがて、月日が経つとはた織りだけでなく、書道などの上達も願うようにもなったそうです。

平安時代に「乞巧奠(きこうでん)」が日本に伝わると、宮中行事として七夕行事が行われるようになりました。宮中の人々は桃や梨、干し鯛などを供えて星をながめ、 香をたき、楽を奏でて、詩歌を楽しんだそうです。サトイモの葉にたまった夜露を墨に溶かして梶(かじ)の葉(右写真)に和歌を書いて、願いごとをしたそうです。

江戸時代に七夕行事が五節句の一つとなると、梶(かじ)の葉のかわりに五色の短冊(たんざく)を用意して、この紙に色々な願い事を書いて笹や竹につるし、星に祈るお祭りへと変わっていきました。五色の短冊(たんざく)は、緑・赤・黄・白・黒の五色ですね。

2026年7月7日の七夕の夜、おりひめとひこぼしは再会します。この夜、会いたいという二人の願いがかなうよう、そして私たちの願い事もかなうよう、短冊に願い事を書いて、笹や竹の葉に飾りたいですね。冬でも緑を保ち、まっすぐ育つ生命力にあふれた笹や竹には、昔から不思議な力があると言われてきました。

当クリニックも、今年も恒例の笹の葉を飾りました。かかりつけのお子さま、ご家族に思い思いに願い事を短冊に書いて、吊るしていただいています。今年の七夕はあいにくの曇り空のようですが、みんなの願いが、今年も叶うと良いですね!
(2026.7.5)

七夕のシールとタペストリーを飾りました 患者さんにも短冊を吊るしていただきました

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2週間咳が続き、2日前から発熱したという小学生。診察の結果、肺炎を疑い、胸部X線検査を施行したところ、左肺の肺炎、膿胸が見つかりました。すぐに入院となりましたが、X線検査の有用性を改めて再認識させられた一例でした。(2028.6.28)


6月22日(月)、6月23日(火)、6月25日(木)、6月26日(金)の4日間は、今度は昭和医科大学医学部6年生の地域医療実習を行いました。3年生と異なり、6年生は昭和医大病院で一通り臨床実習を済ませているので、一般外来、予防接種、乳児健診、病児保育の実習、および調剤薬局の見学、また院内勉強会への参加など、幅広く実際の小児科外来診療の現場を体験してもらいました。

また、クリニックを支える看護師、管理栄養士、保育士、受付事務など、多職種の鈴の木スタッフとの個別の面談の時間も設け、各職種に対する理解も深めてもらいました。今回の当クリニックでの臨床実習が、彼らのこれからの医師の歩みに良い影響を与えられたらと願いながら、実習を行いました。

診療の合間にいろいろと質問を受けました 院内勉強会にも参加してもらいました

当クリニックの患者さんには、6月第2週の3年生に引き続き、第4週は6年生の医学部地域医療実習にも快くご協力いただき、ありがとうございました。(2026.6.28)


例年、ご好評いただいてきた当クリニック特製の「あせもローション」は、材料である亜鉛華でんぷんが発売中止になったため、製造ができなくなりました。愛用されていたかかりつけの患者さんには、代替品を処方いたします。申し訳ございません。
(2026.6.21


6月8日(月)、6月9日(火)、6月11日(木)の3日間、昭和医科大学医学部3年生の地域医療実習を行いました。一般外来、予防接種、乳児健診、病児保育の見学実習、調剤薬局の見学を行いました。

患者さんには学生の実習に気持ちよくご協力いただき、ありがとうございました。

医学の道に新たに足を踏み入れた若い学生に、患者さんへの係わり方、子どもの「病気」を診るのではなく、病気の「子ども」を診るのだということ、病気・育児に悩む親に寄り添い、必要なアドバイスをわかりやすく行う事などを説明し、実際に体験してもらいました。

小児科は、子どもと共に未来へ向かう希望の医学です。今回の実習が、学生の今後の進路に少しでも良い影響を与えることができたらと思いながら、指導を行いました。
(2026.6.13)


6月に入ったので、スギ舌下錠シダキュアの投与を開始しました。シダキュアは、スギ花粉エキスを少量服用することによって、スギアレルギーの患者さんの体質を変えて、スギ花粉症の症状を軽くするアレルゲン免疫療法です(詳しくは、こちらをお読みください)。

1月から5月のスギ花粉飛散時期は、アレルギー反応を誘発する危険があるため、投与を始めることはできませんでした。6月に入り、投与を再開したので、免疫舌下療法希望の患者さんは、鈴木医師と一度ご相談ください。
(2026.6.7)


東京都でも麻疹の流行が続いています。こちらにまとめを執筆したので、麻疹が心配な方はお読みください。
(2026.5.17)


楽しいこどもの日も過ぎたので、クリニックも中央アトリウムは新緑のタペストリー、待合ディスプレーは一足早く梅雨バージョンに模様替えしました。爽やかな五月晴れが長く続くと良いですね!
(2026.5.6)


4月から一部ワクチンが変更になりました。まとめページを作成したので、気になる方は、そちらでご確認ください。
(2026.4.11)


昭和の頃は4月になると、関東近辺の低山地では春の女神とよばれる、ギフチョウの可憐な舞いが見られました。春夏秋冬、季節があざやかに移り変わる、美しい我が国の自然界では、春だけに姿を見せる一群の春の蝶達がいます。



ギフチョウは春の蝶の代表で、その可憐な美しさから「春の女神」と呼ばれ、親しまれてきました。

関東周辺では、高尾山、丹沢山系の小倉山、石老山、石砂山などで、その姿が見られましたが、ゴルフ場や宅地造成などの乱開発のため、食草カンアオイと共にほとんどの産地で1970年代には絶滅し、現在ではわずかに神奈川県石砂山で保護され、その姿を見ることができるだけです(石砂山の保護活動の一例)。

ギフチョウは200万年前に大陸から飛来してきて、国内に定着した系統的に古い原始的なアゲハチョウです。そして、何度かの氷河期を乗り越え、我が国だけに棲息する固有種で、学名をLuehdorfia japonica(リュードルフィア・ジャポニカ)といいます。近縁のヒメギフチョウ(こちらはウスリー地方、朝鮮半島、中国東北部にも分布しています)と国内で、くっきりと棲み分けており、この分布線をリュードルフィア・ラインとよび、昔中学受験にも出題されたことがありました。

春の陽の良く当たる里山を、意外と男性的な力強い飛び方をします。写真はやはりこのころ、開花するカタクリを吸蜜しているギフチョウです。

日本では、春になるとギフチョウ、ヒメギフチョウ、ツマキチョウ、ミヤマセセリ、コツバメ、少し遅れてウスバシロチョウが姿を現し、春の終わりには姿を消します。

ウスバシロチョウは氷河と共に日本に南下してきた、氷河期の生き残りです。関東周辺では五月のゴールデンウィークに奥多摩、奥武蔵地方で優雅に天女のように舞っています。

ウスバシロチョウも最も原始的なアゲハチョウParnassius(パルナシウス)属の一種で、アゲハチョウに特徴的な黄色や黒色や赤色の織りなす華麗な翅模様を持っていない、白く透けた翅を持つ清楚なたたずまいの蝶です。また、蝶類では珍しく、繭(まゆ)を作ります。

この仲間のアポロチョウは、後翅に大きな赤い斑紋をもち、太陽神アポロに由来する太陽神の化身と言われ、ヨーロッパアルプスに棲息しています。

春、関東の低山地を歩くと、今でもこれらの蝶と出会うことができるかもしれません。

ウスバシロチョウ(5月に姿を見せる、もっとも原始的なアゲハチョウです)
コツバメ(早春3月に元気に飛び回ります) ミヤマセセリ(ビロードのような美しい羽を持っています)

蝶は自然の作り出した珠玉のような芸術品です。生の蝶を見て、蝶を手にしたとき、子ども達はその美しさに震えるような感動を覚え、自然に対する畏怖の念と憧憬が自然と湧いてくると思います。

しかし、残念ながら今、蝶をこわがり、触ることもできない子どもが増えてきています。彼らにとって自然とは、デジタル画面のなかの無機的な世界なのかもしれません。このような環境下で、子ども達は本当に人間としての豊かな情操を身につけていけるのでしょうか。

自然に親しむ心は、いくら大人が口で教えても、タブレットで示しても、育っていくものではありません。実物に触れ、その生の感動の体験の中から自然と育まれていくものなのです。教育のDx化というシロモノは、はたして本当に子ども達を豊かな心を持った人間に育てていくことができるのでしょうか。

また、子どもは大きなイベント会場にわざわざ連れて行かなくても、身近な公園で出会う小さな虫や石ころからも、感動し豊かな情操を身につける力を持っているのです。

連休中はご家族で、自然に親しむ機会を作ることを、当クリニックはお勧めしたいと思います。(2026.4.7)

ギフチョウはあきた森づくり活動サポートセンター昆虫シリーズ⑧から、ウスバシロチョウは昆虫エクスプローラ・ウスバシロチョウから、コツバメは昆虫エクスプローラ・コツバメから、ミヤマセセリは昆虫エクスプローラ・ミヤマセセリから画像を転載させていただきました。深謝いたします。


当クリニックは2026年4月1日、診療用X線装置を再設置しました。その目的は、単純X線検査を一般診療に導入することにより、診断の精度を高め、より効果的な治療を行うためです。

2024年にマイコプラズマ肺炎が大流行しましたが、マイコプラズマ肺炎やそれ以外の急性肺炎の診断や長引く咳の鑑別、気管支喘息の評価にX線検査はかかせません。当クリニックもX線検査が必要と判断した時は、近傍の提携医療機関にX線検査を依頼してきましたが、患者さんにとっては病気の状態で他院を往復することは大きな負担になっていたと思われます。実際、当クリニックでのX線検査実施を求めるご要望が、患者さんから多く寄せられてきました。

当クリニックは患者さんのご要望に応えるため、そして当クリニックの診療・診断の精度を上げるため、この度、診療用X線装置を再設置いたしました。実は、2016年までは、当クリニックも自院でX線検査を行っていたのです。

4月以降は診断に必要と判断した場合、患者さんと相談の上で院内で胸部または腹部単純X線検査を行います。

また付け加えれば、医療用レントゲン撮影1回分の被ばく量は0.02~0.1mSvとごく微量で、健康上のリスクはほぼないと評価されています。
(2026.4.7)




撮影時、照明を消すとイルカが浮かび上がってきます。
まるで海の中を泳いでいるようですね。



桜も盛りを過ぎて、春は駆け足で通りすぎていくようです。お子さまも新しい環境に少しずつ慣れてきて、楽しそうに登園されているでしょうか。(少し心配ですね!)

お楽しみのゴールデンウィークも近づいてきました。ゴールデンウィーク中、5月5日は端午(たんご)の節句、こどもの日です。鯉のぼりは品川区では立てることは難しいかもしれませんが、小さな五月人形はおうちの中で飾って、みなでお祝いしたいものですね。

5月5日の端午の節句は、元々男の子が元気に成長することを願う、我が国の伝統的な行事でした。兜(かぶと)や鎧(よろい)、五月人形を家の中に飾り、家の外には勇壮な鯉のぼりを5月の風に泳がせ、菖蒲(しょうぶ)湯に入り、粽(ちまき)、柏(かしわ)餅を食べて、家族みなでお祝いする日だったのです。

また、葉菖蒲を軒先に吊るしたり、葉を浮かべて湯に入ったりする行いから、菖蒲(しょうぶ)の節句とも呼ばれます。この菖蒲という言葉には、力強く勇敢な男になるようにと願う、尚武(しょうぶ)という意味も重ねてあるのですね。

旧暦で5月にあたる午(うま)の月の最初の日、5月5日が端午の節句です。端午の節句は、五節句のうち、3月3日の上巳(じょうし)の節句の次に来るものです。

はるか昔、中国春秋時代の悲劇の詩人、屈原の入水した5月5日を、偉人を偲びお祭りした、中国古来の端午の節句が、奈良時代に我が国にも伝わりました。そして、時代が下り、江戸時代には正式な祝日、「式日」となったのです。

江戸時代に徳川将軍家に男児が誕生すると、幟(のぼり)を立てて、盛大にお祝い行事が行われました。この行事は武家にも伝わり、武家でも跡継ぎの男の子が生まれると、端午の節句に兜や幟旗を飾って祝いました。その武家の行事が庶民にも広まっていき、庶民は幟ではなく、鯉の幟を立ててお祝いをしました。
こうして、端午の節句は男の子の誕生を祝い、その健やかな成長を祈る行事として普及していったのです。

鎌倉時代から南北朝時代のころ、武士は戦に出陣する前に武運を願って神社に参拝し、戦から戻った後には、感謝の意味を込めて自分の甲冑などを奉納したそうです。「奉納鎧飾り」が端午の節句に、兜や鎧、五月人形を飾る始まりとされ、これらの飾りは「魔よけ」という意味を持ち、「わが子を災難から守る」ために飾られてきたのでした。

一方、鯉のぼりは、武家で飾られてきた「幟(のぼり)」に、庶民が飾っていた鯉のぼりが合わさったものです。

鯉のぼりの鯉は、中国の黄河の上流に龍門という滝があり、この急流を登り切った鯉は龍となって天へ昇るという、「登龍門」の故事に由来しています。鯉のぼりの鯉は、生命の強さと「立身出世」を象徴しているのですね。

男の子のお祭りだった端午の節句は、戦後1948年の祝日法によって、こどもの日として、子どもの幸福を願い、母に感謝する祝日となりました。

当クリニックもまた、端午の節句を祝い、昨年に引き続き、待合エリアには武者人形、中央アトリウムには鯉のぼりと鯉のぼりのタペストリーを飾りました!

当クリニックの鯉のぼりは、五色の吹き流しと患者さんのお父さんの真鯉(黒)、お母さんの緋鯉(赤)、子どもたちの子鯉(青と緑)の鈴の子ファミリーに、当クリニックスタッフを示す小さな真鯉(先生)と緋鯉(スタッフ)も一緒に加えさせていただきました。クリニック入口にも、鯉のぼりのタペストリーを吊り下げました。

5月5日は、男の子がたくましく元気に成長をすることを願う日(端午の節句)であり、すべての子どもたちが幸せに育つことをお祝いする日(こどもの日)でもあります。

かかりつけのお子さま達の健やかな成長を、当クリニックも心から願い、お祝いいたします!(2026.4.7)

   

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おひな祭りも終わったので、クリニックも一挙に春モードに変身しました。

まだまだ寒い日もみられますが、啓蟄も過ぎて、だんだん春らしい陽気になってきましたね。ただ、今年は花粉症の症状がひどい人が多いようです。抗アレルギー剤の内服、点眼、ステロイドの点鼻で花粉症のシーズンを乗り切りましょう。症状のひどい人は早めに当クリニックを受診してくださいね(花粉症についての当クリニックの診療はこちらに詳しく書きました)。
(2026.3.8)


昨年A型インフルエンザが流行しましたが、今年に入り、今度は1月下旬からB型インフルエンザが急増しています。



東京都感染症情報センターのインフルエンザ流行情報でも、報告数が急激に増加しているのがわかります。品川区は相変わらず報告が少なく、第6週(2/2~2/8)で定点あたり報告数が24.0人と23区中下から4番目でしたが、当クリニックでも第7週に急激に陽性者数が18人から38人と増加しており、昨年のA型インフルエンザの流行規模を突破することは確実だと思われます。(インフルエンザについては、こちらをお読みください)

ちょうど、受験シーズンと重なり、大変な思いをされているご家庭も多いと思われますが、マスク着用、三密回避、適度な換気など、コロナの感染予防対策を今一度徹底して、流行を乗り切りましょう。
(2026.2.14)


2月4日の立春が過ぎ、上巳(じょうし)の節句、雛祭りが近づいてきました。当クリニックも中央アトリウムのディスプレーには雛人形のタペストリーを吊し、待合エリアには恒例のお内裏さま、お雛さまを飾りました。

ひな祭りは五節句の一つである「上巳(じょうし)の節句」のお祝い事で、女の子の成長と健康を祈願する行事のことですね。江戸時代に、現在のようなおひな様を飾るお祝い事になったそうです。

ひな祭りはまた、春を代表する行事でもあります。旧暦の「上巳(じょうし)の節句」は、現在の暦では4月10日頃にあたり、この頃に咲く桃には女の子を守る魔よけの力があると言い伝えられてきたことから、ひな祭りには、ひな人形とともに桃の花を飾るようになったそうです。それで「上巳の節句」は、「桃の節句」とも言われているのですね。

古くから我が国では、桃は魔よけの力を持つといわれてきましたが、中国でも不老長寿や魔よけのアイテムとして、桃の木が親しまれてきました。三国志にも、桃園の誓いが出てきますね。

まだまだ、寒い日が続きますが、確実に春の足音が近づいてきているようですね。B型インフルエンザが大流行していますが、健康管理に気をつけて、お子さまと元気に過ごしてくださいね。
(2026.2.14)


 



いよいよ中学受験の天王山、2月1、2、3日が目前ですね。今までの自分の努力を信じて、頑張りましょう!鈴の木こどもクリニックも受験生の皆さんを、力いっぱい応援していますよ。インフルエンザワクチン接種の時に、先生の言った言葉も思い出して!頑張れ!受験生!
(2026.1.30)


先週から急性胃腸炎が大流行しています。手洗いをしっかりして、感染予防に気を配りましょう。
(2026.1.25)


令和8年の節分は、立春2月4日の前日の2月3日(火)ですね。

古代中国から伝来し、平安宮廷で行われていた追儺(ついな)、鬼遣(おにやらい)の儀式が庶民に広まった、無病息災を願う豆まきを今年もご家庭で元気に行いましょう!

「鬼は外!福は内!」と元気に皆で鬼に豆(魔目)をぶつけて、鬼=邪気を家庭から追い払いたいですね。

いよいよ衆議院選挙も目前です。今年が「魔滅(まめ)」の年になるよう、皆で選挙に行きましょう。
(2026.1.25)

    



1月8日(木)から新年の診察を始めました。お正月を祝い、クリニックに凧を揚げました。
(2026.1.11)


 


令和八年、2026年が始まりました。

長らく日本全土を覆っていたどんよりした陰鬱な暗雲が今彼方に追いやられ、新しい希望に満ちた朝日が昇ってきています。
新年、あけましておめでとうございます。令和八年、2026年も、鈴の木こどもクリニックをよろしくお願いいたします。

2026年がお子さまにとって、ご家族にとって、健やかで幸せな1年になるよう、鈴の木こどもクリニックも微力ではありますが、高質医療・子育て支援の旗をより高く掲げて、力強く活動していきたいと考えています。
(2026.1.1)

   

 

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