今週のお知らせ2023年
5月28日(日)は、東京小児科医会のWebセミナー、「アトピー性皮膚炎と食物アレルギー」を聴講しました。講師は、千貫祐子島根大学皮膚科准教授でした。
アレルギーの発症には経皮感染、経腸管感染、経気道感染などがあり、経皮感染では皮膚の管理が重要だと言うこと、成人発症の口腔アレルギー症候群はほとんどが小麦が原因であること、花粉・食物アレルギー症候群PFASではコンポーネント成分の役割が重要であること、またアトピー性皮膚炎はステロイド外用薬だけでなく、最近登場した非ステロイド系のモイゼルト軟膏、コレクチム軟膏などの外用薬、さらに生物学的製剤の使用によって、ほぼ症状を抑えることができることなどをお話しされました。
アトピー性皮膚炎の診療強化を目指す当クリニックにとって、非常に実践的で有用な講演でした。(2023.5.28)
感染症流行情報でも報告しましたが、現在感染症が爆発的に流行しています。品川でも新型コロナウイルス感染症、A型インフルエンザだけでなく、溶連菌感染症、RSウイルス感染症、アデノウィルス感染症、さらにノロウイルス胃腸炎類似の嘔吐、下痢がひどい急性胃腸炎(1名輸液を行いました)までもが、いっせいに増えてきています。また、日本全国でもインフルエンザの大規模発生の報告が相次いで報道されています。
理由は簡単で、マスクを外し、三密をやめるなど、感染予防対策の無原則な放棄のため、さまざまな感染症が、さまざまな感染様式で爆発的に増加、流行しているのです。
コロナの流行が収束したわけでもなく、感染症法上の扱いがただ5類になっただけなのに、軽薄なマスコミの「反マスクキャンペーン」にのせられ、浮かれて何をやってもいいんだ、と騒ぐ人達の振る舞いの結果が、現在の感染症の大流行なのです。まさしく、喉元過ぎれば熱さを忘れる、を地で行っているようですね。
2020年以来3年間積み上げられてきた、感染予防の学習と経験の蓄積はどこにいってしまったのでしょうか。現在、全く多様性のない、思想統制ガチガチの我が国の言論空間では、「マスクをつけましょう!」ということばは禁句にされてしまいました。
マスクをいまだにつけているのは同調圧力に弱い愚かな人、マスクをつけないのはよく考えている勇気のある立派な人、という医学的根拠の全くない、愚かで馬鹿げたキャンペーンが陰に陽に垂れ流されています。なぜここまでマスクを親の仇のように排撃するのか不思議ですが、現在自治体の文書でも新聞、テレビでもマスクをしましょう、という文言は全く消えてしまいました。
コロナ流行の中で、正しい感染予防の情報発信をリードしてきた、忽那大阪大学教授のマスク着用に関する至極まともな執筆記事は、暗黒面で跳梁する反マスクのカルトどもの激しい個人攻撃にさらされているようです(3月13日からマスク着用は個人の判断 マスクの考え方と必要な場面や状況について )。
また、長崎、大分、調布など、現在のインフルエンザの大規模クラスターに対し、倉原優医師は、<マスク着用の緩和、新型コロナの「5類感染症」移行、体育祭・運動会の開催、インフルエンザワクチン接種率の低下など、さまざまな要因が複合的に関連>して、地域でインフルエンザの集団感染が発生していると、分析しています(相次ぐインフルエンザの集団感染 なぜこの時期に?)。
思い返せば、今から20年前「インフルエンザワクチンを接種しましょう。」と某育児雑誌に書いたら、「ワクチン接種勧奨は先生個人の意見であり、ワクチン反対の意見もあるから、「接種を考えましょう」と変更してください。」と編集長から注文され、
唖然としたことを思い出します。
朝日新聞御用達の毛利たぬき大センセイがマスコミの従僕どもを従えて、酒を飲みながら猛毒を吐きまくっていた頃の、ワクチン反対を表明しなければ左翼にあらず、という医学と政治思想をごちゃごちゃにしていた愚かな時代の話でした。しかし、それから数年後には、正しい医学的ファクトが勝利し、インフルエンザワクチンを接種しましょうと書いても編集長からクレームが付かなくなりました。HPVワクチンもまた、同じ経過をたどりましたね。しかし、こちらは正しい意見が通るためには8年もかかりましたが。
「感染予防に必要な場所と時、特に医療機関や高齢者施設、そして体の弱い人と接触するときなどは、しっかりマスクをつけましょう!」と当たり前の正しい注意喚起を、自治体の広報などで公然と表明できるようになるまで、あと何年ぐらいかかるのでしょうか。(2023.5.21)
2023年4月から、オンライン資格確認が原則義務化されました。そのため、5月15日、顔認証付カードリーダーをクリニック受付に設置しました。
当クリニックは診療情報を取得・活用することにより、質の高い医療の提供に努めます。正確な情報を取得・活用するために、マイナ保険証の利用にご協力をお願いしたいと思います。(2023.5.15)
5月8日(月)から新型コロナウイルス感染症は、特別な感染対策を必要とする2類相当の扱いから、5類疾患となりました。それに伴い、当クリニックのコロナ対応も大幅に変更しました(→2023年5月8日以降の当クリニックの外来診療のご案内)。
しかし、当たり前の話ですが、感染症法上の位置づけが変わっただけで、新型コロナウイルスそのものが5月8日から突然無害になったわけではありません。お年寄りや体が弱い人、コロナワクチンを3回済んでいない人には、相変わらず脅威となるウイルスであることには変わりはありません。
したがって、当クリニックの発熱外来も継続します(→2023年5月以降のコロナ陽性時の当クリニックの対応)。乳幼児用コロナワクチン接種も続けます。
クリニック内ではマスクの着用、手洗いの励行は引き続き、お願いいたします。(2023.5.8)
楽しいゴールデン・ウィークが終わってしまいましたね。待合エリアの武者人形も、のどかな日本のいなかのディオラマに替えました。(2023.5.7)
最近外来診療を行っていると、患者さんから「先生、今回出なかったんですね。」とか、「名前を書こうとしたら、先生の名前が無くてびっくりしました。」などと、たびたび先の区議選挙が話題となります。また、「先生、公務お疲れさまでした。」などと、お声かけいただくケースも多いです。
当クリニックは、「高い診療レベル、温かい子育て支援、力強い社会運動」の三本柱で、「高質医療・子育て支援」をめざして活動してきました。 しかし、コロナ禍で小児医療、地域医療が崩壊の危機にある今、診療現場の第一線に立ち戻り、「高い診療レベル」-小児科診療を再建するために、
全ての力を集中することにしたのです。
2023年度統一地方選挙・品川区議会議員選挙の対する当クリニックのメッセージー12年間、ご支援ありがとうございました
コロナ・パンデミックの惨禍が完全に払拭され、温かく楽しい小児科クリニックがよみがえり、復活するまで、毎日クリニックの現場で、お母さまとお子さまのために診療に励みますので、ぜひ昔のようにお気軽にご来院下さい。お待ちしています。(2023.4.27)
コロナ後の小児科診療の再建・拡大に向けて、鈴木院長のフル診療を支える、若い新しい常勤スタッフがクリニックに加入しました。看護師(ピンクのユニフォーム)は前職は国立成育医療センター看護職、保育士(クリーム色のユニフォーム)と管理栄養士(ブルーのユニフォーム)は新卒採用です。
若い新しい戦力が加わり、鈴の木こどもクリニックはさらに診療の質と幅を拡大・強化させていきますので、かかりつけの患者さんは大いにご期待下さい。(2023.4.17)
大分暖かく春めいた日が続くようになりましたが、お子さまたちは、新しい環境に慣れてきたでしょうか。
当クリニックも、強く元気な男の子に育つようお祝いする、伝統的な武者人形を、待合エリアに飾りました。また、アトリウムには鯉のぼりのタペストリーを飾りました。(2023.4.12)
小児用コロナワクチンにオミクロン対応2価ワクチンが導入されました。しかし、接種の申し込みは低迷しています。1回で10人分、作成しなければならないのですが、毎回1~2人しか予約が入らず、ほとんど調整したワクチンを廃棄している状況です。
最早小児用コロナワクチンは、各医療機関で行う個別接種方式ではなく、会場型の集団接種方式で継続することが、ワクチンの有効利用の点からも望ましいと当クリニックは考えます。したがって、当クリニックは小児用コロナワクチンの初回接種、追加接種を5月31日をもって終了いたします。
6月以降は、小児科クリニックでしか適切な接種が実施できないと考えられる、乳幼児用コロナワクチン接種のみを、小児科クリニックの責務として継続して行います。
ようやくコロナ禍が終了しつつあり、壊滅した地域小児医療の再建、小児科子育て支援の再興にこそ、当クリニックは今後総力を挙げて取り組んでいきたいと考えています。(2023.4.8)
令和5年の新年度が始まりました。入学、入園、おめでとうございます。新しい学校、幼稚園、保育園に入学、入園したお子さま達も、桜の花散る新しい学び舎での生活に小さな胸を膨らませていることでしょう。
ただ、新しい生活リズムに慣れるまでは、無理をせず、十分な睡眠と栄養に気をつけましょう。集団生活が始まると、必ず感染症に罹患し、頻回に熱を出したり、咳、鼻が目立ってきたりして、心配になるかもしれません。
何か、ご心配事がある時は、遠慮せず、当クリニックをご受診ください。鈴の木こどもクリニックはお子さまの病気を治療するだけでなく、病気になったお子さまとご家族を支援するために、日夜診療活動を行っています。
鈴の木こどもクリニックはお子さまの第3の親として、生涯共に歩んでいきたいと願っています。すでに当クリニックのかかりつけの患者さんが、成長し、結婚し、お子さまをお連れになって、当クリニックに今度は親としてご来院するケースも増えてきています。
4月からは病児保育も再開します。乳児健診も充実させます。必要な時のご来院を、当クリニックはお待ちしています。(2023.4.1)
卒業式のシーズンになりましたね。先生から学び、友人から学び、さまざまな経験を通して、人に感謝し、人を敬愛して、子ども達は心豊かな人間として成長し、旅だっていくのですね。人を非難させたり、憎しみを無理に植えつけても、子どもは決して成長しないし、幸せにはなりません。
最近歌われなくなってしまった「仰げば尊し」を聴くと、今でも涙が出ます。今横行している人間の尊厳と我が国の素晴らしい伝統を敵視した、外国かぶれの異形な思想攻撃、言論統制(アメリカでは~。ヨーロッパでは~。先進国では~。)がマスコミで幅をきかせていない、良い時代でした。子ども達は今、どのような感慨を持って、卒業していくのでしょうか。(2023.3.26)
2023年4月から、コロナワクチン、四種混合ワクチンを始め、予防接種が変更になります。そのため、2023年4月に向けて、予防接種の解説記事を修正しています。「4.3更新」と記載してあるのは、2023年4月にむけて更新済みの記事です。3月中に作業は終わる予定ですが、HPをお読みになるときに、更新月日を念のため、ご確認ください。(2023.3.21)
3月6日(月)から始まった、品川区議会予算特別委員会は3月16日(木)に補正予算案、歳入費、歳出費の款別審査が終わりました。当クリニックの発言は別に収録しました。少しでも次年度から、品川の母と子どもに寄り添った施策が進むことを期待するものです。(2023.3.14)
2月以降、予防接種を受けに来るお子さまが増えてきています。これは、コロナが一段落してきたことと関係があるのかもしれません。しかし、MRワクチンの接種を希望するお子さまがやや少ないことが気になります。
MRワクチンの接種率が95%を越えていないと、麻疹流行は防げないといわれています。厚生労働省が公表した令和3年度麻しん風しん予防接種の実施状況によると、第1期のMRワクチン実施率は全国平均で93.%であり、MRワクチンの2回接種を開始した2006年以降で最低でした。そして、95%を下回るのも、2009年以来のことでした。
麻しんに対する集団免疫を維持し、日本の麻しん排除状態を継続していくためには、接種率95%が必要とされています。今、世界中で麻疹が流行しています(FORTH:麻疹の世界的流行)。MRワクチンを確実に接種しましょう。再び、我が国で麻疹の流行を繰り返さないためにも!(2007年の麻疹流行について)(2023.3.3)
2023年5月8日(月)から、新型コロナウイルス感染症の扱いが感染症法上、2類相当から5類に適正化させることが決まりました。
この決定を受けて当クリニックの病児保育事業も、2023年4月3日(月)からお預かりを再開いたします。長らくご不便・ご迷惑をおかけして、申し訳けございませんでした。
それに先立ち、2023年3月2日(木)から病児保育キッズベル品川の利用者新規登録を開始いたします。ご希望の方は、クリニック受付までお電話でお問い合わせ下さい。(2023.2.11)
少し早いかもしれませんが、1階待合エリアの飾り窓に、桃の節句の雛人形を飾りました。まだまだ寒い日が続きますが、春の足音が待ち遠しいですね。(2023.2.4)
そろそろ憂うつなスギ花粉症の季節が始まりますね。今年は、スギ花粉の飛散が多いようです(気象協会の発表はこちら)。花粉症の患者さんは、そろそろ、抗アレルギー薬の服用を始めましょう。
ところで、抗ア剤のうちアレグラは欠品で供給停止になっているようです。(いい加減にしてほしいですね😡)
シダキュアを服用している患者さんは、今年は調子はいかがでしょうか。花粉のシーズンも、シダキュアの服用は続けましょう。(2023.1.29)
いよいよあさって2月1日(水)から、中学受験の頂上決戦が始まりますね。鈴の木かかりつけの患者さんも、栄冠に向けて全力を出し切り、最後まで頑張ってください。当クリニックも、受験生のみなさんを熱烈に応援していますよ。
インフルワクチン打つときに言った、あの言葉を繰り返しますね。フレー、フレー、受験生!(2023.1.29)
1月29日(日)は荏原医師会休日診療に出動しました。9:00~17:00、小児科受診は3名で、A型インフルエンザは1名、コロナは0名でした。
コロナ流行の前、この時期の休日診療は来院患者100人を越し、3人の当番医で慌ただしく外来診療したのが夢のようです。(2023.1.29)
A型インフルエンザが小学校、中学校を中心に増えています。しかし、コロナ前のように1日に何十人も陽性者が出る大流行にはなっていません。保育園では、相変わらずコロナがふつうにみられています。
インフルエンザには、コロナ流行前と同じスタイルで診療しています。一方、コロナには相変わらず、PPEを装着した「2類対応」で診療しています。でも、子どもや親世代では、コロナもインフルエンザも、症状にさほどかわりはないというのが、臨床現場の実感です。(ただし、高齢者は全く違います。)
インフルエンザとコロナは並び立たないようです。インフルエンザが増えるにしたがって、現在コロナがどんどん減ってきています。このまま第8波が終息してくれれば、と願っています。
しかし、危険因子は、中国の感染状況です。1億人も感染すれば、新しい変異株の登場は不可避です。中国で発生する新しい変異株が南アフリカで発生したオミクロン変異株のように弱毒性で感染力だけが強いのか、インドで発生したデルタ変異株のように毒性も強いのか、全く予想することができません。しかも、中国周指導部はSARSがそうだったように、変異株が発生しても、おそらくその存在を隠蔽すると思われます。
新しい変異株が中国から持ち込まれた時、我が国で真っ先に感染、発病するのは、ワクチンを受けておらず、自然感染もしていない、コロナに全く無防備な幼児の可能性が高いです。その時になって始めて、頭に血を上らせて、阿鼻叫喚に騒ぎ回らなくてもよいよう、今のうちに乳幼児用コロナワクチンか小児用コロナワクチンの接種を最低2回済ませて、お子さまに基礎免疫をつけておくよう、当クリニックはかかりつけの患者さんに強く呼びかけておきます。(2023.1.25)
1月18日(水)、昭和大学、荏原医師会、品川区医師会の共催で、「新興感染症の発生等を想定した訓練」がWEB配信で行われ、当クリニックも参加しました。PPEの着脱訓練と、昭和大学に連携した感染対策地域連携施設(診療所)による抗菌剤の使用状況について、昭和大時松教授から総括報告がありました。(2022.1.15)
新学期が始まってから、A型インフルエンザが増えてきています。コロナ前のような爆発的な増加というほどではありませんが、急にいろいろな小学校で陽性者が出始めました。これから本格的な流行に入りそうです、
気になるのは、今シーズンのインフルエンザワクチンを接種していないお子さまが散見されることです。今からでも遅くはないので、インフルエンザワクチンの接種をお考え下さい。(2022.1.15)
1月5日(木)から診療を再開しましたが、コロナは相変わらず、インフルエンザもまだ少ない状況で、外来は静かです。
しかし、コロナ感染爆発の中国から大量の旅行者が入ってくると、2年前のように新たなコロナ大流行の波が押し寄せる事態が今強く危惧されています。
1月10日(火)には、品川の小学校も3学期が始まります。そのため、1月第3週あたりから、品川区でもインフルエンザ+コロナのツインデミックが流行する状況です。
ワクチン接種が、最も有効な感染予防対策です。コロナワクチン、インフルエンザワクチン未接種のお子さまは、ワクチン接種を急ぎましょう。(2023.1.8)
令和5年新年を迎え、クリニックも新春にふさわしく、7連四角凧を空高く揚げました。気持ちよさそうに、クリニックのアトリウムを泳いでいます。また、待合エリアの飾り窓にも、正月のディスプレーを飾りました。(2023.1.3)
2023年令和5年、新年あけましておめでとうございます。
相変わらず新型コロナウイルス感染症が流行していますが、マスコミが騒いでも、あまり話題にならなくなってきましたね。しかし、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ感染症、RSウイルス感染症、急性胃腸炎が正月休み明けからいっせいに流行しそうな情勢です。
しっかりマスクを装着し、手洗いを励行し、感染症に備えましょう。
2023年も、変わらず鈴の木こどもクリニックを、よろしくお願いいたします。(2023.1.1)