小児科一般外来
一般外来では、小児疾患全般の診察・治療を行ないます。
対象となる主な病気は、以下の通りです。
(小児アレルギー疾患は、専門外来も行っておりますが、一般外来でも診療いたします)
小児の感染症
かぜ、夏かぜ、インフルエンザ、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、RSウイルス感染症、
ヒトメタニューモウイルス感染症、伝染性紅斑、突発性発疹、伝染性単核症、マイコプラズマ肺炎、
溶連菌感染症、百日咳、細菌性腸炎、新型コロナウイルス感染症 など
小児の呼吸器病
扁桃炎、鼻咽頭炎、クループ症候群、気管支炎、肺炎 など
小児の消化器病
ウイルス性胃腸炎、乳児下痢症、食中毒(細菌性腸炎)、急性虫垂炎、過敏性腸症候群、便秘 など
小児の腎泌尿器疾患
尿路感染症、血管性紫斑病、無症候性血尿・蛋白尿 など
小児のアレルギー疾患
気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、口腔アレルギー症候群、花粉症、アレルギー性鼻炎 など
小児皮膚疾患
乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、伝染性膿痂疹、じんましん、水いぼ(伝染性軟属腫)、尋常性ざ瘡(にきび) など
小児心身症
周期性嘔吐症(自家中毒症)、夜尿症、夜泣き、反復性腹痛、過敏性腸症候群、起立性調節障害 など
小児漢方
漢方療法
小児科専門外来
アレルギー専門外来について
「変な反応」-オーストリアの小児科医ピルケ Pirquet によって名付けられたアレルギーは、「大騒ぎの、けたたましい」免疫反応です。
もともと免疫という現象は、外敵から自分を守る防衛反応で、ヒトにおいて高度に完成し、複雑かつ巧緻な免疫システムが日々働いて、私達を外敵(細菌、原虫、寄生虫、ウイルスなど)から守っているのです。
そのシステムに変調を来し、本来無害な物に免疫組織が過剰に反応し、攻撃を行い、自分の組織まで壊してしまい、さまざまな症状が出るようになったのが、アレルギーの病気です。
子どもの代表的なアレルギーの病気は、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、花粉症、近年増えてきた食物アレルギーです。
当クリニックでは、アレルギー症状を示す患者さんに対し、医学的ファクトに基づく最新の治療を、個々の患者さんの特性を踏まえた上で、行います。
気管支喘息
気管支喘息は、夜間突然ヒューヒュー、ゼイゼイと音がするようになり、呼吸が苦しくなって、咳が止まらなくなる病気です。少し前までは、秋の台風シーズンになると、夜間の小児科救急外来はヒューヒュー、ゼイゼイ、青ざめ肩で息をしている喘息発作の子であふれかえり、入院する子も多数みられました。
現在では吸入ステロイド剤、長期服用型の抗アレルギー剤など、治療の進歩でひどい喘息発作を起す患者さんはほとんど見かけなくなりました。
きちんとお薬を飲み、吸入し、呼吸の状態を測定し、定期的にアレルギー外来に受診していれば、喘息は寛解していきます。
気管支喘息は、小児科専門クリニックのもとで、本人、お母さま、お父さま、クリニックの医師、看護師、栄養士、事務員がチームを組んで、治療していく疾患と当クリニックは考えています。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、「増悪と寛解を繰り返す、かゆみのある湿疹を主病変とする病気であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。」と定義されています。
つまり、①年齢によって身体のさまざまな部分にかゆみのある発疹が出たりひっこんだりする。②本人や家族にアレルギー疾患を持った人がいる。ということが、アトピー性皮膚炎の定義となります。ここでいうアトピー素因とは、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎の病気を本人か家族が持っていることをいい、アレルギーの症状が起こりやすい遺伝的な体質を指します。
アトピー性皮膚炎の治療は、
① アトピー性皮膚炎の原因・悪化因子をさがして、可能なら除去する
② アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症を抑える薬物療法を行う
③ アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症を予防するスキンケアを行う
を組み合わせて行います。スキンケアを基本に、必要なお薬を組み合わせて、快適な生活を送ることができるよう、みなで頑張っていきましょう。
スギ花粉症
スギ花粉症の患者さんは年々増加しています。現在、全国で1200万人以上の人がスギ花粉症で悩まされていると推定されています。また、スギ花粉症の低年齢化が進み、6~7歳ごろから花粉症の症状が現われる子どもが増えてきています。
花粉症は、くしゃみ、鼻水、鼻閉などの鼻症状のみならず、目のかゆみ、頭が重い(頭重感)、のどの痛み(咽頭痛)、さらに喘息、胃腸症状(下痢、腹痛)など全身の病気です。おとなと違い、子どもに好ましくない花粉症のお薬もあります。
子どもの花粉症は、小児科専門医を受診することをお勧めします。
スギ花粉症の治療は、まずスギ花粉の飛び始める前に、抗アレルギー剤(化学伝達物質遊離抑制薬)を飲み始めることから始めます。これを初期療法といい、花粉症の症状を軽くすることができるといわれています。抗アレルギー剤はシーズンの終わりまで続けることが大切です(スギなら5月上旬、ヒノキなら5月下旬まで) さらに、抗アレルギー剤の点鼻薬と目薬を使用して、様子をみます。
近年、免疫舌下療法が始まりました。スギエキスを毎日服用することによって、スギ花粉症の症状を軽くできる、画期的な治療法です。この舌下療法で多くのスギ花粉症の患者さんの症状が軽快しています。当クリニックでも実施しています。ご希望の方はご相談ください。
食物アレルギー
食物アレルギーとは、「食物によって引き起こされる、抗原特異的な免疫学的機序を介して、生体にとって不利益な症状が惹起される現象」と定義されています。
すなわち、食物によって引き起こされるアレルギー症状が「食物アレルギー」であり、食物が口から入っても、皮膚から侵入しても、引き起こされるアレルギー症状を食物アレルギーと呼びます。
現在、食物アレルギ-を持つ子どもは増え続けています。平成21年の日本保育園保健協議会調査では保育所園児の4.9%、平成16年文科省調査では小学生の2.8%が食物アレルギーを有すると報告されています。また、食物アレルギーの最重症型である、アナフィラキシーをおこしたことのある児童・生徒は、文科省調査によれば小学生の0.15%と報告されています。
以前は血液検査で免疫物質が見つかれば、その食物を除去して、食べさせないことが食物アレルギーの治療とされてきました。しかし現在では、食べないということはアレルギーを引き起こしたときに非常に危険である。食物負荷試験を行い、少しずつ安全に食べさせて、アレルギーを引き起こす食物に体をならしていくという治療は行われるようになったのです。
当クリニックは食物アレルギーの血液検査、食物負荷試験を実施し、食物アレルギーの質の高い診療を行います。
夜尿症専門外来について
夜尿症専門外来
夜尿症の定義は、「5歳を過ぎても、週2回以上、少なくとも3ヵ月以上連続して、夜間睡眠中におしっこをもらすもの」とされています。
夜尿症の病因は、なかなか目が覚めない覚醒障害に、夜間の尿量を減らす抗利尿ホルモン(ADH)の分泌が少ないこと、おしっこをがまんする排尿機能の成熟の遅れが重なったもの、と考えられています。
夜尿症の治療は、生活改善、薬物療法、アラーム療法と3つのアプローチがあります。
まず、生活指導(生活改善)です。この生活習慣を改善するだけで、実に夜尿の1/3は治るといわれています。
薬物による治療は、尿を濃縮し、尿量を減少させるミニリンメルト(経口薬)や膀胱の緊張を抑える抗コリン剤、漢方薬を用います。おねしょアラームによる治療も行います。
始めての診察
最初に鈴木医師の一般外来を受診ください。まず、夜尿についての詳しい説明を行い、夜尿日記をお渡しし、記載の仕方をお話しします。次に、今後の生活スタイルについて、ご説明します。そして、次回受診までに、一度尿検査を行います。
再診 夜尿日記で経過を確認します。ミニリンメルトなど薬物投与を行うか、アラームを始めるか、よく保護者の方、ご本人と相談して、治療を開始します。
後は、夜尿日記を確認しながら、治療を続けます。夜尿が完全にみられなくなるまで、みなで頑張りましょう。
小さな赤ちゃん外来について
小さな赤ちゃん外来
当クリニックの「小さな赤ちゃん外来」は、お母さま、お父さまのために当クリニック推奨の最新のワクチンスケジュール表をお渡しして、複雑になった赤ちゃんのワクチン接種について、ご説明する外来です。
また、海外赴任などにより、外国で予防接種を予定されている方に、国内でできるワクチン、外国にいってから接種を受けた方が良いワクチンなど、トラベルワクチンの個別のご相談にも応じます。
申し込み方法:クリニック受付に電話いただくか、直接受付でお申し込みください。
ご相談対象:4ヶ月健診前の0~3ヶ月児に限定させていただきます。 (それ以降の月齢のお子さまは、一般外来、または4ヶ月健診でのご相談となります)
曜日‧時間 ご相談時間は、火曜日14:00~16:00、予約制となります。
いろいろな相談外来について
いろいろな相談外来
学校や幼稚園に行きたくない、登校時間になると、頭やおなかが痛くなる、友人や先生とうまくいかない、落ち着きがない、小学校の先生からさまざまな相談があった、などのお子さまや友人関係の悩みに対して、鈴木医師が相談に応じます。
鈴木医師は品川区議会厚生委員長、文教副委員長を歴任し、区の子育て支援施策に精通しています。
申し込み方法:
まずは鈴木医師の一般外来を受診ください。相談事をお聞きして、予約診療に移行するか、外部機関を紹介するか、ご相談いたします。
小児科臨床検査
当クリニック外来で行っている臨床検査は、以下の通りです。
各種血液検査
血算、肝機能、腎機能、その他内分泌検査など、大学病院の一般外来レベルの血液検査は可能です
各種培養検査
便、尿、咽頭、耳漏、ランプ法(マイコプラズマ、百日咳)、PCR法(新型コロナウイルス) など
超音波検査
超音波画像診断装置(エコー)
呼吸機能検査
スパイロメータ
視力検査
スポットビジョンスクリーナ
心電図検査
心電計
尿・便検査
一般、培養
感染症迅速診断
インフルエンザウイルス、溶連菌、アデノウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、新型コロナウイルス など
CRP検査
全自動血球計数、免疫反応測定装置MEK-1303
セルタックα+
※MRI、CT、脳波検査、胸部X線検査が必要な場合は、近傍の医療機関(医師会診療所を含む)に依頼し、検査を行っています。
※胸部X線検査は、クリニックから徒歩2分の直近の協力医療機関で撮影し、当クリニックで読影しています。
乳児健診
乳児健診実施日時
月、火、木、金曜の14:00~15:30
当クリニックの乳児健診は予約制で行っています。クリニック受付に、電話でご予約下さい。
健診の内容
身長・体重・頭囲・胸囲測定、内科的(小児科的)診察、神経学的診察、発達チェックを行います。
※体重増加不良→経過を追跡します。また、当クリニック栄養食育外来をご案内することもあります。
※食物アレルギーの相談→食物アレルギーの疑いがある赤ちゃんは、当クリニックアレルギー外来で診療いたします。血液検査と、必要があれば食物負荷試験を行います。
※発達遅延など神経学的異常の疑いがある場合→小児神経専門医が診療している施設をご紹介いたします。
※頭囲拡大が見られる場合→当クリニックの頭部超音波検査で精査いたします。
※9ヶ月健診時にスポットビジョンスクリーナを用いて、視力検査を行っています。
※その他、お母さまの育児上のお悩みについて、なんでもご相談ください。経験豊かな小児科専門医が、ご相談に応じます。
健診費用
6ヶ月健診、9ヶ月健診=無料
保健所から送られてきた、健診票をご持参下さい。
1ヶ月健診、4ヶ月健診、1歳健診など=有料
6-7ヶ月、9-10ヶ月以外でも、ご希望の月齢で健診を行います。
ただし、公費の助成がないため、有料となります。
健診で異常の疑いがあり(例えば、体重増加不良など)経過を見ている場合は、保険診療となります。
※乳幼児の健全な発達のフォローアップには、発達のマイルストーンとなる、6ヶ月、9ヶ月の健診は特に重要です。
※乳児健診は、赤ちゃんの全体的なバランスのとれた成長、発達を確認する大切な機会です。赤ちゃんの発育・発達を評価しないで、検査などしても意味がありません。当クリニックは赤ちゃんに不必要な負担をかけると考えられる、血液検査を全ての健康な赤ちゃんに一律に行うことは行いません。
※「内科・小児科」標榜の内科開業医ではなく、赤ちゃんの専門医=小児科専門医で健康診査を受けることを、当クリニックは大切な赤ちゃんのために、強くお勧めいたします。
栄養相談
健診の後に、当クリニック栄養士による栄養相談を行っています。(無料)
母乳栄養、離乳食の勧め方などをパネル、リーフレットを示して、ご説明しています。
また、体重の増え方、離乳食の進め方、こんだてに関することなども広く、ご相談に応じています。
予防接種
当クリニックで接種可能なワクチン一覧
ワクチン接種日時
月、火、木、金曜の14:00~15:30
前日までに電話、又は来院して受付でご予約下さい。
予約日時に来院できなくなった場合は、必ず予約の取り消し又は変更の連絡を、お願いいたします。
定期予防接種
五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)、 二種混合ワクチン(DT)、不活化ポリオワクチン(IPV)、MR混合ワクチン(麻疹・風疹)、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、BCGワクチン、B型肝炎ワクチン、HPVワクチン、ロタウイルスワクチン、麻疹単抗原ワクチン、風疹単抗原ワクチン
接種費用:無料(公費負担)
※麻疹、風疹ワクチンの打ちそびれにも接種費用助成があるので、鈴木医師にご相談ください
任意予防接種
おふくかぜワクチン、インフルエンザ不活化ワクチン、麻疹ワクチン(任意公費)、風疹ワクチン(任意公費)、三種混合ワクチン(DPT)、A型肝炎ワクチン、髄膜炎菌ワクチン、シナジス注射(
詳しくはこちら)
接種費用:接種費用がかかります
品川区は、独自におたふくかぜ(ムンプス)2回分の接種費用助成、インフルエンザワクチンも6ヶ月~18歳の接種費用助成を行っています。そのため、接種費用は他区に比べて低額で、保護者の負担は少ないと思われます。詳しくは
品川区ホームページをご覧ください
当クリニックで受けられないワクチン
高齢者用肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)(高齢者用ワクチンのため。当クリニックは小児科医療機関で診療医師はすべて小児科専門医のため、高齢者は高齢者の専門医療機関での接種をお勧めしています。しかし、脾摘後など、小児でも接種が適応になる特殊例では、接種を行います)
帯状疱疹ワクチン、高齢者用肺炎球菌ワクチン、高齢者用RSウイルスワクチンも高齢者用ワクチンのため、小児科専門医療機関である、当クリニックでは接種を行いません。
ワクチン接種日の手順
①自宅
接種予約当日は、自宅でお子さまの体温を測定し、「予防接種と子どもの健康」の小冊子をお読みください。
②クリニック
来院後はまずもう一度、待合室で体温測定(腋下)を行います。
それから、受付順に診察室に入っていただいて、接種担当医師の診察後、ワクチンを接種します。接種医師が接種不可と判断したときは、接種はできません。あくまで予防接種は接種医師の責任と判断で行われます。
ワクチン接種後15分間は、当クリニック待合室でお待ちいただいて、経過をみます。(予防接種後の重い即時型の副反応は接種後30分、そのほとんどが15分以内に症状が出てくるので、15分間は院内で待機していただきます)
15分を経過したお子さまから、受付より声をおかけしますので、母子手帳を受け取り、ご帰宅いただきます。ただし、接種後1時間は自宅でなるべく安静になさって下さい。また、お帰りの際には、お荷物の確認をお願いいたします。
③帰宅後
帰宅後の注意や当日行ったワクチンの副反応等については、当ホームページや受付時にお渡しするワクチン説明書をお読み下さい。
赤ちゃんの予防接種のご相談について
ワクチンの接種する順番や副反応について、何かご質問やご相談のある方は、一度赤ちゃんをお連れになって、当クリニック専門外来をご利用ください。
提携医療機関
当院では、下記の病院と連携して地域医療をおこなっております。
入院や専門的な検査が必要な場合にはご紹介いたしますので、お気軽にご相談ください。